株価チャートの移動平均線の見方、使い方は?分析に便利な取引ツールも

移動平均線はトレンドを把握できるので、株式を取引する時には必ずチェックしたい指標です。また、シンプルな分析方法なので、初心者でも利用しやすいテクニカル分析です。この記事では移動平均線の見方や使い方について解説します。

目次

  1. 移動平均線とは
  2. 移動平均線の種類
    2-1.単純移動平均線
    2-2.加重移動平均線
    2-3.指数移動平均線
    2-4.もっとも重要なのは単純移動平均
  3. 株価と移動平均線との関係
  4. 移動平均線は短期・中期・長期の3つがある
  5. ゴールデンクロスとデッドクロス
  6. まとめ

1.移動平均線とは

移動平均線とは、ある一定期間における終値の平均値を折れ線グラフで表したものです。たとえば、5日移動平均線の場合、直近5日間の終値を合計し割ったものになります。1日経つごとに古い方の株価を1つ外し、新しい株価を入れていくのです。そして毎日同じ計算を繰り返し、1本の線で結んだものが5日移動平均線になります。移動平均線の計算式は、以下の通りです。

5日移動平均線=(当日終値+前日終値+2日前終値+3日前終値+4日前終値)÷5

移動平均線は、大まかな株価の値動きや現在のトレンド、売買タイミングを図る指標として役立ちます。株価は、毎日値上がりしたり、値下がりしたりしています。しかし、大切なのは日々の値動きよりもトレンドです。移動平均線は、トレンドを判断するのにとても役立つのです。

たとえば、移動平均線が上向きなら上昇トレンド、下向きなら下降トレンドと判断します。そして、横ばいなら方向感のない「もみあい局面」であると考えるのです。

2.移動平均線の種類

移動平均線には「単純移動平均線」、「加重移動平均線」、「指数移動平均線」の3つがあります。それぞれについて解説します。

2-1.単純移動平均線

一定期間を算術平均で計算します。過去の株価のトレンドを追随する分析手法で、株価の動きに遅れますが、大きなトレンドを把握するのに役立ちます。

2-2.加重移動平均線

過去の株価の重みを順次小さくするので、緩やかな上昇局面や下降局面で威力を発揮します。単純移動平均線より、株価の変化をより早く表すチャートといわれています。ただ、もみ合い相場ではダマシが多くなるので注意が必要です。

2-3.指数移動平均線

指数移動平均線は累積加重平均で計算し、直近の価格にウエイトをつけます。

2-4.もっとも重要なのは単純移動平均

加重移動平均線や指数移動平均線も売買タイミングを計るのに役立ちますが、多くの人が見ているのは単純移動平均線です。ですから株価を分析する時は、まず単純移動平均線を見て、補完として加重移動平均線や指数移動平均線をみるようにしてください。ネット証券などのチャートを見れば、それぞれの移動平均線を簡単に確認できます。

ただ、どの指標を使っても100%当たるというものはありません。複数の移動平均線を参考にし、いろいろな視点から投資判断することが大切なのです。

3.株価と移動平均線との関係

株価と移動平均線との関係も大事です。株価が移動平均線を上抜いたら「買い」、下抜いたら「売り」と判断できる目安になるからです。移動平均線は、上値抵抗ラインとして、また下値支持線として機能することが多いので、たとえば上昇していた株価が下落し始めたとしても、移動平均線付近で反発すれば上昇トレンドは継続と判断し、下抜けば反落のサインとなります。

一方、下落していた株価が反転し、移動平均線付近に近づいてきた時はどうでしょうか。移動平均線で頭を叩かれたら下落トレンドは継続とし、上抜ければ上昇トレンドに転換したと判断するのです。

もちろんこれらのサインが、いつも当てはまるわけではありません。取引する際の判断材料の1つとして考えるようにしてください。

4.移動平均線は短期・中期・長期の3つがある

移動平均線は、以下のように短期・中期・長期の3つのパターンに分類できます。

  • 日足:5日(短期)・25日(中期)・75日(長期)
  • 週足:13週(短期)・26週(中期)・52週(長期)
  • 月足:12カ月(短期)・24カ月(中期)・60カ月(長期)

5.ゴールデンクロスとデッドクロス

移動平均線は、通常2~3本を組み合わせて使用することが多く、売買シグナルとして有名なものに、「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」があります。

期間の短い移動平均線が、期間の長い移動平均線を下から上に抜けることを「ゴールデンクロス」といいます。たとえば、25日移動平均線が75日移動平均線を上回るとゴールデンクロスになるのです。ゴールデンクロスが発生すると、株価は数週間から数ヶ月上昇トレンドを続ける可能性が高くなります。

一方、期間の短い移動平均線が、期間の長い平均線を上から下へ突き抜けることを「デッドクロス」といいます。たとえば、13週移動平均線が26週移動平均線を下回るとデッドクロスになるのです。デッドクロスが発生すると、株価が下落に転じるサインになります。

移動平均線はもっとも有名なテクニカル分析の一つなので、ネット証券などのチャートを見れば確認できます。また、ヤフーファイナンスなどでもチェックすることが可能です。

まとめ

移動平均線は、売買タイミングやトレンドを把握するのに優れた指標ですが、万能ではありません。取引の際は、複数のテクニカル分析手法を利用するようにしてください。また、思惑と逆に入った場合は損切りをするなど、リスク管理の徹底も大切です。

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山下耕太郎

山下耕太郎

一橋大学経済学部卒業後、証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て個人投資家・金融ライターに転身。投資歴20年以上。現在は金融ライターをしながら、現物株・先物・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。ツイッター@yanta2011