【防災×ICT】消防団専用アプリなど開発のタヌキテック、FUNDINNOで資金調達へ

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株式会社日本クラウドキャピタルの株式投資型クラウドファンディングサービス「FUNDINNO(ファンディーノ)」で、全国の消防団向けのシステムに投資を募集するプロジェクトが開示された。新株予約権型の「全国85万人の消防団員をアップデートせよ!世界最大級の消防組織に導入された、月額300円の防災インフラで安全を提供する『タヌキテック』」で、発行者は防災テックベンチャーの株式会社タヌキテック。目標募集額1008万円、上限応募額3204万円。1株1万円、投資は9万円、18万円、27万円、45万円の4コース。申し込み期間は6月4日~6月6日。

タヌキテック社長の市川浩也氏は自らの消防団の所属経験から、通信体制の未整備を感じていたという。具体的には、災害現場の場所や状況がリアルタイムで共有されておらず、電話やメールでの出動連絡による現場住所の誤認や到着遅れが生じるなどの問題が生じていた。通常の業務でも訓練参加の可否確認を口頭で行ったり、業務連絡を郵送、FAXなどで行うなど効率が悪く、代替手段としての無料のコミュニケーションアプリはセキュリティリスクの観点から消防本部では利用を推奨していないケースが多かった。

消防団の通信体制の未整備

こうした経験から同社が開発した消防団専用アプリ「FireChief(ファイヤーチーフ)」は、地方自治体と消防団を繋ぐクラウド型のグループウェア。指令台からの情報通知や通話、テキスト、動画像の送受信、さらに風向き、風速情報や延焼区域が常に表示されるなどの機能を有しており、これにより出動時の負担と時間を抑えるだけでなく、災害現場住所の誤情報発信などのミス予防にもつながる。

消防団専用アプリ「FireChief(ファイヤーチーフ)

日常業務のサポート機能も備えており、訓練やイベントのスケジュール管理、通達と出欠確認などを郵送やFAXを使わず行える。セキュリティ対策では国際規格ISO27001を取得、アクセスは消防職員・団員のみに制限した。収益モデルは、現状、消防団員1名当たり月額300円のサブスクリプション型モデル。各地方自治体には年間1020億円の消防団費予算が組まれており、そこから歳出される仕組みだ。

これらの“消防特化”の仕様で、1万6千名の消防団員の事務所掌を遂行する東京消防庁に導入されている。

今後の展開として、全国85万人の消防団員のうち消防団事務を掌握する消防本部や市町村役場を対象に製品版の導入を進める。消防行政を研究する大学との産学連携を通して消防団が抱える課題の解決を図り、また、スマートフォンを活用することから大手通信キャリア様やスマートフォンのGPS機能を活用することで公務災害の“見える化”を行い、大手保険メーカー様と業務提携も視野に入れている。印象的な社名は、身近な存在の八相縁起を表す信楽焼のタヌキと情報技術を表す「テック」を組み合わせた造語。身近な防災の消防団をサポートするという思いを込めた。

今回、タヌキテック社が資金調達を行う「ファンディーノ」は国内初の株式投資型クラウドファンディングサービスで、累計成約額は国内取引量1位の31億5594万円(2020年6月現在)。

投資家は、ファンディーノ上で一口10万円の小口からIPOやバイアウトを目指す企業の株式に投資することができ、投資後も投資先企業からのIR情報を定期的に確認することができる。

応募企業については、投資家保護の観点から詳細な調査とリスクの洗い出しを行うなど厳正な審査を行い、その審査方針は「将来的にスケールする可能性のある会社かどうか?」「革新性はあるか?」「独自性はあるか?」といったような明確な基準に基づいている。

審査は公認会計士等専門知識を有する者を中心とした専門家チームが行い、その後の審査会議においては多数決ではなく、会議メンバー全員一致で決定するという厳しい基準で審査を行っており、実際に審査を通過する企業は5%未満となっている。

ファンディーノで投資を実行するには、下記ウェブサイトで事前に登録を済ませておくことが必要となる。

【関連サイト】株式投資型クラウドファンディング「FUNDINNO」[PR]
【関連ページ】FUNDINNO(ファンディーノ)の評判・概要

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定の企業・商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

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