ソーシャルレンディング事業者選びで最重視するのは経営陣の経歴、クラウドポート調査

ソーシャルレンディング比較サービス「クラウドポート」を運営する株式会社クラウドポートは5月9日、クラウドポート内のニュースに寄稿中の投資家でブロガーの中田健介氏調べによる「ソーシャルレンディング投資の選び方」に関する投資家アンケート結果を公表した。アンケートにはソーシャルレンディング投資家14名が回答した。

アンケートによると、ソーシャルレンディングの事業者を選ぶ際に投資家が最も重視することは事業者の信用度、ファンド選びの際は高利回りよりも安全性重視、そして国内不動産案件が人気という傾向があった。そのほか回答した投資家はソーシャルレンディング以外にも投資しており、多様な投資スタイルがあることがうかがえる結果となった。

まず、事業者選びに際し重視する点についての質問には、10名が「代表者・経営陣の経歴」を重視すると回答し最も多かった。特に新規事業者について代表者や経営陣の経歴が気になる投資家が多く、金融業界での十分な実務経験・実績があることなどが重要であるという結果だった。続いて9名が「ファンドの利回り」と回答。ソーシャルレンディング投資の高利回りに魅力を感じる投資家が多いことがわかった。その後、8名が「親会社・出資者の信用度」「実績(営業年数・募集総額など)」、5名が「ビジネスモデル・スキーム」、4名が「サイトのデザイン・システムの使いやすさ」「事業者自体の経営状況(資本金・負債比率・黒字かどうかなど)」「情報の透明性」と回答した。一方で回答が少なかったのは「投資テーマ」(2名)、「募集されるファンド数や規模」(1名)、「キャンペーン」(1名)だった。そのほか「事業会社の評判、長期滞留の遅延がないかどうか」を重視する回答者もいた。

また、ファンド選びの際に重視する点についての質問には、12名が「投資期間」と回答した。投資期間が長期であればあるほど資金の拘束期間が長く、同時にリスクも高いと考えられることから敬遠されている。続いて9名が「担保・保証」と回答した。事業者選びでは重視された「利回り」については4名が重視すると回答し、高利回りより安全性を重視していることがわかった。

そして、好きな投資テーマについての質問に対しては、10名が「国内不動産」と回答し最も多かった。ファンド選びの基準として「担保・保証」を挙げた回答者は、不動産担保が設定されている国内不動産案件を好む傾向があった。一方、少なかったのは「海外不動産」(3名)、「海外事業性資金」(1名)、「海外個人ローン」(0名)と海外関連だった。海外投資については為替リスクやカントリーリスクなどの理由から投資家に敬遠されている。

次にソーシャルレンディングの利回りを高めるために行っていることについての質問には、9名が「利回りのよいファンドに積極的に投資する」ことと回答し最も多かった。続いて8名が「こまめに再投資する」、4名が「投資期間の長いファンドに積極的に投資する」、2名が「融資実行までの期間が短いファンドを選ぶ」と回答し、資金効率の向上を図る投資家が多いことがわかった。

加えて、ソーシャルレンディング以外に行っている投資に関する質問には、10名が「投資信託・REIT・ロボアドバイザー」、7名が「国内株式」、6名が「仮想通貨」、5名が「FX」、4名が「外国株式」、3名が「債券」、2名が「現物不動産」と回答、投資対象は多様だった。

最後に、総資産のうちどの程度をソーシャルレンディングに投資しているかという質問には、4名が「80%〜100%」と回答し、最高は総資産の90%だった。投資割合が80%以下の投資家は分散しており、少ない割合でも10%程度だった。ポートフォリオの中心にソーシャルレンディングを据える投資家や、主に株式投資を行いつつソーシャルレンディングを待機資金の一時的な運用先としている投資家など、ソーシャルレンディングの活用方法がそれぞれ異なることから比率が分散した。

以上の結果から、投資家は事業者、ファンド選びのいずれにおいても安全性を第一に考えている傾向があることがわかった。一方で、その基準の範囲においては積極的に高い利回りの案件を選択し、こまめに再投資するなど工夫していることがわかった。また、ソーシャルレンディングの活用方法が投資家によってさまざまであることもわかった。

クラウドポートは4月、2017年度に募集が開始されたソーシャルレンディングの成立応募総額が1500億円を超え、670億円だった2016年度の2.4倍となった調査結果を発表した。その際、2018年もソーシャルレンディング市場規模は拡大推移すると予測している。代表的なソーシャルレンディングサービスには「オーナーズブック」「maneo」「SBIソーシャルレンディング」「クラウドクレジット」「クラウドバンク」「トラストレンディング」などがある。投資対象の多様化とともに引き続きソーシャルレンディング投資の裾野は広がりそうだ。

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HEDGE GUIDE 編集部 ソーシャルレンディングチーム

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