インターネットでの株式売買経験者が取引したことがある証券会社はSBI証券、楽天証券、次いで野村證券、マネックス証券が拮抗している。伊藤忠グループのリサーチ企業マイボイスコム株式会社が9月14日発表した「ネット証券の利用に関するインターネット調査」は22回目の定例調査で、順位は前回から変動はなかったが、株式売買を見ると、直近の1年で投資資金は減少傾向にある。
調査は今年8月1日から5日に実施し、1万167件の回答を得た。最初に、インターネットでの株式売買経験を聞いたところ、ネットで株式の売買をしたことがある人は3割強、現在も売買している人は24.0%、男性30~70代では各3割強となっている。ネットで取引したことがある証券会社を複数回答で尋ねると、SBI証券が40.2%で首位、楽天証券が28.8%、野村證券、マネックス証券が各2割弱と、前回調査から大きな変化はなかった。
次いで、ネットでの株式売買経験者に直近1年間で投資資金が変化したかを聞いたところ、増加した人は「大きく増加した」「少し増加した」を合わせて2割強となった。減少した人は「少し減少した」「大きく減少した」を合わせて4割弱、19年調査と比べて増加していた。
ネットでの株式売買意向は3割、男性4割弱、女性2割強だった。うち、男性は10~40代で4割強。ネットで「現在も売買している」人は9割、「以前は売買していた人」では3割強、売買未経験者では8%と、ネットの株式売買の「現役組」が多い。
ネットでの株式売買意向者が、証券を取引する際に重視すること(複数回答)として、「取引手数料が安い」が73.2%、次いで「口座開設などの手続が簡単」「セキュリティが信頼できる」「取引ツールが使いやすい」が各30%台で並んだ。ネットで現在も売買している人では「取引手数料が安い」「取引ツールが使いやすい」、売買未経験者では「口座開設などの手続が簡単」の比率が高くなっている。
トップのSBI証券については、「手数料が安い。投資信託商品のラインナップが圧倒的」「アプリからの売買がわかりやすくて使いやすい」、楽天証券は「楽天銀行との組み合わせで預金金利が優遇される」「100円からでも購入可能なことと、ポイント購入もできるので」といった評価が寄せられている。
SBI証券は今月、顧客資産が不正に出金された問題が明らかになり、証券業界に衝撃が広がっている。金融庁は各社にネット取引の管理態勢を点検するよう要請、野村證券などの大手もネット上の手続きを一部停止した。次回の調査ではこうしたセキュリティをめぐる各社の対応が、回答に影響を与えることも予想される。
HEDGE GUIDE 編集部 株式投資チーム
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