ベテラン投資家が大切にしている株で大損しないための3つのルール

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株式投資で大切なことは、大きな損失をださないことです。50%といった大きな損失をだすと、元の資金に戻すだけでも困難だからです。この記事では、株式投資で大きな損失をださないための3つのルールについて解説します。

目次

  1. 株式投資のリスク
    1-1.値下がりリスク
    1-2.倒産リスク
    1-3.流動性リスク
  2. 株式投資で大損しないための売買ルールをつくる
    2-1.損切りをする
    2-2.信用取引をしない
    2-3.塩漬けをしない
  3. まとめ

1.株式投資のリスク

株式投資には、主に以下の3つのリスクがあります。

1-1.値下がりリスク

株式取引では、投資した企業の業績が好調で株価が上昇するときもあれば、逆に業績不振で株価が下落するときもあります。購入時よりも高い値段で売れば利益がでますが、安い値段で売れば損失になるのです。

株取引は元本が保証されている投資ではないので、損をする可能性があることを念頭に置いておく必要があるのです。

1-2.倒産リスク

株式投資で大損する可能性がもっとも高いのは、「企業の倒産」です。投資した会社の事業や財務状況が悪化し、会社が倒産すると、場合によっては投資した株式のすべての価値がなくなります。そうなると、投資したお金が戻ってこないこともあります。

株を買うときは、その会社の経営状況やニュースに注意する必要があるのです。

1-3.流動性リスク

株は取引量が少ないと、買いたい(売りたい)銘柄があっても、売り手(買い手)が少ないため、希望の値段で売買できないことがあります。とくにリーマンショックやコロナショックなど、株価が暴落する局面ではストップ安に張り付いて株式を売れないリスクもあるので注意が必要です。

投資する銘柄を選ぶときは、売買高もチェックするようにしてください。

2.株式投資で大損しないための売買ルールをつくる

株式投資で大損しないためには、以下のルールを決めておくことが大切です。

2-1.損切りをする

損切りとは、投資家が損失を確定させるために、損失が出た状態で保有している株式などを売却することをいいます。「ロスカット」「ストップロス」とも呼ばれます。損切りは、購入した株式の価格が下落し、その後の回復が見込めないと判断できる場合に有効です。そのまま保有し続けると、さらに株価が下落し、損失額が拡大して大損する可能性があるためです。

株価の下落率が50%(半分)以上になると、元の投資金額に戻すためには100%(倍)以上の運用をしなければいけません。そうなると、それだけのリスクを取った投資手法が必要です。

株でリスクを抑えながら効率よく儲けたい場合、大きな損失を回避することが大切なのです。

2-2.信用取引をしない

信用取引は「危険」とよく言われます。現物取引にはない自己資金以上の損失がでる可能性があることと、コストがかかるからです。

信用取引では、証券会社に保証金(現金や上場株式など)を預けることで、保証金の約3.3倍まで取引ができるようになります。これを「レバレッジ取引」といいます。レバレッジ取引なら短期間で大きな利益を得られる可能性もありますが、大損する恐れもあります。

現物取引の場合、手元に100万円あったとして、100万円分の株を買い、株価が半分になった場合、損失は50万円、残りの資産は50万円となり、負債はゼロです。しかし、信用取引の場合、レバレッジ3倍で300万円分の株を信用買いし、株価が半分になった場合、損失は150万円となり、50万円の負債を抱えることになるのです。

自己資金以上の損失をだすと、その負債を取り返すことは非常に困難になります。

損失と利益はレバレッジに比例します。そのため、自分が許容できる損失額をあらかじめ見積もっておく必要があるのです。自分の許容範囲内のレバレッジで取引を行えば、急激な株価の変動に動揺することなく、信用取引を有効に活用できるからです。

ただ、とくに初心者の人は、大きな損失を抱える恐れがあるので、信用取引はしないというルールを決めておくようにしてください。

2-3.塩漬けをしない

個別銘柄の取引で大きな含み損を抱え、損失が確定するのを恐れて決済できない投資家は数多くいます。このようにして含み損のまま長期間放置された株を「塩漬け株」といいます。

現物株の場合、企業が倒産しない限り、株価がゼロになることはありません。また、長期間株式を保有することで、一時的に下がった株価が復活することもあります。

しかし、株を塩漬けにしている投資家は、決して安定した利益を得ることはできません。株を塩漬けにしている投資家の最大の失敗は、資金をほかの銘柄に回せなくなることです。

安定した利益を上げるためには、常に優位に立てる局面で資金を投入し続ける必要があります。株は上がるときもあれば下がるときもあります。ただ、株式投資で利益をだすためには、利益がでたらその利益を伸ばし、損失がでた時には損切りをして損失を最小限に抑える必要があるのです。

このように、それぞれの取引では勝ち負けがありますが、トータルで利益を得ることが大切です。途中で大きな損失や塩漬けがあると、投資資金が足りなくなり、損失を回復することが難しくなります。

まとめ

株式投資では大損しないことが大切です。そのためには、損切りをする、信用取引をしない、株を塩漬けしない、といったルールを決めておくようにします。そして、あらかじめ決めたルールに従って取引することを心がけてください。

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山下耕太郎

一橋大学経済学部卒業後、証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て個人投資家・金融ライターに転身。投資歴20年以上。現在は金融ライターをしながら、現物株・先物・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。ツイッター@yanta2011