メタバースの普及で業績向上が見込める銘柄は?日本株・米国株の注目企業を紹介

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仮想空間に人々が集い、ビジネスや趣味の交流を行うメタバース。経済活動を一変させる可能性があることから、投資対象としても大きく注目されているテーマです。この記事ではメタバースの概要や注目の関連銘柄について紹介します。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定銘柄への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
※2022年1月27日時点の情報をもとに執筆しています。最新の情報は、ご自身でもご確認をお願い致します。

目次

  1. メタバースとは
  2. メタバース関連で注目の米国株銘柄
    2-1.Meta(FB)
    2-2.Microsoft(MSFT)
    2-3.NVIDIA(NVDA)
    2-4.ユニティ・ソフトウェア(U)
    2-5.ロブロックス(RBLX)
  3. メタバース関連で注目の日本株銘柄
    3-1.ソニーグループ(6758)
    3-2.グリー(3632)
    3-3.シャノン(3976)
    3-4.シーズメン(3083)
    3-5.IMAGICA GROUP(6879)
  4. まとめ

1.メタバースとは

メタバースとはオンライン上における仮想空間のことであり、人々はアバターを通してリアルのように交流ができます。メタバース上ではすでに会議、イベント、ショッピングなどのサービスが提供されており、今後もさまざまな方面で活用が展開されていくことが期待されています。

2.メタバース関連で注目の米国株銘柄

世界中で関心が集まっているメタバースは、投資先としても注目に値するテーマです。ここからはメタバース関連で注目の米国株銘柄を5つ紹介します。

2-1.Meta(FB)

2021年10月、Facebookが社名を「Meta(Meta Platforms)」に変更することを発表しました。メタバース事業に年間100億ドル以上を投資するとしており、これまでのSNS運営事業からメタバース事業へと大きく舵を切ろうとしています。

Meta社が新たに提供を始めた「Horizo​​n Worlds」は、仮想空間上でユーザー同士が交流できたり、一緒にゲームを楽しめたりするサービスであり、今後多くの国でユーザーを獲得できれば、メタバース事業が収益の柱になっていく可能性があります。

2022年1月27日現在のMetaの株価は294.64ドルとなっています。

2-2.Microsoft(MSFT)

Microsoftは2021年11月に「Mesh for Microsoft Teams」のリリースを発表しました。「Mesh for Microsoft Teams」はTeamsをメタバースへ拡張したサービスであり、社員が仮想空間上のオフィスに集って仕事ができるようになります。

仮想空間ではワードやエクセルなどのファイルが共有できたり、ホワイトボードやPCの持ち込みができたりと、従来のテレワークからさらに進化した機能が期待できます。

2022年1月27日現在のMicrosoftの株価は299.84ドルとなっています。

2-3.NVIDIA(NVDA)

NVIDIAは米国を代表する半導体メーカーですが、メタバースのプラットフォームである「NVIDIA Omniverse」の開発も手掛けています。オムニバースは自動車メーカーBMWの生産工場でも導入されており、人々がオムニバース上で機械を操作することで実際の工場で自動車が生産される「デジタルツイン」を実現しています。

従来テレワークへの移行が不可能といわれていた製造業ですが、このデジタルツイン機能の普及で業界の在り方そのものが一変する可能性もあります。

2022年1月27日現在のNVIDIAの株価は219.44ドルとなっています。

2-4.ユニティ・ソフトウェア(U)

2021年11月、ユニティ・ソフトウェアはウェタ・デジタルのテクノロジー部門を買収することを発表しました。ウェタ・デジタルは映画「ロード・オブ・ザ・リング」のビジュアルエフェクトを手掛けたことでも知られており、この買収によってユニティはウェタ・デジタルが持つ技術やツール、人材を手に入れたこととなります。

ユニティのCEOであるジョン・リカテロ氏は、ウェタの技術を取り込んだことは「ユニティがメタバースを構築する後押しになる」と述べており、新たなメタバース技術の提供への期待感が高まっています。

2022年1月27日現在のユニティ・ソフトウェアの株価は94.70ドルとなっています。

2-5.ロブロックス(RBLX)

ロブロックスは仮想空間上でのゲームプラットフォーム「Roblox(ロブロックス)」を提供している企業です。ロブロックスはすでに毎日4,300万人ものユーザーがプレイをするほど普及しており、とくに子供たちの間ではコロナ禍での遊び場として定着しています。

またロブロックスは、仮想空間内で創造したアイテムを販売できることも大きな魅力です。すでにこの仕組みで1億円もの金額を稼ぐ子どもも出てきており、新たな商圏として注目を受けています。

2022年1月27日現在のロブロックスの株価は57.06ドルとなっています。

3.メタバース関連で注目の日本株銘柄

次に国内でのメタバース関連銘柄を5つ紹介していきます。

3-1.ソニーグループ(6758)

2022年1月、ソニーグループはプレイステーション5向けのVRヘッドセットである「プレイステーションVR2」とコントローラーの「プレイステーションVR2センスコントローラー」の発売を発表しました。

またソニーグループは、仮想空間を利用したゲームの「フォートナイト」を運営するEpic Gamesにも出資しており、ゲーム事業と親和性の高いメタバース技術によってさらに収益力が強化される期待があります。

2022年1月27日現在のソニーグループの株価は11,770円となっています。

3-2.グリー(3632)

グリーは2021年8月にメタバース事業への参入を発表しました。今後2、3年でメタバース事業へ100億円規模の投資を予定しており、とくにバーチャルライブ配信アプリである「Reality」では、数億人のユーザー獲得を目指すとされています。

「Reality」はすでに世界63の国と地域でサービス展開されており、今後積極投資を行っていくことでさらに多くのユーザーが獲得できる見込みがあります。

2022年1月27日現在のグリーの株価は869円となっています。

3-3.シャノン(3976)

2021年10月、シャノンの子会社であるジクウは、メタバース上で展示会を行うプラットフォーム「ZIKU」の提供を発表しました。

「ZIKU」ではイベントの出展者と参加者が仮想空間上に集うことで、新たな顧客獲得の場となることが期待されています。アバターを通してコミュニケーションを行うことができるため、仮想空間が新たな商談の場となるのです。これによって従来顧客ターゲットではなかった層の取り込みに成功するなど、参加企業側にとっても大きなメリットが見込めます。

2022年1月27日現在のシャノンの株価は1,427円となっています。

3-4.シーズメン(3083)

シーズメンは、2021年10月にメタバース専門のアパレルブランド「ポリゴンテーラーファブリック」の立ち上げを発表しました。メタバース上ではアバターを通して交流しますが、従来このアバターに着せる洋服はコスプレ要素が強い傾向にありました。しかし「ポリゴンテーラーファブリック」ではユニセックスなアバター衣料を販売することで、よりリアルに近い自分をアバターに投影することを目指しています。

2022年1月27日現在のシーズメンの株価は953円となっています。

3-5.IMAGICA GROUP(6879)

IMAGICA GROUPのグループ会社であるIMAGICA EEXは、2021年9月に開催された「東京ガールズコレクション」内でメタバースでのファッションショーを行いました。最新の映像テクノロジーを駆使することで、ランウェイを実際のモデルとアバターが並んで歩くなど、メタバース技術の幅広い実用性がわかるショーでした。

コロナ禍で多くのイベントがオンライン化されていることからも、IMAGICAのようなメタバース上でのイベントはさらに広がりを見せていくと考えています。

2022年1月27日現在のIMAGICA GROUPの株価は545円となっています。

まとめ

FacebookがMetaへと社名を変更したことからメタバースへの注目が寄せられた2021年は、まさに「メタバース元年」といえる年でした。マイクロソフトやエヌビディアなどアメリカを代表する企業が次々とメタバース事業への参入を発表したことからも、メタバースへの関心が高まっていることがわかります。

その成長性への期待からメタバース関連銘柄は投資対象としても魅力があるといえます。銘柄選定の際には、この記事も参考に検討してみてください。

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山下耕太郎

一橋大学経済学部卒業後、証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て個人投資家・金融ライターに転身。投資歴20年以上。現在は金融ライターをしながら、現物株・先物・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。ツイッター@yanta2011