【欧州株情報】BMW 2021年のEV販売は倍増の勢いもテスラには劣る

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ドイツ自動車大手のBMWグループ(ティッカーシンボル:BMW)が公表した2021年1~9月期の電気自動車(EV)の新車販売台数は、前年同期比121.4%増の5万9,688台となった(*1)。同社はEVが成長ドライバーおよび成功要因(事業を成功させるためのキーとなる要因)としての重要性が高まっていると述べている。

1~9月期のEVとプラグインハイブリッド車(PHEV)の新車販売台数は、前年同期比98.9%増の23万1,575台だった。エネルギー効率や二酸化炭素(CO2)排出量に優れた性能を持つ、これら電動車の販売台数が大きく伸びた。しかしながら、米EV専業メーカーのテスラ(ティッカーシンボル:TSLA)は2021年第3四半期のみで24万1,300台を販売しており、依然として同社の後塵を拝している状況だ(*2)。

BMWは電化(電気を動力源とする製品の導入)を推し進める有力企業であり、2030年までに新車販売の少なくとも50%をEVにすることを目指している(*3)。同社以外にも、スウェーデンの高級車大手ボルボ・カー(ティッカーシンボル:VOLVAR-B)も2030年までに新車販売のすべてをEVにすると発表した(*4)。また、ドイツ自動車大手のフォルクスワーゲン(ティッカーシンボル:VWAGY,VOW)は、2030年までに世界販売の半分をEVに、2040年には主要市場の新車のほぼ100%をゼロエミッション(排ガスゼロ)にする計画だ(*5)。

このように有力メーカーがEV化を推進する背景として、主要各国で自動車を始めとする運輸部門の環境への影響を軽減する動きが出ていることが挙げられる。たとえば、英国は2030年までにディーゼル車とガソリン車の新車販売を禁止し、2035年から乗用車とバンのすべてをゼロエミッションにすると発表した(*6)。また、欧州では2035年までにCO2を排出しないゼロエミッション車(ZEV)にするという(*7)。

BMWは欧州を代表する株価指数であるユーロ・ストックス50の構成銘柄だ。2021年11月には、良好な決算を発表したエヌビディアの「オムニバース(仮想空間内で共同作業を行うためのプラットフォーム)」を採用したBMWの自動車工場の事例が紹介されている(*8、日本語字幕あり)。最先端テクノジーを活用した同工場ではデジタルツイン(リアル(現実)空間である工場や設備などから集めた情報をもとに、仮想空間でリアル空間を再現する技術)が実現されており、生産計画プロセスを30%効率化するという。EV市場の競争環境が激化するなか、今後もBMWのEV動向を見守りたい。

【参照記事】*1 BMWグループ「QUARTERLY STATEMENT
【参照記事】*2 テスラ「Tesla Q3 2021 Vehicle Production & Deliveries
【参照記事】*3 BMWグループ「BMW GROUP INVESTOR PRESENTATION
【参照記事】*4 ボルボ・カー「2030年までにすべてのボルボ車をEVへ
【参照記事】*5 フォルクスワーゲン「 Volkswagen Group set to unleash value in battery-electric autonomous mobility world
【参照記事】*6 GOV.UK(英国政府のポータルサイト)「Transitioning to zero emission cars and vans: 2035 delivery plan
【参照記事】*7 欧州委員会「CO₂ emission performance standards for cars and vans
【参照記事】*8 エヌビディア「NVIDIA GTC 基調講演
【関連記事】エヌビディア決算「エヌビディア2021年第3期決算
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HEDGE GUIDE 編集部 株式投資チーム

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