株主優待とは、株主に対して企業が自社製品や金券、優待券などのプレゼントを贈呈する制度です。上場企業の約4割が株主優待を行っており、優待内容や配当の高さで人気のある大手企業の一つ、東証プライム上場のオリックスもその1つです。
今回は、2021年度のオリックスの株主優待について、内容や配当、注意点などを紹介します。銘柄選びの参考にしてください。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定銘柄への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
※2022年1月18日時点の情報をもとに執筆しています。最新の情報は、ご自身でもご確認をお願い致します。
目次
- オリックスの株主優待の内容
- ふるさと優待
- 株主優待カードの贈呈
- オリックスの配当の内容
- オリックスの業績の内容
- オリックスの企業情報
- オリックスの株主優待を受ける場合の注意点
7-1.株主優待の3年以上継続保有には条件がある
7-2.ふるさと優待には申し込みが必要
7-3.優待内容の変更・株主優待の廃止の可能性がある
7-4.権利付最終日での購入には注意
7-5.元本を毀損する可能性がある - まとめ
1.オリックスの株主優待の内容
銘柄 | オリックス |
コード | 8591 |
優待回数 | 2回 |
優待権利確定月 | 3月、9月 |
優待利回り | - |
株価 | 2,559.5円 |
優待を得るための最低投資額 | 229,540円 |
権利付最終日 | 2022年3月29日(火)、2022年9月28日(水) |
※2022年1月18日現在のデータです。
オリックス(8591)の株主優待の内容は下記の通りです。
- ふるさと優待
- 株主優待カードの贈呈
それぞれ詳しく紹介します。
2.ふるさと優待
オリックスの株主優待の1つがふるさと優待です。オリックスグループの取引先が扱う商品から厳選されたカタログギフトのうち、好きな商品を1点選べる優待制度となっています。
優待の条件は下記の通りです。
- 100株以上を3年以上継続保有している場合:Aコースカタログより1点選択可能
- 100株以上を3年未満保有している場合:Bコースカタログより1点選択可能
3月末日時点の株式名簿に記載のある100株以上保有の株主が優待の対象となります。また優待を受けるには、権利を受け取った年の8月末日までの申し込みが必要です。なお優待品は7月中旬から10月下旬にかけて順次発送されます。
3.株主優待カードの贈呈
もう1つの株主優待が株主優待カードの贈呈です。オリックスグループが提供するさまざまなサービスを、割引価格で利用できる株主カードが贈呈されます。
株主カードは半期ごとに発行・送付される株主通信に同封されており、7月上旬または12月上旬に発送される予定となっています。
優待を受けられるサービスのジャンルとしては下記のものがあります。
- 旅館・ホテルなどの宿泊施設
- 飲食店
- 水族館
- 医療クリニック
- 野球観戦
- カーリース
- レンタカー
- カーシェアリング
- 中古車販売店など
それぞれのサービスで優待料金は異なるため、詳細はオリックスのWEBサイトで確認してください。
4.オリックスの配当の内容
オリックスの配当の内容は下記の通りです。
年度 | 1株配当(円) | 配当利回り |
---|---|---|
2017年3月期 | 52.25円 | 3.17% |
2018年3月期 | 66円 | 3.52% |
2019年3月期 | 76円 | 4.78% |
2020年3月期 | 76円 | 5.84% |
2021年3月期 | 78円 | 4.18% |
2022年3月期 | 78円(予想) | 3.04%(予想) |
※2022年1月18日時点のデータ
オリックスでは2017年3月以降の1株あたりの配当金が52.25円から78円の間で推移しています。
順調に増配しており、配当利回りが3.17%から5.84%と高くなっているのが特徴です。2022年3月期の1株当たりの配当金額は78円と予想されています。
5.オリックスの業績の内容
オリックスの業績の内容は下記の通りです。
年度 | 営業収益 | 営業利益 | 税引前当期純利益 | 当社株主に帰属する当期純利益 | 当社株主に帰属する包括利益 |
---|---|---|---|---|---|
2017年3月期 | 2兆6,786億5,900万円 | 3,292億2,400万円 | 4,249億6,500万円 | 2,732億3,900万円 | 2,633億7,800万円 |
2018年3月期 | 2兆8,627億7,100万円 | 3,361億9,500万円 | 4,355億100万円 | 3,131億3,500万円 | 2,881億4,800万円 |
2019年3月期 | 2兆4,348億6,400万円 | 3,294億3,800万円 | 3,957億3,000万円 | 3,237億4,500万円 | 3,109億7,000万円 |
2020年3月期 | 2兆2,803億2,900万円 | 2,696億8,100万円 | 4,125億6,100万円 | 3,027億円 | 2,455億900万円 |
2021年3月期 | 2兆2,927億800万円 | 2,588億1,400万円 | 2,875億6,100万円 | 1,923億8,400万円 | 2,262億6,600万円 |
※2022年1月18日現在
※業績は連結
オリックスは2018年3月期をピークに業績は停滞傾向にあります。
しかし、新型コロナウイルス感染症が拡大した2020年や2021年でも、極端な業績の減少はなく、比較的堅調といえます。
6.オリックスの企業情報
社名(英語社名) | オリックス株式会社(ORIX Corporation) |
業種 | 多角的金融サービス業 |
代表者 | その他金融業 |
決算 | 3月 |
株式資本 | 3兆1,176億5,400万円 |
本社所在地 | [東京本社] 〒105-5135 東京都港区浜松町二丁目4番1号 世界貿易センタービル南館 [大阪本社] 〒550-0005 大阪市西区西本町一丁目4番1号 オリックス本町ビル |
上場市場 | 東証一部・ニューヨーク証券取引所 |
上場年月 | 1970年4月 |
※2022年1月18日現在
オリックスは連結子会社850社や関連会社170社から構成される、幅広い事業を手掛ける企業です。法人金融サービス事業、メンテナンスリース事業、不動産事業、事業投資事業、リテール事業が主な事業となっています。
有名なところではプロ野球チームのオリックスバファローズの運営を行っているほか、法人向けのパソコンやコピー機などのリース事業は国内トップクラスのシェアを誇ります。
7.オリックスの優待を受ける場合の注意点
オリックスの株主優待を受ける場合は、下記のポイントに注意しましょう。
- 株主優待の3年以上継続保有には条件がある
- ふるさと優待には申し込みが必要
- 優待内容の変更・株主優待の廃止の可能性がある
- 権利付最終日での購入には注意
- 元本を毀損する可能性がある
7-1.株主優待の3年以上継続保有には条件がある
ふるさと優待Aコースを受けるための「3年以上継続保有の株主」とは、株主名簿確定基準日の株式名簿に同一株主番号で連続して記載のある株主のことを指します。
証券会社の貸株サービスを利用した場合は、貸し出した株主の所有権が貸出先に移転するため、継続保有の対象にはなりません。
また、相続などの理由によって株主番号が変更になった場合も、それまでの保有期間は通算されないため注意が必要です。
7-2.ふるさと優待には申し込みが必要
ふるさと優待を受けるためには、申し込みが必要になります。3月末日時点の株式名簿に記載のある場合、同年の8月末日までが申し込み期限となり、申し込みがない場合は優待が無効となるため注意が必要です。
7-3.優待内容の変更・株主優待の廃止の可能性がある
オリックスに限らず、株主優待の内容は変更されたり、優待自体が廃止されたりすることがあります。株主優待の内容変更・廃止が発表されると、株価が急落して損失が発生する可能性もあるため、優待情報の内容は必ずチェックしましょう。
特に下記のような銘柄は株主優待の内容変更・廃止になりやすい傾向があります。
- 業績が良くない銘柄
- 上場して間もない銘柄
- 優待利回りが高すぎる銘柄
株主優待を受けることを目的にする場合でも、情報を必ず仕入れて適切な投資判断ができるようにしましょう。
7-4.権利付最終日での購入には注意
株主優待を受けるには、権利付最終日(権利確定日から2営業日前)までに株式を保有することが条件となります。
ただし権利付最終日やその直前で株式を購入するのは避けたほうが無難といえます。人気が高い優待銘柄の場合、権利確定日に向かうにつれて株価は上昇し、権利落ち日(権利付最終日の翌日)以降に株価が大きく下落する可能性があるからです。
場合によっては大きな含み損を抱えることもあるため、購入のタイミングには気を付けたいところです。オリックスにも同様の傾向があるため注意しましょう。
7-5.元本を毀損する可能性がある
株主優待を受けることを目的にした取引でも、株式を購入する以上は元本毀損の可能性があります。
株価はさまざまな要因に影響されて変動します。場合によっては、元本を毀損する前に株式の売却や損切り(=損失を確定させるための売却)を決断するべきケースもあります。
そのため、株価の値動きは必ずチェックしましょう。また、さまざまな状況を想定して対処法を事前に考えておくことが重要です。
まとめ
今回はオリックスの2021年度の株主優待について紹介しました。
オリックスでは、ふるさと優待と株主優待カードの贈呈を受けることができます。ふるさと優待は厳選されたカタログギフトから好きなものを選択でき、株主優待カードではオリックスが運営するさまざまなサービスを優待価格で利用できます。
ただし、来年以降も今回紹介した優待が継続されるとは限りません。優待内容については必ず同社WEBサイトなどで最新情報を確認しつつ、冷静な投資判断ができるようにしましょう。
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山本 将弘
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