従来のソーシャルレンディングと何が違う?「Funds」の特徴と他社比較

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2019年1月から運営を開始しているFunds。貸付ファンドのオンラインマーケットを謳っており、投資家はソーシャルレンディングのように少額投資ができるメリットがあります。会員数はすでに1万人を突破し、その人気は抽選制度を導入しなければいけないほどです。

投資家から多くの支持を得ているFundsですが、なぜFundsはこれほどまでの人気を獲得したのでしょうか。その特徴や既存のソーシャルレンディング会社との違いから、その理由を探ってみました。

目次

  1. Fundsの概要と特徴
    1-1.1円から投資できるため、効率よく再投資できる
    1-2.有名企業や有力なベンチャー企業に限定した融資
    1-3.融資先の情報を全ての案件で公開
  2. Fundsと他のソーシャルレンディング会社との違いとは
    2-1.Fundsがファンドの組成会社にならないことで、倒産リスクを抑えている
    2-2.融資先の審査を行う専門の部署がある
  3. Fundsの業務提携先にはどんな会社があるか
  4. まとめ

1.Fundsの概要と特徴

Funds(ファンズ)は、資産形成したい個人とお金を借りたい企業を結ぶ、国内初「貸付ファンド」のオンラインマーケット(※)です。第二種金融商品取引業者である株式会社クラウドポートが、オンライン上で投資家から資金を集め、各分野のプロであるファンド組成企業が企業にお金を貸すという仕組みになっています。

予定利回りは1.5%~6%、投資額は1円から、投資期間は4ヶ月~1年程度で投資できるなど、少額・短期で投資を始めてみたい初心者の方や、分配金を効率よく再投資したい方などにも向いているサービスです。

Fundsでは、ひとつの口座で「国内不動産」「事業者貸付」「マイクロファイナンス」「リース」など様々なテーマの貸付ファンドに分散投資が可能です。また、ファンド組成企業には財務状況や事業の計画性、適格性などの観点から厳密な審査を行っており、ファンド募集時にも個別ファンドごとの審査を徹底しているという特徴があります。

一方、クラウドポート社内においても、金融の専門家や弁護士が複数在籍しており、法令遵守の業務運営体制(コンプライアンス体制)を構築しており、サービス運営企業・ファンド組成企業ともに高い信頼性が担保されています。

※ 単一のマーケットプレイスに対し自社の関係会社ではない複数のファンド組成企業が参加するサービスは日本初。クラウドポート社調べ。

サイト名 Funds
URL https://funds.jp/
運営会社名 ファンズ株式会社
本社所在地 東京都渋谷区恵比寿西1-10-11 フジワラビルディング5階
設立 2016年
代表取締役 藤田雄一郎

【代表経歴】
早稲田大学商学部卒業後、株式会社サイバーエージェントに入社。2007年にマーケティング支援事業を行う企業を創業し、2012年上場企業に売却。2013年に大手ソーシャルレンディングサービスの立ち上げに経営メンバーとして参画。2016年11月にファンズ株式会社を創業。

資本金 100,000千円
上場有無 未上場
サービス開始年月 2019年1月
参考利回り 1.5%~6%
投資金額 1円から
累計応募金額 535億円超(2024年1月時点)
運用期間 4ヶ月~12ヶ月程度(案件により異なる)

※2024年1月時点の情報となります。最新情報に関しては上記サイトをご覧ください。

サイト名 Funds
URL https://funds.jp/
運営会社名 ファンズ株式会社
本社所在地 東京都渋谷区恵比寿西1-10-11 フジワラビルディング5階
設立 2016年
代表取締役 藤田雄一郎

【代表経歴】
早稲田大学商学部卒業後、株式会社サイバーエージェントに入社。2007年にマーケティング支援事業を行う企業を創業し、2012年上場企業に売却。2013年に大手ソーシャルレンディングサービスの立ち上げに経営メンバーとして参画。2016年11月にファンズ株式会社を創業。

資本金 100,000千円
上場有無 未上場
サービス開始年月 2019年1月
参考利回り 1.5%~6%
投資金額 1円から
累計応募金額 535億円超(2024年1月時点)
運用期間 4ヶ月~12ヶ月程度(案件により異なる)

※2024年1月時点の情報となります。最新情報に関しては上記サイトをご覧ください。

以下からFundsの特徴を見てみましょう。

1-1.1円から投資できるため、効率よく再投資できる

Fundsでは1円からの投資が可能です。他のソーシャルレンディングでも、基本的には1万円や2万円からといった少額の投資が可能です。しかしその金額でも、場合によっては「毎月投資するのは厳しい」ということもあるでしょう。

しかし、Fundsでは1円から投資ができるので、配当金を余すことなくすぐに再投資に回すことができます。収入にほとんど余裕がない人でも毎月少しずつ再投資できるので、複利によって将来的に多くの収入に結び付く可能性が期待できます。

また、口座維持費などの投資に必要な手数料はありません。

1-2.有名企業や有力なベンチャー企業に限定した融資

Fundsは案件を公開する際に企業名を公開しており、かつ融資先の企業は一定の基準を満たした企業のみとなっています。

これまでにFundsが融資を行っている企業を一覧にしてみました。

  • Kudan Funds株式会社
  • 株式会社Intellex Funding
  • 株式会社イントランスファンディング
  • 株式会社明豊プロパティーズ
  • 株式会社フィルまちづくりファンディング
  • LENDY Funding株式会社
  • 株式会社デュアルタップ
  • アイフル株式会社

アイフルなどの上場企業が目立ちますが、いずれもすぐに倒産するリスクは低く、企業コンプライアンスにおいて一定の基準を満たしていると判断された会社です。上場企業だけではなく、ベンチャーキャピタルから出資を得ている有力なベンチャー企業であること、複数の監査役が入って厳格な審査を受けている会社であることが融資先として求められています。

また、どの会社ともFunds運営元であるクラウドポート社との人・資本のつながりはありません。独立性を保った企業のみをFundsは掲載しています。そのため、返済や資金にまつわるトラブルは減るものと思われます。

1-3.融資先の情報を全ての案件で公開

ソーシャルレンディング業界では2019年3月に金融庁の指導により、融資先の名前が公開されるようになりました。その指導に従ってFundsは、いち早く融資先企業名の公開に乗り出しただけではなく、当該企業の財務状況や事業内容などの委細も併せて公開しています。

そのため、投資家は融資先の詳細な情報を閲覧したうえで、案件への投資の是非について判断できるようになりました。情報の透明度を高めたことで、投資家からの信頼を得ることに繋がると言えるでしょう。

2.Fundsと他のソーシャルレンディング会社との違いとは

次にFundsと他のソーシャルレンディング会社にはどんな違いがあるのか、見てみましょう。

2-1.Fundsがファンドの組成会社にならないことで、倒産リスクを抑えている

Fundsのスキームでは、クラウドポートは直接貸付を行わず、ファンドを組成する企業が案件別に存在するという形となっています。

これにより、A案件ファンドの組成企業が倒産した場合、A案件には返済リスクが発生しますが、B案件のファンド組成企業はなんの影響も受けずに予定通りに運用されることとなります。

他社の場合、ファンドの組成自体はソーシャルレンディング会社が行っているので、ファンドの組成会社であるソーシャルレンディング会社が倒産すれば、すべての案件に影響が出ます。そこで、Fundsはファンドの組成企業を分散することで、倒産リスクを抑えているのです。

Fundsは融資を希望する企業の案件をサイトで公開し、資金を募集するという役回りです。Funds自体は、資金を必要とする企業に貸付業務を行っておらず、貸金業登録も行っていません。貸付には他社が介在しており、このようなスキームだからこそ、「貸付ファンドのオンラインマーケット」と打ち出しているのです。

2-2.リコースローンを設定しているが、無担保・無保証

Fundsの案件は、基本的にリコースローン(一般的なローンの仕組み)となっています。そのため倒産しない限り、融資を受けた会社は財産を処分するなどして全額を返済する義務を負います。そのかわりに担保や保証は設定されていません。

融資先が案件の運営に失敗しても、リコースローンであるため、返済自体は基本的に全額行われます。ただし、融資先が倒産すれば債務は返済できなくなります。それだけに融資先を見極める必要がありますし、Fundsもそのリスクを理解した上で、案件を組成する企業と融資を受ける企業に関して厳密な審査を行っています。

2-3.融資先の審査を行うスペシャリストが在籍

Funds運営元のクラウドポートは、融資を受ける企業を審査する人員を社内に抱えています。公認会計士や弁護士など、法律や事業のスペシャリストが多数揃っています。

企業がFundsで案件を公開し融資を受ける際には、これらの専門家により審査会が開かれ、厳密なチェックが行われます。このチェックを通過した会社のみ、Funds上で情報を公開し、融資の募集を行えるのです。

3.Fundsの業務提携先の会社にはどんな会社があるか

Fundsは、積極的に様々な企業と業務提携をしています。どのような会社と業務提携を行っているのか、Fundsが発表するプレスリリースから確認しました。

年月日 Fundsの業務提携状況
2019月10月16日 大阪王将を展開するイートアンド株式会社(東証一部)の子会社と業務提携契約を締結
43748 M&Aクラウドと業務提携
43733 東京スター銀行と業務提携
43725 Kudan株式会社(東証マザーズ)と覚書を締結
43707 伊藤忠商事と戦略事業パートナーシップ
43677 リネットジャパングループ゚株式会社(東証マザーズ)と業務提携契約を締結
43615 株式会社インテリックス(東証プライム上場)の子会社と事業提携
43592 株式会社イントランス(東証マザーズ上場)の子会社と事業提携 インバウンド関連事業展開を目的とするファンド提供も開始

上記は伊藤忠商事や東京スター銀行など、日本では非常に知名度が高い企業ばかりです。Fundsはこのような有名企業との業務提携を積極的に行い、2019年度内には20社程度の業務提携を行うと発表しています。まだ具体的に案件を出さない会社もありますが、今後のFundsの発表には期待が持たれます。

まとめ

貸付ファンドのオンラインマーケットとして認知を高めているFunds。投資家からの支持を獲得した理由として、

  • 融資先に関する情報の透明度が高い
  • 手軽に投資できる
  • 貸付スキームに他企業を介在させることによって、倒産リスクを発生を抑えている

などの特徴が挙げられます。

Fundsの運営元であるクラウドポートは、もともとソーシャルレンディング関係のサイトメディアを運営していました。それだけ複数のソーシャルレンディング会社の事業内容をよく研究しており、投資家の心をつかむために必要なモノや、サービスや行政処分を受けた会社が抱える問題について熟知しています。

そして、投資家がなるべく損失を被らないようにするため、この研究の成果を活かして従来のソーシャルレンディングとは異なる独自のスキームを構築したと言えるでしょう。

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HEDGE GUIDE 編集部 ソーシャルレンディングチーム

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