米国では長期にわたり連続増配している銘柄が多くあります。その中でも25年以上連続増配している企業は「配当貴族」とも言われます。この記事では、配当貴族の中で配当利回りの高い5銘柄を紹介します。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定銘柄への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
※2022年1月28日時点の情報をもとに執筆しています。最新の情報は、ご自身でもご確認をお願い致します。
目次
- 配当貴族とは
- 配当貴族銘柄を選ぶ理由
- 配当貴族銘柄の配当利回りランキング
3-1.AT&T(T)
3-2.IBM(IBM)
3-3.エクソン・モービル(XOM)
3-4.シェブロン(CVX)
3-5.アッヴィ(ABBV) - まとめ
1.配当貴族とは
長期にわたって配当を毎年増やしている企業を、米国では「配当貴族」といいます。そして、米国では一定期間以上連続して増配している銘柄を集めて算出した「配当貴族指数」があります。とくに米国を代表する株価指数であるS&P500種株価指数のうち、25年以上連続して増配している銘柄を集めた「S&P500配当貴族指数」が有名です。
「S&P500配当貴族指数」の条件は、以下の3つです。
- 25年以上連続増配している銘柄
- 時価総額30億ドル以上
- 各銘柄のウェイトは均等で、幅広い業種に分散
2.配当貴族銘柄を選ぶ理由
株式の利益には、「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」の2種類があります。キャピタルゲインとは値上がり益のことで、インカムゲインは株式を保有していることで得られる配当などのことです。
配当貴族は毎年増配しているので、高い複利効果が期待できます。複利効果とは、運用で得た利益を再び投資することで、利息が利息を産んでいく効果のことです。複利効果は期間が長ければ長くなるほど効果が大きくなるので、配当貴族の銘柄を長期で保有することで、高い複利効果が期待できるのです。
また、株価が下落すると配当利回りが上昇するので、株価が下落しにくい傾向にあります。キャピタルゲイン狙いでは成長株(グロース株)をメインに投資しますが、損失も大きくなる可能性があるのでハイリスク・ハイリターンの取引です。
しかし、配当貴族銘柄は株価が下落すると利回り目当ての買いが入るので、下値硬直性があるのです。ただし、元本が保証されているわけではないので、リスク管理をきちんとするようにしてください。
3.配当貴族銘柄の配当利回りランキング
配当貴族銘柄の配当利回り上位5銘柄を紹介します(数値は1月28日時点)。
3-1.AT&T(T)
- 株価 25.21ドル
- 配当利回り 8.25%
AT&Tは、米国の通信業持株会社です。主に携帯電話事業を展開し、米国内の個人や企業に市内・長距離携帯電話、ローミングサービスを提供。また、インターネット接続やブロードバンドなどのサービスも提供しています。
株価は2021年12月25日に22.17ドルまで下落して年初来安値を更新しましたが、その後は戻り歩調にあります。配当利回りが8.25%と、配当貴族銘柄の中でもっとも高くなっています。
3-2.IBM(IBM)
- 株価 134.50ドル
- 配当利回り 4.88%
IBMは米国のIT大手企業。主にITコンサルティング事業とコンピューター関連商品を販売しています。事業は、グローバル・ビジネス・サービス、グローバル・テクノロジー・サービス、システム、金融などで構成されています。
株価は2021年11月に114.585ドルまで下落して年初来安値を更新しましたが、その後に上昇。2022年になって130ドル台まで上昇しています。それでも5%近い配当利回りがあるので、インカムゲイン投資として強みのある銘柄です。
3-3.エクソン・モービル(XOM)
- 株価 75.28ドル
- 配当利回り 4.68%
エクソン・モービルは、米国大手のエネルギー会社です。原油の生産のほか、石油製品の製造や輸送などエネルギー関連事業を手掛けています。原油価格の上昇から2022年1月26日に76ドルまで上昇し、昨年来高値を更新しています。それでも、依然5%近くの高い配当利回りとなっています。
3-4.シェブロン(CVX)
- 株価 130.61ドル
- 配当利回り 4.35%
シェブロンは、石油や化学、発電事業を世界的に展開している米国の大手エネルギー会社です。石油事業は天然ガスや原油の生産のほか、パイプライン輸送を手掛けています。シェブロンも原油価格上昇によって2022年になって株価が上昇しており、1月27日には137ドルまで上昇し、昨年来高値を更新しています。
3-5.アッヴィ(ABBV)
- 株価 137.92ドル
- 配当利回り 4.09%
アッヴィは米国の研究開発型バイオ医薬品企業です。アボット・ラボラトリーズの研究開発医薬品部門が2013年に独立して設立されました。主にC型肝炎や免疫学、神経学などの分野における医薬品の開発に取り組んでいます。
2022年1月27日に138.28ドルまで上昇し、昨年来高値を更新しました。それでも、4%以上の配当利回りがあるので、インカムゲイン投資として期待できる銘柄です。
まとめ
連続増配している企業の株式を長期で保有すれば、大きなインカムゲインが期待できます。ただ、今後も増配を続けるという保証はないので、企業の業績は必ず確認するようにしてください。また、1つの銘柄に集中投資するのではなく 複数の銘柄に分散投資してリスクを軽減させることも必要です。
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山下耕太郎
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