野村アセットマネジメント株式会社は3月24日、確定拠出年金向けファンド(DC専用ファンド)の一部について、信託報酬率を引き下げると発表した。
対象ファンドは「マイターゲット2030/2035/2040/2045/2050/2055/2060/2065(確定拠出年金向け)」で、引き下げ後の信託報酬率は、計算期間が約款変更適用日(3月24日)~ターゲットイヤー到達5年前決算日では年0.242%(税抜年0.22%)、ターゲットイヤー到達5年前決算日翌日以降では年0.198%(税抜年0.18%)となる。
これまではマイターゲット2030(確定拠出年金向け)では、計算期間が1期~ターゲットイヤー到達5年前決算日では、信託報酬率は年0.374%(税抜年0.34%)、ターゲットイヤー到達5年前決算日翌日以降は年0.352%(税抜年0.32%)。
2030/2035/2040/2045/2050/2055/2060/2065(確定拠出年金向け)の計算期間と信託報酬率は、1期~ターゲットイヤー到達15年前決算日で年0.396%(税抜年0.36%)、ターゲットイヤー到達15年前決算日翌日~ターゲットイヤー到達5年前決算日で年0.374%(税抜年0.34%)、ターゲットイヤー到達5年前決算日翌日以降で年0.352%(税抜年0.32%)だった。
同社は引下げの背景として「公的年金の所得代替率(年金の受取開始時点の65歳における年金額が現役世代の手取り収入額(ボーナス込み)と比較してどのくらいの割合かを示すもの)は低下が見込まれ、公的年金を補完するDCへの期待はますます高まっており、特にターゲットイヤー・ファンドは、ライフサイクルを通じて長期で活用できるファンドとして投資初心者を中心にニーズが高まっている。退職後の資産運用を後押しするための法改正が行われる中、退職後の資産運用をDC商品で後押しするため」と説明している。
これらのファンドシリーズの純資産残高は、2022年2月末時点で計約300億円を超え、国内DC専用ファンドでのターゲットイヤー・ファンドの中で1位。なお、対象ファンドの運用方針や運用体制などについて、引き下げ後も一切変更はない。
日本の資産運用企業は、同じ内容の投信でも信託報酬が異なることが常態化していたが、最近になって大手が手数料を引き下げ、同水準にする動きがある。
HEDGE GUIDE 編集部 投資信託チーム
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