ソーシャルレンディング会社のブログ記事、どんな情報が発信されている?

ソーシャルレンディング会社にとっての2019年は、投資家への情報開示をどの程度行っていくのか、真剣に検討することを求められる一年になるかもしれません。

昨年、大規模な投資資金の貸し倒れや償還遅延がいくつかのサービスにおいて発生したことを受け、案件の融資先や担保の価値に関わる情報など、投資の健全性の確保に関わる情報開示が投資家から求められています。同時に、ソーシャルレンディング会社の業界に対する見解や会社の営業状況に関する情報を知りたがる投資家もいるでしょう。

ソーシャルレンディング会社の中には、ブログで情報発信を行っている会社が数多くあります。そこで、ソーシャルレンディング会社が自社のブログでどのような情報を発信しているのか、また、どのような立場のスタッフが関わっているのか、見ていきましょう。

目次

  1. クラウドクレジットのブログ記事内容
  2. オーナーズブックのブログ記事内容
  3. さくらソーシャルレンディングのブログ記事内容
  4. スマートレンドのブログ記事内容
  5. ポケットバンクのブログ記事内容
  6. アメリカンファンディングのブログ記事内容
  7. アップルバンクのブログ記事内容
  8. クラウドリースのブログ記事内容
  9. 更新停止中のソーシャルレンディング会社ブログ
    9-1.maneoマーケット瀧本憲治社長のブログ記事内容
    9-2.LCレンディング社長のブログ記事内容
    9-3.クラウドバンクのブログ記事内容
  10. まとめ

1.社長自身がブログ執筆を行うクラウドクレジットの記事内容

海外案件を専門に取り扱うソーシャルレンディング会社、クラウドクレジット。クラウドクレジットでは、『コミュニティブログ』と題するブログを自社ホームページ内に設けています。

内容は非常に多様で、クラウドクレジット社長の杉山氏自らが社長としての考えや事業の説明を行う記事や、海外の投資市場の現状や安全面を重視したソーシャルレンディングの投資方針などについて解説する記事などが投稿されています。

特に金融機関出身の杉山社長による記事は、経験の中で培われた知識とノウハウなどが存分に詰め込まれており読み応えがあります。論拠となる図表も多く盛り込まれ、複雑な経済用語や海外の事情について読みやすく、わかりやすい内容となっています。

自社ブログの中で社長専用のページを設けているのは、2019年1月時点ではクラウドクレジットのみです。

2.オーナーズブックのブログ記事内容

ロードスターキャピタルが運営するソーシャルレンディングサイトのオーナーズブックでは、『1万円から始める不動産投資ブログ』と題したタイトルのブログを設置しています。

オーナーズブックは不動産投資を行うファンドに出資し、不動産の賃料から配当を得るというスキームのソーシャルレンディング(不動産投資クラウドファンディング)サービスのため、不動産投資についての内容がメインとなっています。

ブログは不動産投資に関する知識を中心とし、指標に基づく試算も含めた投資用語の詳細な説明や投資スキームの解説など、不動産投資だけでなく投資全般に強くなりたい方、幅広い投資対象に興味がある方の知識となるブログと言えるでしょう。

3.さくらソーシャルレンディングのブログ記事内容

さくらソーシャルレンディングでは、定期的に代表や社員が自社ブログに記事を投稿しています。

ブログの特徴は、初心者向けとしてソーシャルレンディング投資のシステムやソーシャルレンディング業界に関わる様々な事象を取り上げている点でしょう。ソーシャルレンディングがどのようなものなのか、どういった法律に基づいて運用されているのかなど、ブログを通じて楽しみながら学べます。

その他にも融資案件に関わる事業の紹介、社員の顔が見えるような親しみやすい内容の記事など、バラエティに富んだ内容になっています。投資家への情報提供だけではなく、さくらソーシャルレンディングという会社への興味を喚起する意図が感じられるブログです。

4.スマートレンドのブログ記事内容

スマートレンドのブログの更新頻度はそれほど高くなく、数ヶ月に1回程度のペースです。執筆を担当する部署はスマートレンドの事務局ですが、2019年1月には髙井 幸男社長本人が記事を投稿しました。

ブログではソーシャルレンディングに関する基礎的なスキーム、どういった対象に融資するのかなどを取り上げており、こちらも初心者向けの内容になっています。

2019年1月の新規記事ではソーシャルレンディング業界の現状に触れつつ、自社における業務の進め方や投資家に対する取り組みなどを示しています。投資家に対する情報開示の一環としてブログを利用していることがわかります。

5.ポケットファンディングのブログ記事内容

沖縄を地盤に活動し、沖縄の事業案件を中心に取り扱うソーシャルレンディング会社のポケットファンディング。
こちらのブログでは月に数本程度の頻度で記事が投稿されています。

ブログはソーシャルレンディング業界に関するトピックや、観光都市としての沖縄の魅力を伝えるものが多く、投資対象としての沖縄の意義を強調する内容となっています。現在の沖縄がどのような状況下にあり、なぜ人口が増えているのか、なぜ観光客が増えているのかなど、本州にはなかなか伝わらない沖縄の現状を詳しく知ることができます。

6.アメリカンファンディングのブログ記事内容

アメリカンファンディングも毎月数本の頻度でブログ記事を投稿しています。同社のブログは年末年始の休業や分配金の支払、案件の募集開始に関する日程の連絡など、事務的なものが中心です。特に執筆者の記名もなく、会社としての姿勢を強く打ち出す内容ではありません。

それでも、アメリカにおける不動産の現状、同社の営業内容に関する記事の更新を続けています。アメリカンファンディングでの投資を考えている方やアメリカの不動産投資に興味がある方は、アメリカンファンディングの記事をじっくりと読み込むと良いでしょう。投資家のQ&Aに対する回答などもブログ記事内に掲載しています。

7.アップルバンクのブログ記事内容

アップルバンクのブログの更新頻度は比較的高めです。書き手の記名はないものの、累計記事数は100記事を突破しています。こちらもソーシャルレンディング業界の基礎知識の解説から、業界にまつわる話、日本経済の市況と幅広く触れています。

ただし、2018年10月末に更新が止まってしまい、気にかけている方も多いかもしれません。現在、何かと話題になっているmaneoマーケットのシステムを利用しているソーシャルレンディング会社だけに、2018年のようにブログでの積極的な情報公開が望まれます。

8.クラウドリースのブログ記事内容

クラウドリースは2019年1月、10億円規模の返済遅延を起こしました。2018年12月までのブログの更新は運営事務局の名の下で行われており、毎月数本と比較的高い頻度で記事が投稿されていました。

同社のブログではファンドの募集会社、ファンドの説明、毎月の分配実績などについて掲載しています。しかし、2019年1月28日時点において、ブログでは同月に発生した返済遅延問題について触れられていません。

9.更新停止中のソーシャルレンディング会社ブログ

2019年1月現在において半年以上更新が停止しているソーシャルレンディング会社のブログも中には存在します。それらの記事はまだ読むことができますので、投資先を決める時の参考にはなるでしょう。

9-1.maneoマーケット瀧本憲治社長のブログ記事内容

maneoマーケットの社長である瀧本憲治氏のブログです。2018年6月までは1カ月に1回程度更新されていましたが、6月22日の記事以降は更新が止まっています。

6月22日の記事では、同社が運営するグリーンインフラレンディングにおいて同月11日に発生した一部ファンドの募集停止について言及していました。なお、その翌月の13日にmaneoマーケットは、ファンドの取得勧誘に関し虚偽の表示をした行為およびファンド運営管理上の問題点があったことを理由として、関東財務局より業務改善命令を受けています。

このような状況だからこそ、社長からの情報発信を望みたいところですが、立場ある人間としてブログでの情報発信を自重している可能性はあります。ブログの記事内容はソーシャルレンディング全般に関すること、maneoマーケットに関するものが中心でした。

9-2.LCレンディング社長のブログ記事内容

LCレンディングの社長である山中健司氏によるブログです。2018年7月2日まではほぼ毎日のペースで記事を掲載しました。しかも、ブログを通じて投資家からの質問に真摯に回答するなど、投資家に寄り添う姿勢を示したブログでもありました。

ソーシャルレンディングに関すること、 LCレンディングに関する情報開示も熱心でしたが、2018年7月2日のブログでは、最終回として以下のような一文が掲載されました。

さて、今後はLCホールディングスのホームページなどで、一元的にこれまで以上にIRを充実させていく方針とのことです。
情報発信の頻度や開示の内容について、LCホールディングスのステイクホルダーだけでなく、LCレンディングの投資家のご期待にも沿えるような運営になっていくはずです。
融資型クラウドファンディング「LCレンディング」社長のblog『本日がブログ最終回です』より引用

ですが、2019年1月時点では、LCホールディングス社のIRページを見ても、LCレンディングに関する詳細な情報が掲載されているわけではなく、投資家に対する必要情報の掲載のみに留まっています。LCレンディングの情報開示方針はやや後退気味と言えます。

9-3.クラウドバンクのブログ記事内容

最後の更新が2017年3月と、2年近く更新されていません。クラウドバンクのブログ利用は案件の募集開始などの告知に限定されていました。

まとめ

現在、または過去に、10社以上のソーシャルレンディング会社がブログを運営していました。今なお社長自らが積極的に情報発信を行うクラウドクレジットのような会社もあれば、行政処分以後更新の無いmaneoマーケットのような会社もあります。

ブログはあくまで参考にとどめ、気になる点はブログやサイト内の問い合わせフォームから確認してみましょう。より安全にソーシャルレンディング投資を行うには、公開されている情報を全て鵜呑みにするのではなく、まずは疑ってかかる姿勢も必要です。

もちろん、ソーシャルレンディング投資の基礎知識などが学べるブログは、投資初心者にとって大変参考になるので、まずは投資前に色々な会社のブログを一度読んでみると良いでしょう。

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HEDGE GUIDE 編集部 ソーシャルレンディングチーム

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