米国株に投資できる人気の投資信託10本は?購入時の確認ポイントも【2022年7月】

米国株式市場は、世界の株式市場を牽引する時価総額の高い銘柄が多く揃っています。特にテック系の先進企業は、米国に集中しており、ナスダック市場は可能性を秘めたテクノロジー企業の宝庫です。

数多くのファンドから、自分の運用スタイルにあうファンドを見つけるのは難しいことです。運用成績の判断となると、見極めるポイントを押さえることも必要です。

当記事では、販売金額で見たファンドランキングとファンド購入時に見るべきポイントなどを解説しています。米国株のファンド選びに迷っている人はご確認ください。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
※信託報酬など、課税対象となる数値はすべて税込表示としています。

目次

  1. 米国株に投資できる投資信託10本の販売金額ランキング
  2. ファンドごとの概要
    2-1.iFreeレバレッジ NASDAQ100
    2-2.SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド (愛称:SBI・V・米国高配当株式)
    2-3.アライアンス・バーンスタイン米国成長株投信D毎月H無予想分配金提示
    2-4.楽天・全米株式インデックス・ファンド
  3. 米国株ファンド購入時や運用を見極める時に見るポイント
    3-1.純資産総額
    3-2.運用コスト
    3-3.運用方針
    3-4.組入銘柄やベンチマーク指数
  4. 米国株ファンドを中心に組む資産構成
    4-1.リスクが取れる場合は
    4-2.低リスク長期運用
    4-3.バランスを重視したい
  5. まとめ

1.米国株に投資できる投資信託10本の販売金額ランキング

SBI証券が取り扱うファンドから2022年7月22日時点の情報をもとに、販売金額ランキング形式で以下にまとめました、

ファンド名 基準価額 純資産(百万円) トータルリターン/1年 トータルリターン/3年 シャープレシオ/1年 信託報酬
1.SBI-SBI・V・S&P500インデックス・ファンド (愛称:SBI・V・S&P500) 17,658円 628,028 11.14% 0.64 0.0938%
程度
2.三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 19,270円 1,365,400 11.29% 19.89% 0.65 0.0968%
3.SBI-SBI・V・全米株式インデックス・ファンド (愛称:SBI・V・全米株式) 11,261円 91,901 6.61% 0.38 0.0938%
程度
4.大和-iFreeレバレッジ NASDAQ100 23,345円 149,967 -40.45% 21.86% -0.85 0.99%
5.三菱UFJ国際-eMAXIS NASDAQ100インデックス 12,812円 48,430 -0.97% -0.04 0.44%
以内
6.楽天-楽天・全米株式インデックス・ファンド (愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式)) 19,868円 637,137 6.59% 18.82% 0.38 0.162%
程度
7.SBI-SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド (愛称:SBI・V・米国高配当株式) 12,619円 12,057 23.93% 2.08 0.1238%
程度
8.アライアンス-アライアンス・バーンスタイン米国成長株投信D毎月H無予想分配金提示 11,019円 1,879,800 -1.65% 19.57% -0.08 1.727%
9.大和-NASDAQ100 3倍ベア 4,044円 4,436 23.82% 0.29 1.52375%
以内
10 .大和-NASDAQ100 3倍ブル 8,810円 8,027 -59.43% -0.86 1.52375%
以内

販売金額では、依然としてS&P500のインデックスファンドがトップです。しかし、3位以下では、全米株式インデックスファンドが目立つようになりました。S&P500インデックス一辺倒の傾向は変わりつつあります。

NASDAQのブル・ベア型ファンドがランクインしている点は、注目ポイントです。3倍ブル・ベア型ファンドは、ハイリスク・ハイリターンなファンドなので、購入前に運用スタイルをよく検討する必要があります。

2.ファンドごとの概要

ランキング10本のファンドから、特徴的なファンドを4つピックアップして、概要を説明します。

2-1.iFreeレバレッジ NASDAQ100

日々の基準価額の値動きが、NASDAQ100指数の2倍程度となることを目指すレバレッジファンドです。株式指数先物取引の買い建玉と株式の組み入れ総額が、信託財産の2倍程度となることを目指しています。

米国のみならず、世界の株式市場を牽引するテック企業がNASDAQに上場していることもあって、NASDAQ100は注目度が高い指数です。

2022年6月30日発行のiFreeNEXT NASDAQ100インデックスの月次レポートより、組入上位5銘柄をまとめました。

銘柄 業種 比率
1.Apple 情報通信 11.40%
2.マイクロソフト ソフトウェア 8.90%
3. インベスコQQQトラスト ファンド 7.40%
4.Amazon 一般消費財 5.60%
5.テスラ 自動車 3.60%

NASDAQ100レバレッジファンドは価格変動が大きいため、予想以上に約定金額が跳ね上がり、口数買付で買い付けた場合、資金不足となるケースもあります。SBI証券のファンド情報にも記載がありますので、買付の際は内容をよく確認しておきましょう。

SBI証券のサイトには口数買付の場合、急な値動きによって追加の入金が必要なケースもあると、注意書きがされています。

2-2.SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド (愛称:SBI・V・米国高配当株式)

SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンドは、「バンガード・米国高配当株式ETF」を通じてFTSEハイディビデンド・イールド・インデックスに連動する投資成果を目指すファンドです。配当の高さに着目して銘柄を構成しています。

組入銘柄の業種は以下のとおりです。

  1. 金融 19.51%
  2. ヘルスケア 16.43%
  3. 生活必需品 13.72%
  4. エネルギー 9.12%
  5. 資本財・サービス 9.10%

バンガード・米国高配当株式ETFの概要によると、直近配当利回りは3.28%です。当ファンドは分配金を出していないため、ETFの配当金は基準価額へ反映されます。以下が主な組入銘柄です。

銘柄 業種 比率
1.ジョンソン&ジョンソン ヘルスケア 3.48%
2.エクソンモービル エネルギー 2.70%
3.P&G 生活必需品 2.57%
4.JPモルガン・チュース・カンパニー 金融 2.46%
5.ファイザー ヘルスケア 2.18%

高配当が期待される金融やヘルスケア、生活必需品の銘柄を中心に構成されています。運用がスタートして1年程度しか経過していませんが、当ファンドが属するカテゴリ平均よりも、大幅にプラスとなっています。今後のインカムゲインが期待されるファンドです。

2-3.アライアンス・バーンスタイン米国成長株投信D毎月H無予想分配金提示

アライアンス・バーンスタイン米国成長株投信は、成長の見込みがある米国株式を選んで投資するファンドです。企業のファンダメンタルズ分析を中心に銘柄選択を行います。S&P500の値動きを上回る運用成果を目指すアクティブファンドです。毎月決算型のファンドで、為替ヘッジありのCコースと、為替ヘッジなしのDコースから選択可能です。

直近5期分の1万口あたりの分配金は以下のとおりです。月次レポートでは半年ごとにまとめて報告されています。

決算期 分配金(円)
2020年6月 270
2020年12月 240
2021年6月 230
2021年12月 270
2022年6月 0
設定来累計 3,470

組入銘柄の業種は以下のとおりです。

  1. 情報技術 42.0%
  2. ヘルスケア 23.0%
  3. 一般消費財・サービス 11.3%
  4. コミュニケーション。サービス 11.3%
  5. 生活必需品 6.2%

2022年6月30日発行の月次レポートによる、組入上位5銘柄は以下のとおりです。

銘柄 業種 比率
1.マイクロソフト 情報技術 9.20%
2.アルファベット コミュニケーション・サービス 8.40%
3.VISA 情報技術 5.30%
4.ユナイテッドヘルス・グループ ヘルスケア 5.00%
5.クアルコム 情報技術 4.40%

月次レポートによると、為替ヘッジありのコースでは、設定来の騰落率がベンチマークよりも0.3%プラスとなっていますが、為替ヘッジなしのコースでは、マイナス3%となっています。

騰落率を見ると、ベンチマークに劣っている期間もあり、運用の成果が出ているとは言い難いようです。定期的に分配金を出している点が関心を集めているファンドです。

2-4.楽天・全米株式インデックス・ファンド

楽天・全米株式インデックス・ファンドは、米国株式市場の全体を捉えるために、CRSP USトータル・マーケット・インデックスに連動する投資成果を目指して運用を行うファンドです。全米株式インデックスはS&P500と並んで、米国株インデックスのカテゴリーで資金を集めています。

組入銘柄の業種別構成比は以下のとおりです。

  1. テクノロジー 25.9%
  2. 一般消費財 14.0%
  3. ヘルスケア 13.4%
  4. 資本財 12.8%
  5. 金融 11.5%

2022年6月30日発行の月次レポートによると、全4,069銘柄中、組入上位5銘柄は以下のとおりです。

銘柄 業種 比率
1.Apple 情報技術 5.50%
2.マイクロソフト 情報技術 4.90%
3.Amazon 一般消費財 2.50%
4.アルファベット A コミュニケーション・サービス 1.70%
5.テスラ 自動車 1.50%

全米株式インデックスはS&P500よりも組入銘柄が多く、小型株までカバーしている点が特徴的です。銘柄数の多さはリスクヘッジとしても機能します。また、未来の成長企業までカバーしているため、企業の将来性へ投資できるメリットもあります。

米国株インデックスへの投資は、全米株式ファンドも候補に入れてしっかり考えたいところです。

3.米国株ファンド購入時や運用を見極める時に見るポイント

米国株ファンドを購入するときに見るべきポイントは、ファンドの規模、運用方針、運用コストです。ファンドの規模が大きければ動かす資金も多くなり、収益が出しやすい仕組みが構築されます。

インデックスファンドかアクティブファンドによって、信託報酬が異なるため、運用コストに違いがある点も注意ポイントです。

以下4つのポイントにて詳細を解説します。

3-1.純資産総額

ファンドの純資産は、投資家から集めた資金やファンドが保有する有価証券の時価総額を合わせた金額です。純資産が大きれば規模が大きなファンドと見ることができます。規模が大きなファンドでは、売買の金額が多額になり、得られる収益も大きくなります。

基準価額は、純資産総額をファンドの口数で割った数字です。運用によって純資産の金額が増えるほど、基準価額は上昇します。

ファンドの純資産が少なくなると、運用が難しくなるだけでなく、強制償還によって、運用が終わってしまうことも。米国株ファンドを選ぶときは、純資産総額にも注意してみるとよいでしょう。

3-2.運用コスト

投資信託にかかるコストは以下のとおりです。

  • 購入手数料
  • 信託報酬
  • 監査報酬
  • 売買委託手数料
  • 信託財産留保額

購入手数料と信託財産留保額は、購入時と解約時にかかる手数料です。最近では徴収するファンドは少なくなりました。

ファンドを保有している間にかかる費用は、信託報酬、監査報酬、売買委託手数料です。総額が運用コストとなります。すべて信託財産から支払われるため、基準価額に反映されます。

運用コストは、信託報酬として目論見書に記載していますので、購入前によく確認しておきましょう。一般的にインデックスファンドは低く、アクティブファンドは高く設定されています。

3-3.運用方針

投資信託のファンドには、ベンチマーク指数の値動きに連動する成果を目指すインデックスファンドと、ベンチマーク指数の値動きを上回る成果を目指すアクティブファンドがあります。

アクティブファンドは、テーマ型ファンドや価格下落時にも収益を狙うベア型、価格上昇時の値動きの2倍の収益を狙うブル型など、選択肢が豊富です。

低リスク運用を選択する場合、低リスク資産へ投資するファンドの選択が良いでしょう。各ファンドの特徴とリスクをよく理解した上で、自分の運用スタイルにあうファンドを見つけましょう。

3-4.組入銘柄やベンチマーク指数

ファンドの多くは、ベンチマークとする指数を設定しています。ファンドの運用成績を正しく把握するために、どの指数をベンチマークに設定しているのか知っておくことは重要です。

例えば、ファンドが年率10%の利益を出していても、ベンチマーク指数が年率20%の収益を出していたら、良い運用成績とは言えません。逆に下落相場時は、ベンチマーク指数がマイナス15%に対してファンドでマイナス10%に抑えることができれば、ベンチマークを上回る良い成績を出したといえます。

月次レポートにベンチマーク指数との差をグラフで出しているファンドもありますが、自分でも把握しておくと運用継続の決断をするときに良い判断材料となるでしょう。また、どのような銘柄で構成されているのか、組入比率など、月次レポートで銘柄構成について根拠が説明されているか、という点も重要なポイントです。

4.米国株ファンドを中心に組む資産構成

すでに資産配分がなされているバランス型ファンドの運用では、さほど資産構成を気にする必要はありません。しかし株や債券、REITなど個別の資産に投資するファンドを持つ場合、組み合わせを考える必要があります。

一般的に株式の割合は、100-年齢、債券の割合は年齢と同じと言われています。リスクごとの資産構成について以下に説明します。

4-1.リスクが取れる場合は

世界経済の中心と言われる米国株と、高い経済成長率を誇る新興国へ投資するファンドを組み合わせて積極的に収益を狙います。

世界情勢の影響を受けやすい新興国の割合が増えるため、リスクはやや高めです。しかし、新興国は5年〜20年の期間でみると平均3%程度の成長率をあげている点は見逃せないポイントです。

未知数の可能性を秘めた新興国と、今後の成長も期待できる米国株の組み合わせは、収益を狙う資産構成として良い選択肢です。

4-2.低リスク長期運用

低リスク資産を中心に、長期運用に対応した資産構成を考える時は、債券を有効活用しましょう。リスク回避局面で、価格が上昇する傾向がある金のファンドも一部保有しておくとリスクヘッジの効果があります。

債券の内訳は先進国債券を中心に、リスクの許容範囲の分だけ新興国債券を組み入れると良いバランスになるでしょう。一例として、先進国債券を50%、残りの50%を全世界株式や新興国債券、金で調整する方法があります。

リスクの許容範囲によって自分なりに微調整を行いましょう。

4-3.バランスを重視したい

バランス重視の資産構成でよく見られるのは、国内外株式や債券、REITに分散する資産構成です。国内外株式、債券の4資産をそれぞれ均等に配分する方法や、REITなどを入れて8資産で分散する配分があります。

バランス型ファンドが多く運用されているので、特にこだわりがなければ、バランス型ファンドへの投資も良い選択肢です。

まとめ

米国株に投資できるファンドは、S&P500のインデックスと並んで全米株式インデックスも資金を集めています。選びぬいた約500銘柄か、中小小型株を含む約4,000銘柄へ投資するか、運用スタイルによって判断が分かれます。これからの成長が期待される中小小型株までカバーしたい場合、全米株式インデックスを選ぶとよいでしょう。

他には、NASDAQ100のレバレッジファンドや、高配当米国株ファンドなども資金を集めています。ファンドを選ぶ時は、純資産の増減や運用スタイルを確認し、理解できるファンドを選びましょう。保有期間によっては、運用コストも押さえておきたいポイントです。

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sayran

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「資産形成をより身近に」をモットーに、証券会社にて投資信託を中心にリスクの低い資産形成をオススメしていました。 テキストではよりわかりやすくみなさんの興味分野を解説し、資産形成の理解を広めていきたいと思っています。