キリンホールディングス、2022年度の株主優待は?配当や注意点も

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企業が株主に自社製品や金券、優待券などを贈呈する株主優待制度は、上場企業の約4割が実施しています。東証プライム上場企業のキリンホールディングスも株主優待を実施している企業の1つです。今回は2022年度のキリンホールディングスの株主優待について内容の詳細や配当、注意点などを紹介しますので、銘柄選びの参考にしてください。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定銘柄への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
※2022年1月29日時点の情報をもとに執筆しています。最新の情報は、ご自身でもご確認をお願い致します。

目次

  1. キリンホールディングスの株主優待の内容
  2. キリンビールギフトなどから好きな賞品を贈呈
  3. キリンホールディングスの配当の内容
  4. キリンホールディングスの業績の内容
  5. キリンホールディングスの企業情報
  6. キリンホールディングスの株主優待を受ける場合の注意点
    6-1.ミャンマーのカントリーリスクが高まっている
    6-2.国内事業が新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けている
    6-3.優待内容の変更・株主優待の廃止の可能性がある
    6-4.権利付最終日での購入には注意
    6-5.元本を毀損する可能性がある
  7. まとめ

1.キリンホールディングスの株主優待の内容

銘柄 キリンホールディングス
コード 2503
優待回数 1回
優待券利確定月 12月
優待利回り 0.54%
株価 1,850円
優待を得るための最低投資額 185,000円
権利付最終日 2022年12月28日(水)

※2022年1月29日時点のデータ

キリンホールディングス(2503)の株主優待の内容は下記の通りです。

  1. キリンビールギフトなどから好きな賞品を贈呈

2.キリンビールギフトなどから好きな賞品を贈呈

キリンホールディングスの株主優待では、100株以上・1,000株以上を保有する株主に、同社の関連商品のなかから好きなセットをもらえます。

保有株式数と優待内容は下記のとおりです。

100株以上1,000株未満保有の株主
(1,000円相当)
1,000株以上保有の株主
(3,000円相当)
キリンビールギフト
(一番搾り詰め合わせセット4本)
キリンビールギフト
(一番搾り詰め合わせセット12本)
キリンビバレッジ商品詰め合わせ
(清涼飲料の詰め合わせセット7本)
キリンビバレッジ商品詰め合わせ
(清涼飲料の詰め合わせセット18本)
ワインセットはなし メルシャンワイン詰め合わせ
(ドメーヌ・カズ カノン・デュ・マレシャル、ルージュ/ブラン各1本)
機能性表示食品
(キリン iMUSE プラズマ乳酸菌サプリメント)
機能性表示食品
(キリンiMUSEプラズマ乳酸菌サプリメント
キリン iMUSE professional プラズマ乳酸菌サプリメント)
キリンシティお食事券
(1,000円相当)
キリンシティお食事券
(3,000円相当)
サッカー日本代表応援グッズ
(SAMURAI BLUEオリジナルグッズタオルマフラー株主様限定オリジナルデザイン)
サッカー日本代表応援グッズ
(SAMURAI BLUEオリジナルグッズ タオルマフラー+Tシャツ 株主様限定オリジナルデザイン)
「キリン飲酒運転根絶募金」へのご寄付
(株主様より1,000円を預かり、公益財団法人交通遺児等育成基金へ寄付)
「キリン飲酒運転根絶募金」へのご寄付
(株主様より3,000円を預かり、公益財団法人交通遺児等育成基金へ寄付)

※上記優待品から好きなものを1つ選択

上記の優待品のなかから、株主が好きなものを1つ選択できます。

優待を受ける条件は、毎年12月31日にキリンホールディングスの株式を100株以上保有していることです。毎年3月上旬に株主優待の案内と申込書が郵送されてきて、4月~6月に商品が届きます。

なお、20歳未満で優待の対象となる株主は、アルコールを含む優待商品を選択できません。ビールギフトセットやワインセットは、20歳になってから優待を申し込みましょう。

3.キリンホールディングスの配当の内容

キリンホールディングスの配当の内容は下記の通りです。

年度 1株配当(円) 配当利回り
2017年12月期 46 1.62%
2018年12月期 51 2.22%
2019年12期 64 2.68%
2020年12月期 65 2.67%
2021年12月期(予) 65 3.52%

※2022年1月29日時点のデータ

キリンホールディングスの2017年12月期から2020年12月期までの1株当たり配当金は46円から65円の間で推移しています。2021年12月期の決算でも配当金は65円になると見込まれており、一定の水準で推移しています。

また、配当利回りは1.62%から2.68%で推移しています。2021年12月期には3%を超える可能性が高く、優待だけではなく配当も期待できる銘柄といえます。

4.キリンホールディングスの業績の内容

キリンホールディングスの業績の内容は下記の通りです。

年度 営業収益 営業利益 税引前利益 当期利益 親会社の所有者に帰属する当期利益 当期期包括利益合計額
2017年12月期 1兆8,637億3,000万円 1,943億1,800万円 2,337億7,600万円 2,668億1,000万円 2,420億5,700万円 3,147億2,900万円
2018年12月期 1兆9,305億2,200万円 1,993億2,700万円 2,468億5,200万円 1,952億1,100万円 1,642億200万円 1,276億5,200万円
2019年12期 1兆9,413億500万円 1,907億5,400万円 1,168億2,300万円 814億3,800万円 596億4,200万円 789億600万円
2020年12月期 1兆8,495億4,500万円 1,621億1,500万円 1,245億5,000万円 998億4,200万円 719億3,500万円 918億3,400万円
2021年12月期(予) 1兆8,700億円 1,700億円 1,580億円 1,125億円 865億円

※2022年1月29日時点のデータ
※業績は連結

キリンホールディングスのここ数年の営業収益は1兆8,000億円から1兆9,000億円で推移しており、一定しているといえます。

一方で、税引前利益や当期利益など、一部の項目は2019年12月期を境に数字を落としています。これはオセアニア綜合飲料事業での利益の減少や、キリン・アムジェン社の売却益等の計上がなくなったことが影響しています。

5.キリンホールディングスの企業情報

社名 キリンホールディングス株式会社
業種 食料品
代表者 磯崎 功典
決算 12月
資本金 1,020億4,579万3,357円
本社所在地 東京都中野区中野四丁目10番2号
上場市場 東証一部
上場年月日 1949年5月

※2022年1月29日時点のデータ

キリンホールディングスは、綜合飲料事業や医薬事業などをメインに幅広い事業を展開する企業です。

「国内ビール・スピリッツ事業」「国内飲料事業」「オセアニア綜合飲料事業」「医薬事業」の4つの事業セグメントで構成されており、他にも国内ワイン事業やミャンマー酒類事業、複米飲料事業、バイオケミカル事業などを手掛けています。

6.キリンホールディングスの優待を受ける場合の注意点

キリンホールディングスの株主優待を受ける場合は、下記のポイントに注意しましょう。

  • ミャンマーのカントリーリスクが高まっている
  • 国内事業が新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けている
  • 優待内容の変更・株主優待の廃止の可能性がある
  • 権利付最終日での購入には注意
  • 元本を毀損する可能性がある

6-1.ミャンマーのカントリーリスクが高まっている

キリンホールディングスの事業の1つに「ミャンマー酒類事業」があり、大きな損失が発生しています。というのも、ミャンマーでは2021年初頭から軍事クーデターが発生しており、国内の混乱が続いているためです。

カントリーリスクが高まっていることから、ミャンマー企業との合弁解消の協議を行っていますが、見通しは不透明となっています。連結決算においても業績に影響を及ぼしているので、今後の動向はしっかりチェックしたいところです。

6-2.国内事業が新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けている

キリンホールディングスでは、国内事業が落ち込んでいる状態です。

キリンビールではブランド投資強化によって、キリンビバレッジでは販売数量の減少によって、共和キリンでは販売費などの増加によって、それぞれ減益となっています。

特に2021年度第3四半期のキリンビールの事業利益は、前年比133億円減となっており、業績全体に大きく影響しているといわざるを得ません。今後の改善が見られなければ、株価や株主優待にも影響する可能性があるため、注意しておきましょう。

6-3.優待内容の変更・株主優待の廃止の可能性がある

株主優待は内容変更・優待の廃止が実施されることがあります。その場合、売却による株価の急落が発生し、損失を抱えてしまう可能性もあります。

特に、業績が良くない銘柄では、優待内容の変更は十分あり得ますので、常に情報をチェックしておきましょう。

6-4.権利付最終日での購入には注意

株主優待を受けるために、権利付最終日(権利確定日から2営業日前)やその直前で株式を購入する方もいらっしゃいますが、あまりおすすめできません。なぜなら、株主優待を受けられたとしても、同時に含み損を抱える可能性があるためです。

人気が高い優待銘柄の場合、権利確定日に向かって株価は上昇します。そして、権利落ち日(権利付最終日の翌日)以降に株価は大きく下落する傾向にあります。優待を受けるタイミングにだけ株式を購入し、直後に売り払う投資家が一定数いるためです。

割高な株式を購入し直後に株価が急落すれば、含み損を抱えて株式を処理しづらくなる可能性もあります。株式取得のタイミングには十分気を付けましょう。

6-5.元本を毀損する可能性がある

株式投資では元本を毀損する可能性があります。そのため、株主優待目的で株式を取得する場合でも、その後の株価の動きについては必ずチェックしましょう。

また、損失が発生しそうな場合は、元本を毀損する前に迷わず株式を売却したほうがいいでしょう。含み損をそのままにしておくと、さらに値下がりする可能性があるほか、他の有望な銘柄に投資する機会も限定されてしまうからです。

まとめ

今回はキリンホールディングスの2022年の株主優待について紹介しました。

キリンホールディングスの株主優待では、キリン関連の優待商品をもらうことができます。多彩なラインナップから選択できるのも、うれしいポイントといえるでしょう。

ただし、今回紹介した優待が今後も続くとは限りません。内容の変更や廃止などがアナウンスされる可能性もありますので、同社Webサイトなどをこまめにチェックしましょう。

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山本 将弘

フリーランスWebライター。主に株式投資や投資信託の記事を執筆。それぞれのテーマに対して、できるだけわかりやすく解説することをモットーとしている。将来に備えとリスクヘッジのために、株式・不動産など「投資」に関する知識や情報の収集、実践に奮闘中。