投資信託とクラウドファンディング投資はどちらがおすすめ?メリット・デメリットを比較

投資信託とクラウドファンディング投資は、運用を委託できるという点で似た性質を持っています。双方がどのように違うのか、よくわからない方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回は、投資信託とクラウドファンディング投資のメリット・デメリットを比較したいと思います。投資を始めたいと考えている方は参考にしてください。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定のサービス・金融商品への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

目次

  1. 投資信託とは
  2. 投資信託のメリット
    2-1.専門家が運用してくれる
    2-2.分散投資ができる
    2-3.少額から運用できる
    2-4.様々な規制を受けていることで透明性が高い
  3. 投資信託のデメリット
    3-1.元本保証はない
    3-2.手数料コストが掛かる
    3-3.タイムリーに売買できない
  4. クラウドファンディング投資とは
  5. クラウドファンディング投資のメリット
    5-1.予定分配率(利回り)が高いファンドにも投資できる
    5-2.少額から運用できる
    5-3.運用の手間が掛からない
  6. クラウドファンディング投資のデメリット
    6-1.元本割れ・貸し倒れが起こる可能性がある
    6-2.原則、売却や途中解約(キャンセル)ができない
    6-3.人気の案件に応募が殺到してしまうことも
  7. 投資信託とクラウドファンディング投資のメリットの比較
  8. 投資信託とクラウドファンディング投資のデメリットの比較
  9. まとめ

1.投資信託とは

投資信託とは、投資家から集めたお金を1つの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式などの資産に投資して運用する商品のことをいいます。

投資家は投資信託に出資をして、専門家に運用を委託します。運用成果と投資額に応じて、投資家に分配される仕組みとなっています。投資信託は損益両方が生まれる可能性があり、運用成果のすべてが投資家に帰属することになります。

なお、資金をどのような対象に投資するかというのは、投資信託の運用方針によって異なります。

2.投資信託のメリット

投資信託に投資するメリットは下記のとおりです。

  • 専門家が運用してくれる
  • 分散投資ができる
  • 少額から運用できる
  • 透明性が高い

2-1.専門家が運用してくれる

投資信託を購入すると、投資家に代わって専門家が運用方針に従って資金を運用してくれます。そのため、投資家に運用の手間が掛かりません。仕事や家事などで忙しい方でも、比較的簡単に投資ができます。

また、投資初心者の場合、どの資産にどのように投資すればいいのかわからない方も多いものです。専門家が運用してくれるため、投資信託は投資初心者の方に優しい投資方法といえます。

2-2.分散投資ができる

投資信託ごとに運用方針が異なりますが、多くのケースで複数の資産へ同時に投資するパッケージ商品になっています。投資信託を購入するだけで分散投資ができ、投資リスクを軽減できるメリットがあります。

個人で分散投資をするためには、知識や多くの資金が必要になります。一方、投資信託への投資では資産・銘柄国や地域を手軽に分散できるメリットがあり、自分で個別銘柄を購入するよりも手軽に投資リスクを軽減できるのです。

2-3.少額から運用できる

少額から運用できるというのも投資信託のメリットです。株式投資では、購入したい銘柄によっては数十万円程度のまとまった資金が必要になります。しかし、投資信託では100円から投資できるケースもあり、1万円程度あれば十分に投資ができます。

また、多くの金融機関で投資信託を積立購入する「投信積立」を取り扱っており、無理のない範囲で定期的な投資ができるのもメリットと言えるでしょう。

2-4.様々な規制を受けていることで透明性が高い

透明性が高いのも投資信託のメリットです。投資信託の基準価額(取引価格)は毎営業日に公表されており、新聞やWebサイトなどで確認できます。

また、投資信託は監査法人などの監査を受けることが義務付けられており、監査報告書も請求目論見書で確認可能です。様々な規制を受けていることで投資家にとって透明性の高い金融商品と言え、投資しやすいといえます。

3.投資信託のデメリット

投資信託のデメリットは下記のとおりです。

  • 元本保証はない
  • 手数料コストが掛かる
  • タイムリーに売買できない

3-1.元本保証はない

投資信託では投資元本が保証されないデメリットがあります。投資信託の運用成績によっては利益が発生することがありますが、同様に損失が発生するケースもあります。

購入時よりも値下がりした場合は、元本割れを起こす可能性もあることを理解しておきましょう。

3-2.手数料コストが掛かる

手数料コストが掛かるというのも投資信託のデメリットです。投資信託を購入する際は販売手数料が発生し、投資信託を保有している期間は信託報酬などの費用が発生します。

投資家は投資信託を運用する手間を省けますが、その分だけ手数料コストが発生するため、コストを含めた収支を確認したうえで、購入の是非を決めたほうがいいでしょう。

3-3.タイムリーに売買できない

投資信託はタイムリーに売買できないというデメリットがあります。投資信託では、一日に一つの値段が基準価額として公表されており、適用される基準価額がわからない状態で売買注文を受理されます。これは受益者間の平等を確保するための仕組みです。

そのため、短期的に変動する価格で売却差益を狙った売買がしづらくなっています。リアルタイムで取引するものではなく、ある程度の期間保有することで利益を狙う金融商品であることを理解しておきましょう。

4.クラウドファンディング投資とは

クラウドファンディング投資とは、現金や株式などのリターンを得られる投資型クラウドファンディングを利用して投資を行うことをいいます。

クラウドファンディングとは、インターネット上で資金提供を募る仕組みのことで、投資家は個人や企業、特定の事業などに投資したり、資金が貸付けたりできます。

クラウドファンディング投資には「融資型」「不動産投資型」「ファンド型」「株式型」などがあります。それぞれの特徴をまとめると下記のようになります。

投資型クラウドファンディングの種類 特徴
融資型クラウドファンディング 出資金は事業者を通じて企業に融資される。
リターンとして元本の償還と利息を受け取れる。
リターンの源泉は返済金と利息。
不動産投資型クラウドファンディング 出資金は事業者を通じて不動産物件の取得にあてられる。
リターンとして元本の償還と配当を受け取れる。
リターンの源泉は取得した不動産物件の家賃収入や売却益。
ファンド型クラウドファンディング 出資金は事業者を通じて特定の事業やプロジェクトに投資される。
リターンとして出資額に応じた配当金やサービスなどを受け取る。
リターンの源泉は売上など。
株式型クラウドファンディング 出資金は事業者を通じて未上場企業に投資される。
リターンとして未上場株式を受け取り、将来的なIPOやM&Aによる売却益を期待できる。
他にも業績に基づいた配当が出る場合もある。
リターンの源泉は売上や企業の上場など。

※事業者とはクラウドファンディング事業者(プラットフォームのこと)

5.クラウドファンディング投資のメリット

クラウドファンディング投資のメリットは下記のとおりです。

  • 予定分配率(利回り)が高いファンドにも投資できる
  • 少額から運用できる
  • 運用の手間が掛からない

5-1.予定分配率(利回り)が高いファンドにも投資できる

投資に対する利回りが高いのが、クラウドファンディング投資のメリットです。クラウドファンディング投資では5%前後の利回りを期待でき、案件によってはそれ以上の利回りが想定されているものもあります。

5-2.少額から運用できる

多くのクラウドファンディングサービスでは最低投資額を1万円~10万円程度に設定されており、少額から運用できるのもクラウドファンディング投資のメリットです。

5-3.運用の手間が掛からない

運用の手間が掛からないというのも、クラウドファンディング投資のメリットです。クラウドファンディング投資では、投資先の企業が資金を使って事業を運用したり、受けた融資を返済したりします。

投資家は出資後に元本の返済と分配を待つだけで、資金の運用に参加することはありません。そのため、投資信託と同様に手間をかけず、手軽に投資することができます。

6.クラウドファンディング投資のデメリット

クラウドファンディング投資のデメリットは下記のとおりです。

  • 元本割れ・貸し倒れが起こる可能性がある
  • 換金性に劣る
  • 自由に投資できないことがある

6-1.元本割れ・貸し倒れが起こる可能性がある

クラウドファンディング投資では、元本割れや貸し倒れが起こる可能性があります。

クラウドファンディングの投資先は未上場企業やその企業が提供するファンドとなり、挑戦的な事業・プロジェクトも多いため、投資リスクは高くなります。

投資後の運用状況によっては、分配や返済、元本償還がスムーズに実施されないケースもあるため、慎重な判断が必要になります。

6-2.原則、売却や途中解約(キャンセル)ができない

原則、売却や途中解約(キャンセル)ができない、というのもクラウドファンディング投資のデメリットです。一部のクラウドファンディングサービスを除き、基本的に投資後は運用期間が終了するまで途中解約ができません。

そのため、何からの事情があったとしても、出資金を現金化することが出来ない、ということになります。また、投資信託のように基準価額が変動するということもないため、権利の売買によるキャピタルゲインを得られないという点もデメリットと言えるでしょう。(※株式投資型クラウドファンディングでは、イグジット達成時のみキャピタルゲインを得ることが可能)

6-3.人気の案件に応募が殺到してしまうことも

クラウドファンディング投資は、少額から手軽に投資できるうえに、利回りが高い案件もあるため、新しい資産運用の手段として注目されています。高利回りであったり、低リスクの運用が見込みやすいファンドなどでは募集開始直後から応募が殺到することがあり、先着順や抽選によって投資ができないケースもあります。

7.投資信託とクラウドファンディング投資のメリットの比較

投資信託とクラウドファンディング投資のメリット・デメリットを比較します。まずは双方のメリットを見てみましょう。

投資信託のメリット 共通のメリット クラウドファンディング投資のメリット
分散投資ができる
さまざまな資産に投資できる
透明性が高い
専門家が運用してくれる
(=運用の手間が掛からない)
少額から運用できる
分配率(利回り)が高いファンドにも投資できる

共通しているメリットは、少額投資ができる点と、運用の手間が掛からない点(専門家による運用)です。投資に関する知識が少ない初心者の方でも、利用しやすい投資方法といえるでしょう。

そのうえで、投資信託では分散投資ができるため投資リスクを抑えることができる点や、上場投資信託(ETF)であれば流動性も高く、自由に売買することが可能です。また、1株当たりの価格が高額な金融商品に少額で投資できるのも魅力の一つと言えるでしょう。

一方、クラウドファンディング投資では、分配率(利回り)が高いというのがメリットといえます。また、特定のプロジェクトや企業、不動産などへ間接的に投資することができるため、自身の興味のある分野について詳しく知っていきたい場合には適した投資方法と言えます。

8.投資信託とクラウドファンディング投資のデメリットの比較

投資信託のデメリット 共通のデメリット クラウドファンディング投資のデメリット
手数料コストが掛かる
基準額の変動により売却差損が起きる
元本割れが起こる可能性がある
(融資型CFでは貸し倒れ)
タイムリーに売買できない
分散投資がしづらい
原則、売却や途中解約(キャンセル)ができない
人気案件の倍率が高い

共通のデメリットは、元本が保証されていない(融資型クラウドファンディングでは貸し倒れ発生のリスクあり)ということです。運用状況によっては損失が発生する可能性があることは、把握しておきましょう。

投資信託に特有のデメリットとしては、手数料コストが掛かること、基準価額の変動により売却差損が起きるリスクなどが挙げられます。特に、基準価額の変動というのはクラウドファンディング投資には無いデメリットです。自由に売買できる分、売却差損によって利回り以上の損失が起きるリスクがある点に注意しておきましょう。

一方、クラウドファンディング投資特有のデメリットは、投資信託に比べると分散投資がしづらい点や途中解約ができない点、人気案件の倍率が高いという点です。換金性の悪さは、生活や支払いなどに直結する可能性があるため、十分に注意したいところです。

また、クラウドファンディング投資はファンドの募集金額が数千万円~数億程度の規模になることが多く、投資信託と比較してみると小規模の案件も少なくありません。人気案件では募集金額の上限をすぐ達成してしまうため、事前に募集時期を把握しておいたり、口座開設を済ませておくなどの対策が必要になる点に注意しておきましょう。

まとめ

今回は、投資信託とクラウドファンディング投資のメリット・デメリットを比較しました。

どちらも少額投資ができ、運用の手間が掛からないというメリットがありますが、一方で元本割れを起こす可能性があるデメリットがあります。

また、それぞれの投資方法特有のメリット・デメリットがあります。ファンドごとにリスク・リターンも異なってくるため、それぞれの違いを理解し、投資判断に役立ててみると良いでしょう。

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山本 将弘

山本 将弘

フリーランスWebライター。主に株式投資や投資信託の記事を執筆。それぞれのテーマに対して、できるだけわかりやすく解説することをモットーとしている。将来に備えとリスクヘッジのために、株式・不動産など「投資」に関する知識や情報の収集、実践に奮闘中。