ウクライナ各地では戦闘が激化しており、深刻な事態となっています。ふるさと納税のなかには、ウクライナ支援・国際支援をすることができるものがあります。支援に取り組んでいる自治体は7つあり、返礼品の無いパターンとあるパターンに分かれます。さまざまな支援のかたちがあるため、何を選んだらよいのか分からないという方もいるでしょう。
本記事では、ふるさと納税制度を活用し、ウクライナ支援・国際支援に取り組んでいる7つの自治体と具体的な支援内容について解説します。支援方法を決める際の参考にしてみてください。
目次
- ウクライナ緊急人道支援できる寄付先の地域と特色【返礼品無し】
1-1.東京都日野市
1-2.宮城県多賀城市
1-3.新潟県小千谷市
1-4.千葉県佐倉市 - ウクライナ支援・国際支援ができる寄付先の地域と特色【返礼品あり】
2-1.群馬県富岡市
2-2.山梨県富士吉田市
2-3.京都府京都市 - ウクライナ支援・国際支援ができるふるさと納税返礼品
- まとめ
1.ウクライナ緊急人道支援できる寄付先の地域と特色【返礼品無し】
現在、ふるさと納税制度を利用してウクライナ緊急人道支援ができる自治体は7つあります。
そのうち、寄付金の全額を人道支援に活用することができる寄付先は次の4ヶ所です。
- 東京都日野市
- 宮城県多賀城市
- 新潟県小千谷市
- 千葉県佐倉市
返礼品はありませんが、寄付金の全額を人道支援に活用することができます。ここでは、それぞれの地域の特色と具体的な支援内容についてみていきます。
1-1.東京都日野市
東京都日野市は東京都の多摩地域南部に位置しており、多摩川と浅川の清流に恵まれた人口約19万人の街です。新選組隊士の土方歳三や井上源三郎が生まれ育った街であり、関連する資料館や屋敷が現在も残っています。
日野市は東京2020オリンピック・パラリンピックにおいて、ウクライナ空手競技チームのキャンプ地になりました。そのことがきっかけとなり、同市はウクライナのホストタウンにも登録され、文化交流を実施しています。
ウクライナ空手選手団との交流活動に関わった競技団体や多くの市民からの『ウクライナを支援したい』という声を受け、ウクライナ避難民に関する相談ができる総合窓口の設置や受け入れなどの支援を行っています。
1-2.宮城県多賀城市
宮城県多賀城市は県内の中央、太平洋岸に位置しています。周辺には県庁所在地の仙台市や漁港で有名な塩竈市があります。また、沿岸部には日本三景の1つである松島があり、京都の天橋立と広島の宮島に並ぶ景色を堪能することができます。
同市は学校法人仙台育英学園および宮城県と連携し、ウクライナ避難民を受け入れています。避難された方々への生活支援を目的とした寄付金を受け入れるために、ふるさと納税の制度を活用しています。
1-3.新潟県小千谷市
新潟県小千谷市は上越地方の魚沼地域に位置し、高級ブランド米の魚沼産コシヒカリの産地として有名です。日本で一番長い川である信濃川が市の中心を流れ、全国でも類を見ない規模の河岸段丘の景色を望めます。
小千谷市は2022年3月23日にウクライナ避難民の受け入れを表明し、同年5月28日には2名の避難民を受け入れました。現在はおぢや避難民支援の会が中心となり住居や生活のサポートを行っています。
1-4.千葉県佐倉市
千葉県佐倉市は県北部に位置する街です。江戸時代には城下町として栄え、現存している武家屋敷などの街並みは日本遺産に認定されました。成田空港からアクセスが良く、海外観光客も多く訪れています。
同市はウクライナから避難した世帯を対象に相談窓口の設置や子育て支援、暮らし・言葉・仕事の支援などのサポートを行っています。
2.ウクライナ支援・国際支援ができる寄付先の地域と特色【返礼品あり】
ふるさと納税制度を活用し寄付金に応じた返礼品を発送しつつ、ウクライナ支援・国際支援に取り組んでいる地域は次の3つです。
- 群馬県富岡市
- 山梨県富士吉田市
- 京都府京都市
ここでは、3つの自治体の特色と具体的な支援内容をみていきます。
2-1.群馬県富岡市
群馬県富岡市は県南西部に位置し、豊かな自然・歴史・伝統のある街です。明治初期に建てられた富岡製糸場は2014年に世界遺産に登録されました。
同市は2022年3月にロシアのウクライナ侵攻に抗議する決議を表明し、ウクライナ人道危機救援金の受付を開始しました。また、近隣の市と共に群馬県内の曹洞宗寺院などではウクライナ難民支援御朱印を授与しており、志納金で現地の避難民へ支援物資を送る取り組みを行っています。
2-2.山梨県富士吉田市
山梨県富士吉田市は富士山の北側、富士五湖地域の中東部に位置し、標高700~900メートルに市街地を形成する高原都市です。古くから富士山信仰の街として栄え、現在も富士山頂を目指し吉田口登山道を利用する登山者が多くいます。
明治以降、織物が近代産業として脚光を浴び続けており、富士山の湧き水による先染め織物は同市を代表する特産品として有名です。同市は2022年4月より、ふるさと納税の仕組みを活用したウクライナ人道支援寄付の受付を始めました。
2022年7月には国際観光都市を掲げる自治体としてウクライナからの避難民の積極的な受け入れに取り組んでいます。また、ウクライナの支援金を募るイベントとしてチャリティーコンサートの開催など支援を行っています。
2-3.京都府京都市
京都府京都市は794年から1,000年以上にわたって都が置かれ、日本の中心として栄えてきた街です。現在も神社仏閣や史跡、文化が色濃く残っており、国内外問わず観光客が多く訪れます。同市は日本が世界に誇る景観・歴史的資産・文化を守り育て、次世代に伝えていくための取り組みを進めています。
また、1971年にウクライナのキーウ市との姉妹都市提携して以来、多くの親善交流を続け、友好関係を深めてきました。ウクライナ情勢の悪化に伴い、ウクライナおよびキーウ市への支援を行っています。具体的な支援としては、キーウ市への寄付金受付や避難者の受入支援が挙げられます。
4.まとめ
寄付金全額を支援に充てるため返礼品が無い自治体もあります。返礼品が無い自治体は東京都日野市・宮城県多賀城市・新潟県小千谷市・千葉県佐倉市の4つです。4つの自治体は寄付金の受付をはじめ、ウクライナ難民の受け入れやサポート体制の整備に積極的に取り組んでいます。
ふるさと納税を利用し、ウクライナ支援・国際支援ができる返礼品を選択肢の1つとして検討してみてください。
※記事内に掲載されている返礼品の情報は、記事執筆時点の情報となります。申込期限や在庫状況により、提供を終了している場合があります。 また、お礼品の寄付金額も変更している場合があります。詳しくはリンク先のお礼品ページをご確認ください。
鈴原 千景
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