ナンピン買いのメリットとデメリットは?失敗しないためのコツも

ナンピン買いは平均購入単価を下げるので、利益になる株価水準を下げることができます。ただ、損失が大きくなる可能性もあるので注意が必要です。この記事では、ナンピン買いの方法と、メリット・デメリットについて解説します。

目次

  1. ナンピン買いとは
  2. ナンピン買いのメリット
  3. ナンピン買いのデメリット
  4. ナンピン買いで失敗しないためには
    4-1.含み損が大きくなったら損切りする
    4-2.ナンピン買いは2回までにする
  5. まとめ

1.ナンピン買いとは

ナンピン買いとは、保有している銘柄の株価が下がった時、同じ銘柄を買い増しして平均購入単価を引き下げることです。たとえば、3,000円で100株買った銘柄を2,000円になった時に100株買い増ししたとすると、一株当たりの平均購入単価は以下のようになります。

(3,000円+2,000円)÷200株=2,500円

平均購入単価が2,500円に下がり、利益がでる水準は下がるのです。

2.ナンピン買いのメリット

ナンピン買いをすれば、銘柄の平均購入単価を下げることができ、株が値上がりすれば利益が大きくなります。最初に購入したよりも安い株価で買い増しをした分、株価上昇の恩恵を大きく受けられるのです。

3.ナンピン買いのデメリット

ナンピン買いは株価が上昇トレンドで、一時的に下がった時に行うと利益になる可能性が高い手法です。ただ、下落トレンドでは損失をさらに大きくする可能性があります。ナンピン買いは株価が上がれば利益になりますが、下がった時の損失も大きくなるのです。

ナンピンは買いだけではなく、信用取引の空売りで株価が上がった時に売り増しして売りコストを上げることもできます。これを「ナンピン売り」といいます。しかし、ナンピン買いに比べ、ナンピン売りはよりリスクが高い手法です。

買いの場合、株価が下がって0円になっても損失は限定的です。一方、売りの場合は株価が無限に上昇する可能性があるので、損失の可能性も無限大になります。また貸株料などのコストも発生します。

「下手なナンピン、スカンピン」という言葉があります。ナンピンはうまくやらないと、損失が膨らむ危険性があるのです。

4.ナンピン買いで失敗しないためには

ナンピン買いは平均購入価格を下げ、株価が上昇したときに利益がでることを期待して行う手法です。しかし、株価がさらに下落するときもあり、そうすると含み損が増えることになります。

ナンピン買いは、利益が保証された手法ではありません。また、株価が上昇するまで何年間も保有しなければならない可能性もあります。ですから、ナンピン買いをする時は手元に資金を残しておくことが大切です。

株価が上昇するまで銘柄を保有することになるので、あくまでも余裕資金で行うべきなのです。

4-1.含み損が大きくなったら損切りする

ナンピン買いは余裕資金がある時、そして今後株価が上昇する可能性が高い時に行う手法です。「なんとなく株価が上がるだろう」と考えてナンピン買いするのは非常に危険です。とくに信用取引を行っている場合、何回もナンピン買いを行っていると、資金のすべてを失う可能性もあります。

ナンピン買いを行う場合でも、損切りは大切です。株価が下がる度にナンピン買いを何回もしていると損失が大きくなる可能性が高いからです。株式投資で失敗するのは、株価が大きく下がっているのになかなか売らないからです。

「まだ上昇するかもしれない」と思っているうちにどんどん損失が膨らみ、決済した時には大きな損失になってしまいます。「投資金額の何%以上になったら、損切りを必ずする」というルールをあらかじめ決めておかないと、株価が下がってもなかなか売却できません。

人は損を確定させたくないという「損失回避」の性質があります。含み損が膨らんでいるのに損失を確定することを嫌って、値下がりしている銘柄を売ることを避ける性質のことです。また自分の投資行動の間違いを認めたくないというプライドも、損切りを躊躇させます。

しかし株式投資において大切なことは、プライドを守ることではなく、損失を限定させて資金を守ることです。きちんと根拠があり、「今後株価が上昇する」との理由がなければ、損失が膨らむ前に早めに損切りする必要があるのです。

4-2.ナンピン買いは2回までにする

ナンピン買いは最大でも2回程度、できれば1回だけするようにしてください。3回も4回もナンピン買いをしていくと投資金額も大きくなりますし、損失も膨らんでいきます。損失が大きくでた株式を保有することを「塩漬け」といいます。

塩漬け状態の株式を保有していると、その資金を他の銘柄に回せません。他に上がる銘柄があっても、ナンピン買いでひとつの銘柄に多くの資金をつぎ込んでいると、他の銘柄を買う余裕がないという状態になりかねません。

損失がさらに増える可能性がある塩漬け株より、早めに損切りして株価が上昇する可能性のある銘柄を購入した方が、損失を取り戻せる可能性は高くなるのです。

まとめ

ナンピン買いをする場合は、「保有している株で5%の損失でナンピン買いをし、損失が10%を超えたら損切りをする」といったルールをあらかじめ決めておくことが大切です。株価が下がって損失が膨らむと、冷静な判断ができなくなるからです。

ナンピン買いは、損失を減らしてくれる手法ではありません。必ず損切り注文を入れ、リスク管理を徹底するようにしてください。

The following two tabs change content below.
山下耕太郎

山下耕太郎

一橋大学経済学部卒業後、証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て個人投資家・金融ライターに転身。投資歴20年以上。現在は金融ライターをしながら、現物株・先物・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。ツイッター@yanta2011