テーマ型投資信託のメリット・デメリットは?主なファンドの解説も

投資信託は、ファンドによってバランス型やバリュー型など投資対象の傾向が大きく変わります。そして、テーマ型投資信託の購入は、AIなどの一定分野に強みを持つ日本を含む全世界の株式・債券などに広く投資することを意味するものです。テーマ型投資信託を購入することで、注目度の高い市場に対して投資を行うことが可能です。

今回の記事では、テーマ型投資信託の特徴やメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。また、購入できるファンドについても触れるため、テーマ型投資信託を購入する際の検討材料にしてみてください。

目次

  1. テーマ型投資信託とは
  2. テーマ型投資信託に投資するメリット
    2-1.知識がなくても特定分野に対する投資ができる
    2-2.様々な分野への分散投資がしやすい
  3. テーマ型投資信託に投資するデメリット
    3-1.投資サイクルの見極めが難しい
    3-2.集中投資ではリスクがある
  4. テーマ型投資信託の人気ファンドを解説
    4-1.イノベーション・インデックス・フィンテック
    4-2.グローバル・ロボティクス株式ファンド
    4-3.次世代通信関連 世界株式戦略ファンド
  5. まとめ

1.テーマ型投資信託とは

テーマ型投資信託とは、主に国内外の株式を対象に一定のテーマに絞った銘柄を運用していく投資信託です。例えば、以下のようなテーマに沿って株式を運用しているファンドの場合、全てテーマ型投資信託に該当します。

  • インフラ
  • 通信、インターネット
  • 再生医療
  • AI
  • BRICs

投資信託の場合は、ファンドマネージャーが組み入れ銘柄を選定します。さらに、テーマ型投資信託の場合は、ファンドごとに決められたテーマに沿った銘柄を組み入れるため、各テーマの市場の注目度にあわせて、リターンを狙うことが可能です。

また、長期的なトレンドを狙えるテーマ型ファンドを上手く選定できた場合、中・長期的に出資者が利益を出しやすい環境を構築できる可能性があるといったメリットもあります。

2.テーマ型投資信託を購入するメリット

テーマ型投信の特徴としては、1つのテーマに対して特化した銘柄を組み入れるため、市場の影響を比較的強く受けます。ここでは、テーマ型投信の特徴をふまえたメリットをみていきましょう。

2-1.知識がなくても特定分野に対する投資ができる

テーマ型投信は、ファンドマネージャーが決定したITなどのテーマに沿った株式をファンドが運用するものです。そのため、ファンドのテーマに対して、今後の伸び代があるかなどの基準で投資対象を選択できます。

ファンドの資産運用方法は、TOPIXなどの指標に値動きを合わせるインデックス型か、指標を上回る運用を目指すアクティブ型の二つに分かれます。いずれにしても、テーマに合わせた株式をファンドマネージャーが組み入れ運用してくれるため、1つ1つの銘柄に対して知識がなくても特定分野での資産運用ができます。

自分が知らなかった有力銘柄も含めた企業の株式に対して広く投資できる点は、テーマ型投資信託のメリットの1つだといえます。

2-2.様々な分野への分散投資がしやすい

投資信託は株式に比べて低い金額から購入できます。テーマ型投信では、1つのテーマに沿った複数の株式に対して少額投資が可能です。そのため、資金力がなくても分散投資ができるという強みがあります。

また、投資したいテーマファンドが複数あった場合でも、それぞれの最低投資金額は、株式や債券と比較して少額です。そのため複数テーマにまたがった分散投資も可能です。例えば、10万円の資金があった場合、AIと再生医療のテーマ型投資信託に対して、以下のような配分での投資が行えます。

  • AI:8万円、再生医療:2万円 (AI優位)
  • AI:5万円、再生医療:5万円(どちらも同じ期待値)
  • AI:2万円、再生医療:8万円 (再生医療優位)

どのような割合で投資を行うのか、また投資額・投資テーマに対する自由度の高さ、それによる分散投資効果はテーマ型投資信託の魅力の1つです。

3.テーマ型投資信託のデメリット

テーマ型投資信託は、複数テーマに投資できる場合は分散性を確保できるものの、集中投資の場合は資産額減少のリスクが高くなるなどのデメリットもあります。では、さらに詳しいテーマ型投資信託のデメリットについてみていきましょう。

3-1.投資サイクルの見極めが難しい

テーマ型投資信託では、選択するテーマによって短期から長期といった運用サイクルを見極めなければ、ほかの投資信託と比べるとリターンを期待するのはやや難しくなるといえます。これは、テーマ型投資信託は市場の流行を加味したうえで発足、運用されるためです。場合によっては、投資を開始した時点でピークが過ぎてしまっていることも考えられます。

例えば、先端テクノロジーやバイオ・ヘルスケア、オリンピックなどのイベント型などはピークが明確であり、1年未満の短期的な運用が向いているタイミングも少なくありません。そして、5年などの長期で運用する場合には、テーマのこれまでの傾向と今後の展望を調査したうえで投資判断をする必要があります。

一つの分野に特化するぶん、対象のテーマに対しての知識や市況の理解が求められる点は株式投資にも近く、主要指数に連動するインデックスファンドなどと比較すると、より細かな精査が必要になるといえます。

3-2.集中投資ではリスクがある

投資信託は、複数の銘柄を複合した商品であるため、個々の株価が大きく投資信託の価値に影響を与えることは少ないといえます。しかし、テーマ型投資信託の場合は、市場における特定分野のみの企業に投資を行っているため、ファンドが異なっても選択しているテーマが同一であれば、市場の影響を強く受けやすくなります。

投資信託は個別株式とは商品の性質が異なるものの、特定のテーマのみに対して投資・運用する場合は、資産価額変動のリスクが高くなる点はデメリットです。テーマ型投資信託を購入する場合は、集中投資を避け複数テーマへの分散を意識することで市場の影響を軽減できます。

4.テーマ型投資信託の主なファンドを解説

テーマ型投資信託における主なファンドについて3つほど解説していきます。それぞれの特徴を把握し、投資判断材料の1つにしてください。

※2020年8月31日時点の情報です。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

4-1.イノベーション・インデックス・フィンテック

信託報酬 0.8195%
純資産総額 651百万円
基準価額 14,379円
委託会社 三井住友アセットマネジメント株式会社
為替ヘッジ なし
NISA・つみたてNISAの取り扱い NISA、つみたてNISAあり
購入できる金融機関 SBI証券
auカブコム証券
SMBC日興証券
岡三オンライン証券
楽天証券
マネックス証券

イノベーション・インデックス・フィンテックは、フィンテック(テクノロジーを用いた新しい金融サービス)関連企業の株式に投資を行います。また、イノベーション・インデックス・フィンテックマザーファンドを通して、フィンテック関連企業に投資を行う仕組みです。

STOXXグローバル フィンテック インデックス(ネット・リターン、円換算)に連動した値動きを目指します。ちなみに、ブロックチェーンや決済、保険などの7つの事業に分けており、VISAやMASTERCARD、PayPalなどが組み入れ銘柄に含まれています。為替ヘッジはありません。

4-2.グローバル・ロボティクス株式ファンド(1年決算型)

信託報酬 1.936%
純資産総額 290,389百万円
基準価額 18,109円
委託会社 日興アセットマネジメント株式会社
為替ヘッジ なし
NISA・つみたてNISAの取り扱い NISA・つみたてNISA対応あり
購入できる金融機関 SBI証券
auカブコム証券
SMBC日興証券
楽天証券
マネックス証券

グローバル・ロボティクス株式ファンドは、アメリカと日本・ヨーロッパのロボティクス関連企業の株式に対して投資を行います。組み入れ銘柄に関しては、Google親会社であるアルファベット、キーエンス、日立など大手企業の名前が目立つのも特徴です。

グローバル・ロボティクス株式マザーファンドを通して運用され、銘柄選定はアクティブ運用に定評のあるラザード社が行います。為替ヘッジはありません。またNISAとつみたてNISAどちらにも対応している点はメリットです。

4-3.次世代通信関連 世界株式戦略ファンド

信託報酬 1.188%
純資産総額 598,925百万円
基準価額 14,039円
委託会社 三井住友トラストアセットマネジメント株式会社
為替ヘッジ なし
NISA・つみたてNISAの取り扱い NISAのみ
購入できる金融機関 SBI証券
auカブコム証券
SMBC日興証券
楽天証券
マネックス証券
など

次世代通信関連 世界株式戦略ファンドは、次世代通信(5Gなど)関連企業の株式に対して投資を行います。Next Generation Connectivity Fund JPY Unhedged Classを主要投資対象としており、組み入れ銘柄には、PTC、アドビシステムズ、シスコシステムズ、中国企業ではアリババなどがあります。

特定の指数に連動する値動きを目指すファンドではない点に注意が必要です。為替ヘッジはありません。

まとめ

テーマ型投資信託は、少額から特定のテーマに対して投資ができる金融商品です。とくに、これから伸びると期待できるテーマを扱っているファンドに対して、少額投資ができる点はメリットだといえます。

投資信託は元本割れのリスクがあるものの、選択するテーマを分散させることでリスクを軽減できます。また、日本国内の証券会社・金融機関など多くの場所で購入できます。

テーマ型投資信託は、投資サイクルの見極めが他の投資信託よりやや難しく、市場のニーズによって基準価額などが変動しやすい商品です。そのため、的確な見極めができればまとまったリターンを期待できる可能性もあります。今までの傾向や今後の展望などもふまえたうえで、購入を検討してみましょう。

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鈴原 千景

鈴原 千景

Webライター。内容として、わかりやすくを心掛けながら金融、不動産関係の記事を多く執筆している。日本株・米国株、投資信託、仮想通貨、ロボアドバイザーを運用中。