米国では株主を重視した経営を行っており、日本企業と比べて配当利回りが高い傾向にあります。また、配当回数も年4回と多いのも特徴です。さらに、毎年継続して増配している企業も多くあり、中には50年以上増配を続けている企業もあります。
この記事では、米国の高配当銘柄を10銘柄紹介します(数値は1月28日時点)。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定銘柄への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
目次
- AT&T(T)
- アルトリア・グループ(MO)
- IBM(IBM)
- ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)
- フィリップ・モリス・インターナショナル(PM)
- エクソン・モービル(XOM)
- シェブロン(CVX)
- アッヴィ(ABBV)
- メルク(MRK)
- シティグループ(C)
- まとめ
1.AT&T(T)
- 株価 25.21ドル
- 配当利回り 8.25%
AT&Tは米国の通信業持株会社で、主に携帯電話事業を中心に衛星テレビ事業も展開しています。36年間続いていた連続増配がストップし、メディア事業の分社化による減配を発表したことで株価の下落が続いています。
ただ、減配しても8%以上の高い配当利回りがあり、分社化によって得たキャッシュを5G関連の設備投資や財務体質の改善に利用するので、悪材料は織り込み済みと考えられます。高配当銘柄として、今後も注目の一社です。
2.アルトリア・グループ(MO)
- 株価 50.48ドル
- 配当利回り 7.13%
フィリップモリスUSAなど、たばこ会社を傘下に持つ持株会社。米国大手のタバコ製造・販売会社として知られています。ESG(環境・社会・ガバナンス)重視の流れで株価は低迷していますが、50年以上も連続増配しており、利益の約80%を株主還元していることから高配当銘柄として人気があります。
2022年1月時点でも7%を超える配当利回りがあり、高配当が強みです。ただ株価は低迷しているので、複数の銘柄を組み合わせ、リスク分散をするようにしてください。
3.IBM(IBM)
- 株価 134.50ドル
- 配当利回り 4.88%
IBMは米国の大手IT企業で、主にコンピューター関連製品とITコンサルティング事業を展開しています。2021年の株価は120~150ドル前後で推移しました。株価は低迷していますが、5%近い配当利回りが特長です。
今後は量子コンピューター部門や人工知能に注力する予定で、業績が回復するかどうかに注目です。
4.ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)
- 株価 52.90ドル
- 配当利回り 4.84%
ベライゾン・コミュニケーションズは、米国の大手通信サービス業者で、無線事業を主軸としています。子会社のベライゾン・ ワイヤレスを通じて全米でワイヤレス音声やデータサービス、携帯端末の販売のほか、モバイルブロードバンド、コンテンツ配信サービスを提供しています。
株価は2019年頃から50~60ドルのボックス圏で推移。現在はボックスの下限の株価水準ですが、5%近い配当利回りはメリットです。
5.フィリップ・モリス・インターナショナル(PM)
- 株価 103.52ドル
- 配当利回り 4.83%
米国以外の市場でタバコやニコチン含有製品の製造および販売を行う世界有数のタバコ会社。「マールボロ」「パーラメント」「フィリップ・モリス」などの国際的ブランドを180カ国で展開しています。
2021年12月3日に株価は85.64ドルまで下落しましたが、2022年になって100ドル台を回復しています。配当利回りが5%近くあり、高配当株として人気があります。
6.エクソン・モービル(XOM)
- 株価 75.28ドル
- 配当利回り 4.68%
エクソン・モービルは米国大手のエネルギー会社。世界各地で天然ガスや原油の探査と生産、石油製品の製造を手掛けています。コロナショック時の2020年3月に30.11ドルまで下落しましたが、最近は原油価格の上昇によって75ドル近辺まで上昇しました。
それでも配当利回りが5%近くあるので、高配当銘柄として強みがあります。
7.シェブロン(CVX)
- 株価 130.61ドル
- 配当利回り 4.35%
シェブロンは石油、発電事業、化学を世界的に展開する米国の大手エネルギー会社。2020年3月のコロナショック時に51.62ドルまで下落しましたが、原油価格の上昇により130ドル台まで上昇しています。
米国の石油価格は、コロナ禍からの世界的な景気回復を受けて、2021年に50%以上上昇。石油会社は配当や自社株買いを通じた株主還元を進めています。シェブロンも四半期配当を0.08ドル引き上げ1.42ドルにすると発表しました。
配当利回りが4%を超える高配当銘柄で、株価の上昇も期待できる銘柄として注目です。
8.アッヴィ(ABBV)
- 株価 137.92ドル
- 配当利回り 4.09%
アッヴィは、米国のバイオ医薬品企業の大手です。アボット・ラボラトリーズの研究開発医薬品部門の分離独立によって、2013年に設立されました。C型肝炎やパーキンソン病などの治療薬を製造していることで有名です。
株価は2022年1月27日に138.28ドルまで上昇し、昨年来高値を更新しています。それでも配当利回りが4%を超える高配当銘柄です。
9.メルク(MRK)
- 株価 80.90ドル
- 配当利回り 3.41%
メルクは米国の医薬品大手で、医薬品やワクチン、コンシューマーケア製品の開発や製造、販売を行っています。株価は2021年11月に91.4ドルまで上昇し、年初来高値を更新しました。12月10日に71.5ドルまで下落しましたが、2022年になって80ドル前後まで株価は戻しています。
ディフェンシブ株として強みがあることや、配当利回りが3%台半ばなので人気がある銘柄です。
10.シティグループ(C)
- 株価 64.69ドル
- 配当利回り 3.15%
シティグループは、法人と個人向けに世界160カ国以上で金融サービスを展開している米国の大手銀行持株会社。配当利回りは3%台ですが、米国の金利上昇で業績の向上が期待できます。また、PBRが1倍を割れているなど、バリュー株(割安株)としても人気があります。
まとめ
米国では株主還元を重視しているので、配当利回りが高い銘柄が多くあります。今回紹介した10銘柄も配当利回りが高く、連続増配している企業もあります。配当を目的としたインカムゲイン投資をするときの参考にしてください。
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山下耕太郎
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