5G・次世代通信関連の投資信託の銘柄は?購入できる証券会社も

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投資を始める上でジャンルを決めるのは大切です。例えば人によっては、5Gに関心があり、関連のある企業や投資信託を探しているのではないでしょうか。

しかし、投資信託は目論見書や概要をよく確認しなければ、具体的にどのような内容なのかは分かりません。また、5G・次世代通信関連の投資信託は新しい分野ですので、ファンドが少々見つけにくいこともあるかと思います。

そこで今回は、5G・次世代通信の投資信託や購入できる証券会社を中心に解説します。

目次

  1. 5G・次世代通信とは
    1-1.高速・大容量通信が可能な技術
    1-2.IoTなど新しい技術やサービスへの展開も期待されている
    1-3.ハッキング対策がより重要となる
  2. 5G・次世代通信関連投資信託の特徴
    2-1.2020年時点で5G関連のファンドは少ない
    2-2.成長性に期待できる分野
    2-3.値動きは平均的な傾向
  3. 5G・次世代通信関連の投資信託
  4. 5G・次世代通信関連の投資信託を購入できる証券会社
  5. まとめ

1.5G・次世代通信とは

5G・次世代通信関連の投資信託を確認する前に、そもそも5Gや次世代通信とは何を示しているのか基本を押さえておきましょう。

1-1.高速・大容量通信が可能な技術<

5Gの「G」とは、Generation(ジェネレーション)の頭文字のことです。日本語では世代を表す言葉で、第5世代の通信技術となります。

また、1Gから4G(第1世代から第4世代)は、以下の時代・技術を指します。

  • 1G:アナログ通信。1980年代、ショルダーフォンが誕生
  • 2G:デジタル通信。普及した1990年代には片手に収まる携帯電話が誕生
  • 3G:通信速度が増し、フィーチャーフォン(ガラケー)コンテンツが多様化・スマートフォンが誕生した。2000年代
  • 4G:スマートフォンの普及、高速通信により動画再生なども一般的に。2010年代

そして2020年から、より高速化された通信技術が本格的に普及すると考えられており、その新たな通信規格を5Gと呼んでいます。NTTドコモの提供する現状の4G(4G PREMIUM)では、通信速度は受信時の規格上最大値で1.7Gbpsとなっていますが、2020年夏以降に提供予定の5G通信では、倍以上の最大4.1Gbpsという速度が実現されます(参照:NTTドコモ)。

また、大容量・高速通信を支えているのが、複数のアンテナを持つMassive MIMOと一定方向へ周波数を照射できるビームフォーミング技術です。大手通信会社は、5G技術を実現するためにアンテナ設備の設置など、通信インフラ整備にも力を入れています。

1-2.IoTなど新しい技術やサービスへの展開も期待されている

5G・次世代通信技術は、高速・大容量化だけでなく低遅延(通信が止まったり遅れたりしにくい)であるほか同時多数接続なども可能となるので、新しいサービスや製品との連携も期待されています。

低遅延や多数接続によって期待されるサービスの1つが、遠隔医療や自動運転およびIoT(あらゆる機器のインターネット接続)です。遠隔医療による手術は、医師の手と通信先の医療機器とのリアルタイムの連動が必須となります。

また、オンライン型の自動運転(コネクティッドカー)を実現するためには、全国の道路や地形に関するデータをリアルタイムで通信できる環境が必要です。5G技術が確立すれば、人が運転する速度と同じ状況でも自動運転が可能となると期待されています。

さらに2020年現在考えられているサービスや製品以外にも、今後5Gと連動した新たなサービスの誕生が期待されています。

1-3.ハッキング対策がより重要となる

5G技術が普及することで、私達が所有している機器や家電製品・さまざまなサービスは常にインターネットと接続されるように変わっていくでしょう。利便性の高い社会へと変わる一方で、事業者は情報流出や通信機器の破損、そしてハッキング対策にもより一層力を入れなければいけません。

たとえばIoT導入機器に関しては、以下のようなリスクも生じます。

  • スマートスピーカー経由で自宅の家電製品を勝手に操作される
  • 駐車場に設置した自動運転車が遠隔操作され、事故を引き起こされる可能性
  • スマートスピーカーやパソコンを通じて、自宅の状況をチェックされる
  • IoT機器やスマートフォンなどのパスワード盗難
  • 5G通信の必要なインフラの停止や意図的な操作

あらゆるサービスや機器がインターネットと接続される状態になると、悪意あるハッカーによって個人情報などを盗まれたり事件に巻き込まれたりする可能性も上がります。そのため、今後はセキュリティソフトの導入や、メーカーや政府によるセキュリティ強化も重要となるでしょう。

2.5G・次世代通信関連投資信託の特徴

5G・次世代通信関連の投資信託は、投資対象としている技術自体が非常に新しいため、運用実績や価額変動、将来性などに特徴があります。

それでは5G・次世代通信関連の投資信託の特徴を確認していきましょう。

2-1.2020年時点で5G関連のファンドは少ない

5G通信技術は、2020年時点ではまだ世間一般に普及していない開発段階の技術でもあるため、関連企業を投資対象としたファンドは少ない状況です。選択肢が少ないため、5G・次世代通信関連の投資信託のみでは柔軟な運用は難しい可能性もあります。

そこで損失リスクを考えた場合、5G・次世代通信関連の投資信託の他に、インデックスファンドや他ジャンルの株式型ファンド・バランス型ファンドなども組み入れた、分散投資を考えるのが有効といえます。

【例】

インデックスファンド ベンチマークに連動した運用を目標としたファンド
バランス型ファンド 株式や債券など複数の資産を組み入れ、高い分散性を有したファンド
株式型ファンド 国内や海外、国内外の上場株式を複数組み入れたファンド。5Gのように業種や地域によってテーマが設定されているファンドもある

2-2.5Gは成長性に期待できる分野

5G・次世代通信関連の投資信託は、他の業種と比較して将来性・成長性に期待できるジャンルです。その理由はさまざまですが、1つは現在普及していない新しい分野だからです。

5G関連分野は、まだ専門家や企業も把握していない未開拓の部分も多数あるので、大きな経済効果およびファンドの基準価額上昇も期待できます。また、先行投資できるのも強みといえます。

ちなみに5GはIoT・自動運転・医療・製造業・サービス業など、あらゆる分野で活用が期待される技術ですので、5Gと連携できる可能性のある株式ファンドもチェックしてみると良いでしょう。

2-3.値動きは平均的な傾向

5G・次世代通信関連の投資信託は、1日の値動き(変動率)が比較的小さいケースもあるので、価額変動の大きさを重視している方は別のファンドも検討してみると良いでしょう。

ただし、5G・次世代通信関連の投資信託の値動きが今後大きく変動する可能性もあるので、日々5G関連の情報収集・分析をチェックしておきたいところです。

3.5G・次世代通信関連の投資信託

5G・次世代通信関連の投資信託は、新しい分野ということもありまだ比較的少ないのが現状です。また、5Gと明記しているファンドは非常に少なく、次世代通信と検索しなければ見逃してしまう可能性もあります。

それでは5G・次世代通信関連の投資信託を確認していきましょう。2020年9月時点で5G・次世代通信関連のファンドはまだ少なく、以下ではそのうち4種類のファンドをご紹介します。

※9月10日時点の情報です。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

ファンド名 純資産額 概要
三井住友TAM-次世代通信関連 世界株式戦略ファンド(愛称:THE 5G) 5,632億8,000万円 世界の次世代通信関連企業を中心に投資対象としたファンド。為替ヘッジなし。
大和-デジタル情報通信革命(愛称:0101) 141億100万円 国内の次世代通信企業へ投資を行う。また、情報通信機器関連企業も対象となっていて、音響機器や電子部品、二次電池などさまざま。
三井住友TAM-次世代ファンド(愛称:次世代) 44億1,700万円 次世代の技術やサービス開発を行っている国内企業へ投資。また、次世代通信関連企業も含む。
One―Oneフォーカス次世代通信 3億6,100万円 国内外の5G関連企業へ投資。また、「Solactive 5G Index」への連動を目指し運用。

どのファンドも株式型投資信託で、国内株式・海外株式・国内外の3パターンに分かれています。また、複数の5G関連企業あるいは、次世代通信関連企業の株式へ投資を行っています。

基準価額の動向ですが、1日あたり1口100円以上の変動も記録しているのが特徴です。国内株式の中でも比較的小さい~中程度の変動幅で、次世代通信以外の株式型ファンドと似たトレンドを形成しています。

たとえば2020年1月から7月までの場合、1月から2月上旬頃まで緩やかな上昇傾向で、2月中旬頃から4月初めにかけて下落している傾向です。また、4月中旬頃から7月現在にかけて再び上昇傾向へ進んでいます。株式市場全体の動きに沿っている部分が多いのも特徴といえるでしょう。

4.5G・次世代通信関連の投資信託を購入できる証券会社

5G・次世代通信関連の投資信託を購入できる、主な証券会社は以下の通りです。

  • SBI証券
  • 松井証券
  • SMBC日興証券
  • 楽天証券
  • auカブコム証券
  • 岡三オンライン

どの証券会社にもファンド検索ツールがあるので、「5G」や「次世代通信」と入力することで関連ファンドを見つけられます。また、検索のポイントとしては、「5G」だけでなく「次世代」・「次世代通信」・「通信」など、さまざまな言葉を活用することで関連ファンドを見つけやすくなります。

まとめ

5G・次世代通信関連の投資信託は、2020年9月時点ではまだ本数が少ない状況です。また、純資産額で見ると、他の株式型ファンドと比較して小・中規模のものが中心といえます。

しかし、5G技術の開発は近年始まったばかりですし、これから本格的に通信機器や家電製品・自動車などに導入される予定です。5G関連ファンドは、将来性や成長性という点で期待できる分野といえます。さらに今後5G技術が発展していくことで資金流入も期待できます。

購入時は、短い期間でも運用実績、資金の流入率、ポートフォリオなどを目論見書で確認するのが大切です。また、突発的な急落などに対応できるよう、他の分野からいくつかファンドを購入し、分散投資にも努めるのが良いでしょう。

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菊地 祥

FP3級技能士、投資信託4年目、株式投資8年目。2018年からフリーランスとしてwebライティングやメディア運営を行っています。また、webライターとしては株式投資や投資信託などをやさしく解説。