【株初心者向け】決算書・有価証券報告書の基本的な見方と分析方法は?

株式投資で利益をだすためには、企業業績を見極めることが大切です。業績が良くて利益を生みだしている企業の価値は高いと判断され、株価が上昇していく可能性が高いからです。

この記事では決算書・有価証券報告書の基本的な見方と分析方法について詳しく解説します。

目次

  1. 決算書とは
  2. 損益計算書では企業の「利益」がわかる
  3. 貸借対照表を見ると財政状態がわかる
  4. キャッシュフロー計算書では「お金の流れ」がわかる
  5. 有価証券報告書とは
  6. 株式投資で役立つ指標
    6-1.PERとは
    6-2.PBRとは
    6-3.ROEとは
  7. まとめ

1.決算書とは

決算書には、損益計算書(P/L)、貸借対照表(B/S)、キャッシュフロー計算書(C/F)の3つがあります。損益計算書は会社の業績を表し、貸借対照表を見れば会社の財産がわかります。そして、キャッシュフロー計算書を見れば会社のお金の動きがわかるのです。

2.損益計算書では企業の「利益」がわかる

損益計算書は、会社が1年間でどれだけ儲かったのか、もしくは損をしたのかを表した表です。会社の業績を以下の5つの利益に分け、段階的に示しています。

売上総利益(売上高ー売上原価)

売上総利益は、企業がサービスで商品の力によって稼いだ利益を表しています。

営業利益(売上総利益ー販売費及び一般管理費)

営業利益は、会社の本業によって稼いだ実質的な利益を表しています。

経常利益(営業利益+営業外収益ー営業外費用)

経常利益は、営業活動以外の収益と費用を加味した経営活動の成果です。

税引前当期純利益(経常利益+特別利益ー特別損失)

税引前当期純利益は、税金を引く前の利益です。

当期純利益(税引前当期純利益ー法人税等)

当期純利益は、最終的な利益となります。

3.貸借対照表を見ると財政状態がわかる

貸借対照表は、会社にどれぐらいのお金があって、どれくらいの借金があるのかという財政状態を明らかにした表です。決算日に会社が保有する「資産、負債、資本(純資産)」が記載されています。

資産は、現金や預金など会社が所有している財産のことです。そして負債は、いずれ返済が必要な借入金などのこと。資本(純資産)は資産から負債を引いたもので、返済義務のない純粋な資産になります。

貸借対照表は左右に分かれており、左側には資産が、右側には負債と資本(純資産)が記載されています。ポイントは、以下の式のように左側の資産の合計金額と、右側の負債と資本の合計金額が一致している点です。

資産=負債+純資産

4.キャッシュフロー計算書では「お金の流れ」がわかる

キャッシュフロー計算書は、1年間の会社のお金の流れ、つまりお金がどのような理由で入ってきて、どのような理由で出ていったのかを表した表のことです。

キャッシュフロー計算書は、「営業活動によるキャッシュフロー」「投資活動によるキャッシュフロー」「財務活動によるキャッシュフロー」の3つの区分になっており、この3つの合計金額がプラスだったら1年間でお金が増えたことを意味し、マイナスだったら1年間で減ったお金を意味するのです。

5.有価証券報告書とは

有価証券報告書とは、上場企業が開示する企業情報のことです。企業の概況や事業状況、財務諸表などが開示されています。有価証券報告書の目的は、投資家に対して有用な情報を開示することです。

金融庁が提供している適時開示システム「EDINET」を見れば、誰でも無料で取得することができます。また、各企業のホームページからも見ることが可能です。

有価証券報告書では決算書だけではわからない、事業の詳細がわかります。事業の課題や経営方針、事業のリスクなど重要な情報が並んでいるので、企業分析をする際の参考になります。

6.株式投資で役立つ指標

株式投資の基本は、安く買って高く売ることです。そして、現在の株価が割安かどうかを判断するのに役立つのが株価指標で、代表的なものに「PER」と「PER」があります。

6-1.PERとは

PERは「Price Earnings Ratio」の略で、日本語では「株価収益率」といいます。PERは、会社の利益と株価を比べてみて株価が割安かどうかを判断する指標です。PERの計算式は、以下の通りです。

PER(倍)=株価÷1株当たり当期純利益

11月26日時点の東証1部の平均予想PERは15.37倍です。ただ、業種によってPERは大きく異なるので、同業他社や過去のPERと比較して、株価水準が割高なのか割安なのかを判断するようにしてください。

6-2.PBRとは

PBRは「Price Book-Value Ratio」の略で、日本語では「株価純資産倍率」といいます。PBRの計算式は、以下の通り。

PBR(倍)=株価÷1株当たり純資産

PBR が1倍を割ると、割安と判断します。PBRが1倍を割るということは、株価が1株当たり純資産より低い状態であることを表しています。1株当たりの純資産は、企業が解散した時に株主が受け取る1株当たりの金額のことなので、株価が解散価値を下回っていると判断できるからです。

6-3.ROEとは

株価指標ではありませんが、株式投資でよく用いられる経営指標として「ROE」があります。ROEは「Return On Equity」の略で、日本語では「自己資本当期純利益率」といいます。ROEの計算式は、以下の通りです。

ROE(%)=当期純利益÷自己資本×100

ROEは自己資本を元手に、どのくらいの利益を稼ぎ出しているのかを見る指標です。一般的に ROE が高ければ(10%以上)収益率が高い企業と判断します。

まとめ

決算書を見ることは、株式投資をする時の基本です。筆者は決算書をチェックして購入する銘柄を決め、売買タイミングをテクニカル分析で判断しています。ファンダメンタル分析の基本として、決算書を読めるようにすると良いでしょう。

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山下耕太郎

山下耕太郎

一橋大学経済学部卒業後、証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て個人投資家・金融ライターに転身。投資歴20年以上。現在は金融ライターをしながら、現物株・先物・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。ツイッター@yanta2011