シュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社は9月27日、バリュー株について「グラフで示すバリュー株投資の意義」と題したレポートを発表した。バリュー株は企業の業績や価値に比して株価が割安になっている銘柄で「割安株」とも呼ばれる。配当重視の投資家には人気が高くないが、同社のファンドマネジャーバリュー株式チームは「世界にめまぐるしく変化が起ころうと、バリュー株投資は変わらず魅力的な投資戦略」と4つのグラフで解説する。
「『世界に変化が起こるほど、変わらないものがある』という言い回しがある。これが最も当てはまる領域の一つがバリュー株投資だ」とレポートは切り出す。家庭用電気の出現や自動車の開発、コンピューターや計算機、インターネットの誕生などでこの100年間で生活は激変したが、変わらないのは人間だ。人間は感情に左右されて投資判断を行う傾向があるため、人間が恐怖を感じる時、市場は下落し、貪欲な時は上昇する。このような市場環境において、バリュー株投資は一貫して成果を上げてきた――と同チームは主張する。
まず、時価総額(市場が評価した価値つまり株価、ME)と簿価時価比率(株主資本簿価BE÷株価MEで算出)という2つの独立した項目を用いて、年次でリバランスされるポートフォリオを想定し、それぞれのパフォーマンスについて分析を行った。
株主資本簿価(BE) は純資産とも呼ばれ、理論上は企業の資産から負債を引いた価値となる。一方、株価(ME)は時価総額と同じ意味で、市場における全発行済み株式の価値の合計となる。グロース、ニュートラル、バリューの各ポートフォリオを定義するため、簿価時価比率(BE÷ME)のブレイクポイントをそれぞれ30パーセンタイル、70パーセンタイルとする。ポートフォリオは毎年リバランスされるため、グラフのデータは市場で最も割安な30%の銘柄によるポートフォリオとして定義され、常にバリュー株ポートフォリオを表す。
グラフ1は「割安な銘柄の購入により得られるリターンの優位性」を示す。バリュー株ポートフォリオが長期間にわたり堅調に推移しており、1926年6月に1万ドルを投資したとすれば、現在の投資額は10億ドル以上になっている。これに対し、割高なグロース株ポートフォリオを購入したとすれば、投資額は9470万ドルに止まる。
グラフ2「バリュー株の2010年以降のアンダーパフォームは例外的であり、標準的な環境ではない」は、10年毎にバリュー株ポートフォリオが市場のリターンを上回り、プラスのリターンを達成していることを示した。2010年から2020年までの10年間は「明らかに異常値」だが、このグラフは5年間のフォワード累積リターンを示していることから、10年から20年のデータが完全にそろうまでまだ3年間あり、アウトパフォームの領域になるまで時間があることになる、としている。
グラフ3はさらに短い投資期間、1926年6月以降の各5年の期間で見ると、84%の期間でバリュー株が市場をアウトパフォームしていることを示す。
グラフ4では、グロース株ポートフォリオに対するバリュー株ポートフォリオのバリュエーションが史上最低水準に近いことを示した。22年4月までに市場は大幅に修正したが、株価バリュエーションの格差は依然として非常に大幅なものとなっている。
そのうえで、同社は「変化が起こるほど、変わらないもの」を再び引用、「世界に変化が起こるほど、バリュー株投資は魅力的な投資戦略であり続ける」と結論づけている。
【関連サイト】シュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム
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