テクノロジー銘柄は、株価が大きく上昇する可能性があることから、個人投資家にも人気があります。ただ、投資するときはリスクについても理解しておくことが大切です。この記事では、テクノロジー銘柄のメリット・デメリットと、日米の有名な銘柄を紹介します。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定銘柄への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。目次
- テクノロジー銘柄とは
- テクノロジー銘柄のメリット
2-1.株価が大きく上昇する可能性がある
2-2.短期投資でも利益を狙える - テクノロジー銘柄のデメリット
3-1.配当金がない企業もある
3-2. 株価が急落する可能性がある - 米国の代表的なテクノロジー銘柄
4-1.アップル(AAPL)
4-2. マイクロソフト(MSFT)
4-3. テスラ(TSLA) - 日本の代表的なテクノロジー銘柄
5-1.ソニーグループ(6758)
5-2. 東京エレクトロン(8035) - まとめ
1.テクノロジー銘柄とは
テクノロジーとは、「科学技術」のことです。テクノロジー株の定義は様々ですが、IT・ハイテク株などの成長株のことを指すのが一般的です。成長株とは、業績が良くて株価は高くなっているものの、さらに成長が見込める株式のことです。成長株は、「グロース株」とも呼ばれています。
グロース株は毎年売り上げや利益が伸びて会社が大きくなり、株価もどんどん上昇する傾向があります。株価が2~3倍と大きく値上がりするケースも珍しくありません。ただし、成長率が落ちると株価も大きく下落する傾向があります。テクノロジー銘柄を中心としたグロース株は、ハイリスク・ハイリターンの投資といえるのです。
2.テクノロジー銘柄のメリット
それでは、テクノロジー銘柄のメリットについて解説します。
2-1.株価が大きく上昇する可能性がある
テクノロジー銘柄などのグロース株は、長期的な上昇トレンドに入ると株価が大きく上昇する可能性があります。テクノロジー銘柄を長期で保有すると、5倍や10倍になるケースも珍しくありません。テクノロジー銘柄の代名詞ともいえるマイクロソフトやアップル、アマゾンなどは、上場時点から株価が大きく上昇し、世界の時価総額ランキングトップクラスの座に君臨しています。
2-2.短期投資でも利益を狙える
テクノロジー銘柄は値動きが大きいので、短期投資もできます。四半期ごとの決算などで今後も高い成長性が見込まれる場合、株価が短期間で大きく上昇する可能性があるからです。
3.テクノロジー銘柄のデメリット
一方で以下のようなデメリットもあります。
3-1.配当金がない企業もある
テクノロジー企業には、急成長の途中であるため、利益を配当として株主に還元するよりも事業に投資する場合が多くあります。ですから、長期保有する場合でも配当金などのインカムゲインはあまり期待できません。
3-2.株価が急落する可能性がある
テクノロジー銘柄は今後の成長を織り込んだ価格になっていることが多く、PERやPBRなどの株価指標では割高なことがあります。そして、上昇トレンドのときはいいのですが、事業がなんらかの原因で行き詰まった場合などは、株価が急落することもあるのです。
日頃、企業に関するニュースをチェックしたり、損失が一定額を超えたら損切りをしたりするなどのリスク管理が必要になります。
4.米国の代表的なテクノロジー銘柄
それでは、米国の代表的なテクノロジー銘柄を紹介します。
4-1.アップル(AAPL)
アップルは、世界最大の時価総額(約2兆4,000億ドル)を誇る会社です。スマートフォン「iPhone」やタブレット端末「iPad」、パソコン「Mac」などのデザイン・製造・販売をおこなっています。また、アプリやデジタルコンテンツも販売しています。
マーケットシェアはそれほど高くないものの、アップル製品に対する熱狂的なファンが大勢いることから、強気な値段設定で自社製品を販売。とくに「iPhone」への販売増加の期待が強く、今後もテクノロジー銘柄の代表的存在といえるでしょう。
4-2.マイクロソフト(MSFT)
マイクロソフトは、米国のソフトウェア大手。コンピューター向けのソフトウェア開発や製造・ライセンス供与を行っています。またソフトウェア開発ツールに加え、家庭用ビデオゲーム機器やタブレットも提供しています。
かつてはテクノロジー分野の頂点にいたマイクロソフトですが、スマートフォンやタブレットの販売がパソコンの時のようにいかず、覇権を失いそうになったことが何度かありました。しかし、クラウド事業で業績を伸ばしており、今後はAIやIoT分野に力を入れていく予定です。
4-3.テスラ(TSLA)
テスラはテクノロジー企業であると同時に、自動車メーカーでもあります。同社は、電気自動車と関連製品の開発・製造・販売を行っています。
テスラの最大の課題は、低価格電気自動車である「モデル3」の生産能力です。また、半導体不足も足かせになっています。ただ、2021年1~3月期の世界販売台数は18万4,800台となり、アナリストの予想を上回りました。テスラの株価は、2021年1月に900.265ドルまで上昇し、1年間で約9倍になりました。その後は調整局面となっていますが、今後の電気自動車の販売の伸びがどの程度になるかが注目されます。
5.日本の代表的なテクノロジー銘柄
以下では日本の代表的なテクノロジー銘柄2本を紹介します。
5-1.ソニーグループ(6758)
ソニーグループは、エレクトロニクス事業から映画、音楽、ゲームなどのエンタメ事業が中心になっています。コロナ禍でも業績は好調で、2021年3月期は売上8兆9,993億円、営業利益9,718億円と過去最高を更新しました。
巣ごもり需要でプレイステーションのソフト販売が伸びたことや、アニメ「鬼滅の刃」の映画がヒットしたことが主な要因です。エンタメ事業では米国のネットフリックスやアマゾン・ドット・コムなどのライバルが立ちはだかりますが、ソニーにはイメージセンサーやゲームエンジンなどの高い技術力があります。こうしたテクノロジー分野の強みが他社との差別化につながっているのです。
5-2.東京エレクトロン(8035)
新型コロナウイルスが感染する中でもテレワークなどが拡大し、業績を維持しているのが半導体業界です。そして、人と人との接触を減らすための ICT (情報通信技術)が登場するためには、半導体の技術革新もかかせません。
東京エレクトロンは、半導体製造装置で世界3位。2019年に4,000億ドル前後だった半導体デバイス市場は、2030年に1兆ドルに達すると言われています。また、5GやIotといった技術によってデータ量は拡大しており、それに伴う半導体需要の高まりによって、東京エレクトロンの業績は今後も拡大するとみられています。
まとめ
テクノロジー銘柄には、世界的な企業も多く、投資先として魅力を感じる人も多いでしょう。テクノロジー銘柄は成長株なので、短期間で大きな利益も狙えます。ただし、PERやPBRなどの指標面では割高なことが多いので、きちんと企業分析することや、リスク管理を徹底するようにしてください。
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山下耕太郎
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