江崎グリコ、2022年度の株主優待は?配当や業績、投資の注意点も

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東証プライム上場企業の江崎グリコの株主優待では、保有株式数に応じて1,000円相当から6,000円相当のグリコグループ製品が贈呈されます。今回は2022年度の江崎グリコの株主優待について、内容の詳細や配当、業績、注意点などを紹介しますので、銘柄選びの参考にしてください。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定銘柄への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
※2022年3月29日時点の情報をもとに執筆しています。最新の情報は、ご自身でもご確認をお願い致します。

目次

  1. 江崎グリコの株主優待の内容
  2. グリコグループの製品
  3. 江崎グリコの配当の内容
  4. 江崎グリコの業績の内容
  5. 江崎グリコの企業情報
  6. 江崎グリコの株主優待を受ける場合の注意点
    6-1.新型コロナウイルスの影響による国内の減収が見られる
    6-2.一度でも100株を下回ると長期保有制度の対象外となる
    6-3.株主番号が変更になるとその直後の基準日から起算となる
    6-4.優待内容の変更・株主優待の廃止の可能性がある
    6-5.権利付最終日での購入には注意
    6-6.元本を毀損する可能性がある
  7. まとめ

1.江崎グリコの株主優待の内容

銘柄 江崎グリコ
コード 2206
優待回数 1回
優待券利確定月 6月
優待利回り 0.26%
株価 3,785円
優待を得るための最低投資額 378,500円
権利付最終日 2022年6月28日(火)

江崎グリコ(2206)の株主優待の内容は下記の通りです。

  1. グリコグループの製品

2.グリコグループの商品

江崎グリコの株式優待では、グリコグループの製品をもらうことができます。保有株数や継続保有期間に応じて、下記のグリコグループ製品が贈呈されます。

継続保有期間3年未満 継続保有期間3年以上
100株~499株 市価1,000円相当のグリコグループ製品 100株~499株 市価1,500円相当のグリコグループ製品
500株~999株 市価2,000円相当のグリコグループ製品 500株~999株 市価3,000円相当のグリコグループ製品
1,000株以上 市価4,000円相当のグリコグループ製品 1,000株以上 市価6,000円相当のグリコグループ製品

※6月30日時点に株主であることが贈呈の基準

なお、優待品には下記の製品が含まれています。

  • Pocky(6種)
  • PRETZ(3種)
  • ビスコ(4種)
  • SUNAO(3種)
  • GABA(2種)
  • アーモンド効果(4種)
  • LIBERA(1種)
  • グリコ(ガム・1種)
  • クレアおばさんのシチュー(2種)
  • PREMIUM熟カレー(1種)
  • カレー職人(1種)
  • 炊き込み御膳(1種)
  • DONBURI亭(1種)
  • 鍋物屋さんのぞうすいの素(1種)

※優待内容は価格相当により異なる

継続保有期間3年以上というのは、株主名簿基準日(6月30日、12月31日)の株主名簿に同一株主番号で連続7回以上記載されることを指します。

株主優待製品は毎年12月上旬頃に株主に送付されます。

3.江崎グリコの配当の内容

江崎グリコの配当の内容は下記の通りです。

年度 1株配当(円) 配当利回り
2017年度12月期 50円 0.89%
2018年度12月期 60円 1.08%
2019年度12月期 60円 1.23%
2020年度12月期 65円 1.43%
2021年度12月期 70円 1.91%
2022年度12月期 80円(予想)

2017年度から2021年度の1株あたりの配当金額は、50円から70円で推移しています。2017年度以降順調に増配しており、2022年度12月期の1株あたりの予想配当金額は80円(記念配当10円を含む)になると見込まれています。

また、実績配当利回りは2017年度が0.89%でしたが、2020年度には1.43%、2021年度12月期には1.91%に上昇しています。

4.江崎グリコの業績の内容

江崎グリコの業績の内容は下記の通りです。

年度 営業収益 営業利益 経常利益 親会社株主に帰属する当期純利益 包括利益
2018年3月期 3,534億3,200万円 203億7,700万円 219億9,300万円 152億1,600万円 194億5,700万円
2019年3月期 3,502億7,000万円 167億4,600万円 192億1,700万円 118億4,400万円 95億2,000万円
2019年12月期 2,881億8,700万円 156億500万円 170億200万円 120億4,700万円 90億5,700万円
2020年12月期 3,440億4,800万円 185億2,300万円 196億4,100万円 118億3,600万円 113億2,200万円
2021年12月期 3,385億7,100万円 193億700万円 217億800万円 135億1,900万円 228億3,500万円
2022年12月期(予想) 3,033億円 205億円 220億円 140億円

※業績は連結
※2022年12月期より会計基準を変更。同期予想は同基準に基づく

2019年度に決算時期を3月から12月に変更した影響もあり、2019年12月度の業績は前年比でやや減少傾向にあります。しかし2020年12月期以降は3月決算時代の水準に戻っており、堅調な業績をあげているといえるでしょう。2022年12月期も増収増益を予想しています。

5.江崎グリコの企業情報

社名 江崎グリコ株式会社
業種 食料品
代表者 代表取締役社長 江崎 勝久
決算 12月
資本金 73億7300万円
本社所在地 〒555-8502 大阪府大阪市西淀川区歌島4丁目6番5号
上場市場 東証一部
上場年月日 1954年3月

江崎グリコは主に食料品製造業を展開する企業です。菓子・食品事業、冷菓事業、乳業事業、食品原料事業、海外事業の5つの事業を事業セグメントとして構成されています。

お菓子の大手メーカーとして有名ですが、他にもカレーや幼児食などの食料品、営業職などの製造も手がけています。

6.江崎グリコの優待を受ける場合の注意点

江崎グリコの株主優待を受ける場合は、下記のポイントに注意しましょう。

  • 新型コロナウイルスの影響による国内の減収が見られる
  • 海外事業でも新型コロナの影響で減収となっている
  • 一度でも100株を下回ると長期保有制度の対象外となる
  • 株主番号が変更になるとその直後の基準日から起算となる
  • 優待内容の変更・株主優待の廃止の可能性がある
  • 権利付最終日での購入には注意
  • 元本を毀損する可能性がある

6-1.新型コロナウイルスの影響による国内の減収が見られる

江崎グリコの国内事業では、新型コロナウイルス感染症の影響による減収が見られます。感染対策のための外出自粛により発生した「巣ごもり需要」が落ち着きを見せたことや、戦略の変更により海外事業への比重を増やしたこともあり、食品や乳業などの売上が低下しています。

菓子・食品ジャンルでは対前年比11.3%減と苦戦していることから、今後の影響についても注視すべきでしょう。

6-2.一度でも100株を下回ると長期保有制度の対象外となる

江崎グリコの株主優待では、長期保有制度による優待内容のグレードアップがあります。

先述した通り、3年間継続保有となる株主は、株主名簿に記載されている登録日から割当基準日まで、同一の株主番号にて連続して株式名簿に記載されることが条件となります。

ただし、直近7回の基準日の保有株式数が一度でも100株を下回った場合、長期保有制度の対象外となりますので注意が必要です。

6-3.株主番号が変更になるとその直後の基準日から起算となる

株主番号が変更になった場合も、長期保有制度の対象外となります。

証券会社の貸株サービスの利用や、相続・贈与・株式名簿からの除籍などがあった場合、株主番号が変更されることがあります。

株主番号が変更された場合は、その直後の基準日から再度起算し直すことになり、それまでの保有期間はリセットされることになります。長期保有による優待内容のグレードアップを狙っている場合は、くれぐれも注意しましょう。

6-4.優待内容の変更・株主優待の廃止の可能性がある

江崎グリコをはじめ、すべての株主優待では、優待内容が変更されたり、優待自体が廃止されたりすることがあります。

株主優待の内容変更や廃止が発表された場合、優待目的の保有株が手放されることで、株価が急落したり、損失が発生したりすることもあるため、注意しましょう。

特に、業績が良くない銘柄や東証プライムに上場して間もない銘柄などは、株主優待の内容変更・廃止となることが多い傾向にあります。また、優待利回りが高すぎる銘柄も、人気が高くなりすぎると、優待を維持できずに内容が変更されることがあります。

株主優待目的での投資では、関連情報を必ず仕入れ、適切な投資判断を下すことが大切です。

6-5.権利付最終日での購入には注意

株主優待を受けるために、権利付最終日(権利確定日から2営業日前)やその直前に株式を購入するのは避けるのが無難といえます。優待人気が高い銘柄の場合、権利確定日に向かって株価が上昇し、権利落ち日(権利付最終日の翌日)以降に株価が大きく下落する傾向にあるからです。

つまり、割高な株価で株式を購入することに加え、株価の下落によって含み損を抱えてしまう可能性があるのです。

大きな損失を出してしまっては、株主優待を受ける意味が薄れてしまいます。購入のタイミングには十分気を付けたいところです。

6-6.元本を毀損する可能性がある

株主優待を受けることが目的であっても、手段が株式投資である以上、元本を毀損する可能性があります。

優待内容の変更や廃止、権利確定日以降の値動きに加え、他にもさまざまなことが影響して株価は変動します。
場合によっては、元本を毀損する前に株式の売却や損切り(=損失を確定させるための売却)が必要になる場合もあります。

株主優待が目的で株式を購入する場合でも、株価の動きについては必ずチェックしましょう。また、値動きを想定して、対処法を事前に決めておくことが重要です。

まとめ

今回は江崎グリコの2022年の株主優待について紹介しました。

江崎グリコの株主優待では、保有株式数や継続保有期間に応じてグリコグループの製品をもらえます。 ただし、来年以降も同じ優待制度が継続するとは限りませんので、優待目的で投資をする場合は必ず優待内容や業績などを確認しましょう。

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山本 将弘

フリーランスWebライター。主に株式投資や投資信託の記事を執筆。それぞれのテーマに対して、できるだけわかりやすく解説することをモットーとしている。将来に備えとリスクヘッジのために、株式・不動産など「投資」に関する知識や情報の収集、実践に奮闘中。