株式会社丸井グループは1月13日、「第8回サステナブルファイナンス大賞」で優秀賞を受賞したと発表した。環境問題を金融的手法で解決する「環境金融」の普及・啓蒙活動を行う一般社団法人環境金融研究機構(RIEF)が2015年から始めた表彰制度で、日本の金融市場で環境金融商品・サービス・取り組みを展開する金融機関、企業などが対象。「新規性」「収益性」「ESG度」など6項目に基づき採点した定量評価に加え、審査員会議での定性評価を合わせた総合判断で選考される。
丸井グループはマイクロファイナンス事業企業などと連携し、社会貢献と資産形成の両立をめざすソーシャルボンド発行などの「応援投資」を実践。「エポスカード」会員向けには事業会社で国内初のデジタルのセキュリティトークン債も発行するなど、ESGの先端分野を開拓したと評価された。また、同社グループは18年の第4回サステナブルファイナンス大賞でも、再生可能エネルギーによる電力調達を使途とするグリーンボンドを国内で初めて発行した 取り組みが評価され、優秀賞を受賞している。
受賞にあたり、同社は自社の取り組み「ファイナンシャル・インクルージョン」について説明している。同社は創業以来、若い世代も含めたすべての人に向けたクレジットカードによる金融サービスを展開してきた。これは「信用を積み重ねていくことで、あらゆる層に金融サービスを提供する考え方であり、途上国において個人事業主や中小零細事業者向け小口金融サービスを展開し、社会課題の解決に取り組むマイクロファイナンスに通じる思想」とする。同様の理念でマイクロファイナンスを展開する、五常・アンド・カンパニー株式会社、クラウドクレジット株式会社との共創を通じ、“すべての人への金融サービスの提供”に取り組んできた。
「応援投資」をはじめとするファイナンシャル・インクルージョンの取り組みを通じ、企業として実現したい「インパクト」のテーマの1つ、「一人ひとりの『しあわせ』を共に創る」の実現に向けて、引き続き注力していく。
今回の大賞は、民間企業で最大規模のソーシャルボンドを発行した富士フイルムホールディングスが選ばれた。優秀賞は新生銀行、大同生命保険、みずほ証券、丸井グループの4社。優秀賞、地域金融賞、ブルーボンド賞など、全部で12件13社・団体が受賞した。
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HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム

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