低コストのアクティブファンド10本は?成績や手数料の比較も【2021年12月】

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自身の運用方針に合わせて、低コストなアクティブファンドを探している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

人気上位のアクティブファンドは管理費用が高いことが多いのですが、管理費用が比較的安いアクティブファンドも数多く運営されています。この記事では、管理費用が低いアクティブファンドに注目して解説しています。

低コストなアクティブファンドを探している方は、この記事も参考に、実際の運用成績と管理費用のバランスを考慮しながら自分にあったファンドを検討してみてください。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

目次

  1. アクティブファンドの主な運用コスト
    1-1.成果をあげるための費用
    1-2.売買手数料
  2. 低コストなアクティブファンド10本
  3. アクティブファンドが扱うテーマ
    3-1.トレンドテーマ
    3-2.普遍的なテーマ
  4. アクティブファンドとインデックスファンドの比較
    4-1.指数連動と指数超えを目指す違い
    4-2.運用成績
  5. まとめ

1.アクティブファンドの主な運用コスト

アクティブファンドの運用で想定される運用コストについて、以下に解説します。

1-1.成果をあげるための費用

アクティブファンドの運用スタイルは、ベンチマーク指数を上回る成績を目指すことが目標として設定されています。そのため、運用会社は別途ファンド専用の運用チームを作って、企業の経営状況を調べ、投資タイミングを図って運用します。人手も手間もインデックスファンドよりもかかるため、信託報酬が高くなっているのです。

信託報酬に見合う成果が出せるか否かは、運用チームの働きとファンドマネージャーの力量にかかっており、信託報酬が高いからといって、良い運用成績が約束されているわけではないのです。

1-2.売買手数料

アクティブファンドは、ベンチマークを上回る運用成績を目指すため、インデックスファンドと比べて売買手数料がかかります。

ファンドの運用スタイルはさまざまで、マザーファンドやETFへ投資するファンドは管理費用を低く抑えることができますが、別のファンドへ投資するファンドオブファンズ方式や、ダイレクトに株やREIT、債券に投資するファンドは売買手数料がかかるため、管理費用がやや高くなっています。

管理費用は高くても運用成績が良いファンドもありますので、運用成績と管理費用のバランスを見極めることが重要なポイントです。

2.低コストなアクティブファンド10本

楽天証券が扱うアクティブファンドを、管理費用が低い順に10本ピックアップしました。数値は2021年12月8日時点のものです。

ファンド名 管理費用(年率・税込) 純資産(億円) 基準価額 リターン/3年
Smart-i ゴールドファンド(為替ヘッジあり) 0.275% 0.64 9,730円
Smart-i ゴールドファンド(為替ヘッジなし) 0.275% 1.25 10,054円
ひとくふう日本株式ファンド 0.275% 1.22 14,020円 3.27
EXE‐i 先進国株式ファンド 0.302% 172.99 27,211円 17.38
ノーロード明治安田J‐REITアクティブ 0.303% 11.2 14,019円 7.83
EXE-i グローバル中小型株式ファンド 0.327% 113.67 23,021円 13.32
農林中金パートナーズ おおぶねグローバル(長期厳選) 0.330% 46.45 16,065円
ひとくふう先進国リートファンド 0.330% 10.14 16,750円 13.09
ひとくふう先進国株式ファンド 0.330% 1.17 16,890円 9.3
EXE-i グローバルREITファンド 0.343% 38.19 16,624円 5.81

インカムゲインが主な収益源である債券ファンドは、アクティブファンドの定義と少しずれますので除外しました。

管理費用が低いアクティブファンドをピックアップしましたが、ベンチマークを上回る運用成績を目指すアクティブファンドに関しては、多少運用コストがかかっても、運用成績がいいファンドに人気が集まるという結果になりました。管理費用が低くてもインデックスファンド並みの運用成績では、リスクをとってアクティブファンドに投資する意味がない、という判断がくだされているようです。

アクティブファンドはまず運用成績が見られる事実を考えると、ファンドマネージャーにかかる責任はとても大きなものだということがわかります。

3.アクティブファンドが扱うテーマ

アクティブファンドはさまざまなテーマでファンドを運営しています。最近のトレンドテーマや、昔からある普遍的なテーマまで見ていきましょう。

3-1.トレンドテーマ

投資信託の世界では、数年前からテクノロジーやAIに関連するファンドがよく見られるようになりました。最近では、SDGsやESG関連のファンドも運用されています。

AI・テクノロジー

楽天証券の楽天スーパーサーチで検索してみたところ、2021年12月時点で資産総額の上位1ページ目にAI、テクノロジー関連の銘柄に投資するファンドが3つランクインしていました。テクノロジーが進むにつれて重要になるサイバーセキュリティ関連のファンドも視線を集めています。

一方、AIやテクノロジー関連のファンドでは、運用が複雑なものもあります。投資する場合、目論見書をよく確認して、運用の内容を理解した上で投資しましょう。

ESG関連

ESG投資関連のファンドは注目を受けており、最近では大きく資産を伸ばしています。ESGとは、環境、社会、企業統治のことを指し、ESG投資関連のファンドは、この3点に十分配慮している企業を厳選して投資します。

ESG評価が高い企業は、事業の社会的意義や持続可能性が高いとされ、企業価値が高いと見られているのです。ESG投資は、長期的に堅調なリターンが見込めるという意味合いもあり、今後、ESG投資は今以上に注目される可能性があります。

3-2.普遍的なテーマ

トレンドのテーマとは別に、資金を集めている定番のテーマを紹介します。

コモディティ

コモディティをテーマとしたファンドは、原油、ガソリン、天然ガスなどのエネルギーや金、プラチナ、銅などの金属、農産物などに投資します。株式やREITほどではありませんが、商品の中でもエネルギーや金属は注目度が高く、一定の資金を集めています。

アクティブファンドでは、ファンドマネージャーが商品の選定と投資先の決定を行いますので、運用成績は運用会社ごとに差がでます。

グローバル株式

アクティブファンドの中で多くの資金を集めているファンドは、北米を中心としたグローバル株式ファンドです。先進国の中でも、米国株を中心にポートフォリオが構成されているファンドが多く見られます。

テーマを設定し、ある程度銘柄を絞り込んで投資しているファンドもありますが、明確なテーマを設けず投資指標をもとに分析し、投資意義のある銘柄を選定し投資を行っているファンドもあります。

株式のアクティブファンドで収益を狙う場合、普遍的な株式ファンドと、トレンドのテーマを扱う株式ファンドに分散する運用方法も有効です。

4.アクティブファンドとインデックスファンドの比較

アクティブファンドとインデックスファンドの運用スタイルや投資に対する考え方の違いを押さえておきましょう。

4-1.指数連動と指数超えを目指す違い

アクティブファンドとインデックスファンドの大きな違いは、ベンチマーク指数に対して、運用成果を連動させるか、上回ることを目指すかの違いです。

インデックスファンドはベンチマーク指数と同様の銘柄を組み入れますが、アクティブファンドは、投資指標や収集した情報をもとに分析を行い、運用会社やファンドマネージャーの判断によって投資を行います。

インデックスファンドは運用がシンプルでわかりやすい特徴があり、アクティブファンドには運用が複雑で基準価額の変動要因が分かりにくいファンドもあります。

4-2.運用成績

3年や5年のトータルリターンを見ると、インデックスファンドとアクティブファンドの運用成績はそれほど大差がないように見えます。

インデックスファンドは、市場の動きと連動しますので、市場が上昇トレンドの場合、同様にインデックスファンドの運用成績も良くなります。

アクティブファンドの強みは、市場のトレンドよりも大きく収益をあげる可能性がある点です。アクティブファンドの運用成績は、運用会社やファンドマネージャーの力量にかかっています。アクティブファンドを選ぶ時は、共感できる運用方針を掲げているファンドを選ぶと後悔のない投資ができるでしょう。

まとめ

インデックスファンドと同程度の低コストなアクティブファンドは存在しますが、運用成績が見合っていないファンドは、資金を集めきれていませんでした。投資家はアクティブファンドに対して、低コストな運用よりも確かな運用成績を求めています。

インデックスファンドと違って、アクティブファンドの運用成績は、運用会社やファンドマネージャーの分析力や投資のセンスによるところが大きくなります。

アクティブファンドは数が多いので、選ぶのに迷ってしまいますが、目論見書を見て、資産総額や運用成績を確認し、共感できるテーマや投資理念を掲げているファンドに投資すると自分に対しても納得のいく投資ができるでしょう。

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sayran

「資産形成をより身近に」をモットーに、証券会社にて投資信託を中心にリスクの低い資産形成をオススメしていました。 テキストではよりわかりやすくみなさんの興味分野を解説し、資産形成の理解を広めていきたいと思っています。