FXでトレードをしている方の中には、海外FX口座に関心がある方もいるのではないでしょうか。日本のFX会社にはないメリットを活用したいと考えていても、注意点を把握しておくことも大切です。
この記事では、海外FX口座の特徴と国内FX口座の違いについて解説します。
※本記事は5月19日時点の情報です。最新の情報についてはご自身でもよくお調べください。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
目次
1.海外FX口座の特徴
海外FX口座は、取引できる通貨ペアが非常に多く、100種類以上の通貨ペアを取引できるところも少なくありません。また、海外FX口座では、ハイレバレッジを利用する事が可能ですので、投資効率を上げ、ハイリターンを狙うことも出来ます。その分、取引時のリスクが高くなる点も認識しておきましょう。
さらに、海外FX口座を作れば、FXの他にCFD取引、外国株式、先物、債券、ファンド、外国株式オプション、ETFなど、幅広く様々な市場へアクセスすることが可能となり、世界の国々の様々な市場で取引を行う事が出来ます。
2.日本FX口座との違いは?
海外のFX口座と日本のFX口座との大きな違いは、海外のFX口座では、取引できる金融市場の種類が圧倒的に多い事、そして、日本のFX口座のレバレッジは、最大で25倍までであるのに対し、海外FX口座では、25倍以上のハイレバレッジが利用可能であるという点です。(2022年5月・執筆時点)
加えて海外FX口座では、取引口座を「円」以外の通貨、例えば「米ドル」や「ユーロ」などの外貨建てで取引することも出来ます。外貨を持ちながら、その外貨を使ってFX取引ができるというのも特徴の一つです。
また海外FX口座に関しては、日本と同様に取引手数料が無料のところが多くを占めますが、日本のFX業者と比べると、全体的にスプレッドが、やや広めと言う印象を筆者は受けます。しかし中には「米ドル/円」や「ユーロ/米ドル」などの流動性が高く取引量がある程度安定している通貨ペアに限り、日本のFX業者が提供しているスプレッドと、さほど変わらないところもあるため、会社によって違うという点も念頭に置いておきましょう。
他には、海外FX口座を使って株式やCFD取引など、FX以外の金融商品を取引する場合には、手数料がかかる場合が多くあります。大口の取引をするほど優遇されるというシステムを取り入れているところが多いです。
3.海外FX口座を利用するリスクは?
海外のFX口座を利用するリスクは、ハイレバレッジが利用可能なので、自己管理を怠らず、レバレッジに関して注意を払う事が必要です。そして、やはり一番のリスクは、言葉ではないでしょうか。
「英語は、自信あり」という方からは「心配ご無用」と言われそうですが、皆が英語が得意なわけではありません。近年の海外FXサイトでは、多様な言語に対応しており、日本語を選択すれば、日本語表示のサイトを閲覧することは出来ますが、英語を日本語に訳した文章であるため、文章を読んでも分かりにくい点もあるかと思います。
取引ツールやチャート表示の仕方など、実際に取引を始めてみると、分からない事も出て来るかもしれません。そんな時に、FXの業者側と連絡が取れない、又は、意思疎通がうまくいかないという状態では、継続して取引を行うことなど不可能です。
4.海外FX口座で取引をする際に気を付けることは?
信託保全であるかなど、日本のFX口座では、当たり前と思える事も、しっかりとチェックしておきましょう。そして、取引手数料、出入金時の手数料なども、忘れず、事前に確認しておきましょう。
また、海外FX業者の中には、金融商品取引法に基づく登録を受けていない事業者も存在しますので注意が必要です。金融庁でも下記のように注意喚起を行っています。
金融商品取引法に基づく登録を受けていない海外所在業者が、インターネットに日本語ホームページを開設する等により、外国為替証拠金取引(FX取引)や有価証券投資等の勧誘を行っている例が見受けられます。
また最近、海外所在の無登録業者とバイナリーオプション取引を行い、出金に応じてもらえないなどのトラブルになっている例も見られます。
日本で登録を受けずに金融商品取引業を行うことは違法です。取引を行う前に取引の相手が登録を受けているかこちらで確認して、無登録の海外所在業者との取引は行わないよう、注意してください。
金融庁「無登録の海外所在業者による勧誘にご注意ください」より引用
無登録業者と取引した場合は、トラブルが生じても無登録業者への追及は極めて困難です。取引を始める前に、取引の相手が金融商品取引法の登録を受けている業者であることを必ず確認してください。
【関連サイト】金融庁「免許・許可・登録を受けている業者一覧」
【関連サイト】金融庁「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について」
加えて、FX業者側がどこまで日本語に対応できるのかについても、事前にリサーチしておくと良いでしょう。
例えば、「チャットルームでの会話では、日本語対応が可能であるのか?」、「メールのやり取りでは、どうか?」など、気になるところは、事前に調べておきましょう。「日本語対応あり」とサイトに記されていても、いざチャットルームに入ると英語ばかりだということも珍しくありません。
チャット上で、業者側から英語で「Hello」などとメッセージが来た場合には、まず、「Japanese please.」と返信してみます。もし、日本語対応の方が居る業者であれば、すぐにその方に変わり、日本語で対応してくれるはずです。
5.まとめ
海外FX口座では多くの市場で取引ができることや、珍しい通貨ペアで取引ができることなど、日本のFX口座には無い魅力が沢山あります。しかし、その分、様々な知識も必要となって来ます。多くの通貨ペアを取引する際には、その国々の状況も知っておく必要があるでしょう。
日本の業者とは異なり、金融商品取引法の登録を受けている業者であるかの確認も必ず行いましょう。
またハイレバレッジは、投資効率を高めますが、その分リスクも大きくなります。ハイレバレッジを上手く活用するには、1回の取引で、自分がどこまでの損失まで許容できるかを事前に考え、取引ロットとレバレッジを調節して取引をすると良いでしょう。
コージンスキ祐華
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