証券会社は株式投資をはじめ、金融商品に関する様々なサービスを提供しています。取扱金融商品は各証券会社で共通している点が多いものの、その他サービスに関しては違いがあります。しかし、株式投資初心者の方が自身で初心者に合ったサービスを探すのは難しいところです。
そこで今回は、株式投資初心者にも利用しやすいサービス・証券会社について5つ紹介します。
※各社の手数料など記事内の情報は2020年8月時点のものとなります。
目次
- 日興フロッギー
1-1.記事内から注文可能
1-2.少額から購入できる - SBI証券
2-1.手数料やツールなど各サービスのバランスが整っている
2-2.初心者向けコンテンツを設置 - 楽天証券
3-1.取引ツールが豊富
3-2.楽天ポイントなど独自サービスも展開 - ネオモバ
4-1.Tポイントで株やFXの取引ができる - LINE証券
5-1.LINEのアプリから取引を始められる手軽さ - まとめ
1.日興フロッギー
日興フロッギーは、SMBC日興証券が運営する投資サービスです。株式投資と銘柄や優待に関する情報などを記事形式で組み合わせているので、株式投資初心者にも分かりやすい内容となっています。
それでは日興フロッギーのサービスや特徴について解説します。
1-1.記事内から注文可能
日興フロッギーは、Webメディアと株式投資を組み合わせたサービスです。具体的には日興フロッギー内に掲載されている様々な投資や銘柄に関する記事から、直接対象銘柄の売買注文を行うことができます。
たとえばAという銘柄の分析記事が掲載されているとします。Aという銘柄の業績や値動きを解説している記事内には、「フロッギーならそのまま買える」という購入ボタンが設置されています。そして購入ボタンをクリック後、注文金額などを入力し購入注文完了といった流れになります
上記のメリットは、記事内で各銘柄の現状や株価の変動要因をまとめて確認した上で、即購入できるところです。
通常、証券会社で売買注文を行う場合は、別途情報を収集した後に注文画面へ移ります。しかし、初心者にとって情報収集は容易ではありません。一方日興フロッギーでは、記事内で情報収集と売買を同時に進めることができます。
1-2.少額から購入できる
通常、株式投資では最低単位(100株)を購入するのに数万円以上が必要になります(銘柄による)。一方、日興フロッギーでは100円から100円単位で株を購入することができるため、購入のハードルやリスクを大きく下げることができます。
最低単位に満たない株数のことを「単元未満株」といい、日興フロッギーではこの単元未満株を主に扱うことになります。株主優待は単元株数を満たすまで受けることはできませんが、配当は保有株数に応じて受け取ることが可能です。
また、日興フロッギーではNTTドコモのdポイントを貯めたり使用したりすることができます。そのため、ポイントを有効活用することでさらに投資のハードルを下げることができます。このように株式投資に取り組みやすい点も日興フロッギーの大きなメリットです。
2.SBI証券
SBI証券は手数料や情報量などといった点に強みを持つ、ネット証券でもトップクラスに口座数の多い大手サービスです。また、株式投資初心者向けのサービスも展開しているので、学びながら投資を始めることが可能です。
それでは、SBI証券の特徴と初心者向けといえるポイントを紹介します。
2-1.手数料やツールなど各サービスのバランスが整っている
SBI証券の主な特徴は、他社と比較して低コストの手数料、独自ツールや個別銘柄に関する情報量の豊富さなど、比較的バランスが良く充実したサービス内容です。
SBI証券の手数料プランは、1回の取引にかかるスタンダードプランと、1日の取引にかかるアクティブプランの2種類に分かれています。手数料はそれぞれ取引金額に応じて変化し、アクティブプランの場合は1日の約定代金100万円以下であれば0円です。少額投資で始めてみたい方は、コストを抑えることが可能です。
取引ツールには、「HYPER SBI」と呼ばれる独自ツールなどがあります。注文はマウス操作(ドラッグ&ドロップ)のみで完了でき、最新の情報もツール内で確認できます。ただし、1画面に表示される情報量が多いため、初心者は慣れるまで時間がかかる可能性もあります。
HYPER SBIでは難しいと感じる場合は、SBI証券に標準実装されている注文ツールを活用してみるのもいいでしょう。シンプルな画面構成ですので、どこに何があるのか一目で分かります。またスマートフォン用の取引アプリも充実しているほか、ガラケーにも対応しているのが特徴的です。
2-2.初心者向けコンテンツも掲載
SBI証券では、株式投資初心者向けに学び用コンテンツを用意しています。株式の意味から始まり、株式の売買単位や株価が変わる要因など、原理・定義から売買に必要な基礎知識まで網羅しているのが特徴的です。
まだ入門書籍を購入していない方は、SBI証券でも基礎知識を学ぶことができます。
3.楽天証券
楽天証券は、SBI証券と同じく手数料が安く、情報量の豊富さといった点でも初心者におすすめのポイントがあります。また、楽天ポイントを活用できるので、楽天会員の方は口座開設を検討してみるのもいいでしょう。
それでは楽天証券の特徴や、株式投資初心者におすすめのポイントを解説します。
3-1.取引ツールが豊富
楽天証券は、SBI証券と同じ手数料プランを提供しています。また、他社と比較して手数料コストを抑えやすいサービスだといえます。手数料コストを重視している方は、SBI証券もしくは楽天証券から比較検討してみるのもいいでしょう。
その他特徴は、取引ツールと独自の考察レポートといった点です。取引ツールは10種類程度存在し、なかでも代表的なMARKET SPEED(PC向け)・iSPEED(スマホアプリ)は使いやすさを評価する投資家の声も多く聞かれます。
考察レポートは、個別銘柄よりも市場の方向性や今後の予測など、マクロな視点での内容が多い傾向です。特に市場全体や独自考察を重視している方には、メリットのある情報となっています。
3-2.楽天ポイントなど楽天関連サービスとの連携
楽天証券では、楽天ポイントを貯めたり活用したりすることができます。また、楽天関連サービスと連携しており、楽天のクレジットカードによる積立投資や楽天銀行との自動入出金(マネーブリッジ)などが可能です。
株式投資初心者の中でも、特に楽天会員の方・楽天ポイントをよく利用している方・楽天銀行を利用している方にはメリットがあります。
4.ネオモバ
ネオモバはSBIグループが提供するスマホ専用の証券会社です。またSBI証券と同様Tポイントと連携しており、ネオモバ内で貯めたり株式の購入に利用できたりするメリットがあります。
それでは、ネオモバの特徴や独自サービスを紹介します。
4-1.Tポイントで株やFXの取引ができる
ネオモバは、現金だけでなくTポイントでも国内の株式やFXの取引ができる点が大きなメリットです。また、これまでの証券会社と違い、スマホ専用のサービスという点も独自性の強いポイントです。
具体的なサービスは以下の通りで、IPOも利用できます。
- 株式は1株(単元未満株)から購入できる
- 現金、Tポイント、現金+Tポイントで株や外国通貨を購入できる
- 月額制の手数料で下限は220円
- 毎月Tポイント付与(200ポイント、ネオモバ限定Tポイント)
手数料に関しては、約定代金に応じて1ヶ月の金額が変わります。1ヶ月の約定代金が50万円以下なら手数料は220円となるため、毎月付与される200Tポイント(ネオモバ限定Tポイント)と相殺して考えれば、少額投資の際は実質的に非常に安い手数料で取引できるということになります。少額投資や中長期保有を前提とする方にとって、始めやすいサービスと言えるでしょう。
5.LINE証券
LINE証券は2019年8月にスタートした新しいサービスで、LINEアプリから直接株式投資を始められます。そのため、株式投資初心者の中でも、スマホ利用者・LINEアプリ利用者は特に始めやすいサービスとなっています。
それではLINE証券の特徴や、株式投資初心者におすすめのポイントを紹介します。
5-1.LINEのアプリから取引を始められる手軽さ
LINE証券は、株式投資や投資信託をLINEアプリから始められるサービスです。こちらも100円から取引が可能となっており、投資のハードルが低くなっています。また、普段からLINEを使用している方には始めやすい仕様となっています。
特筆すべきポイントは、LINEアプリ内で口座開設から取引まで可能な点です。別途Webや証券アプリからログインする必要がないため、スムーズに口座開設をしやすい環境といえます。また、LINEアカウントを担保としているので、既にアプリを利用している場合は別途IDやアカウントの作成も不要です。
手数料プランは、下記のようになっています。
LINE証券の約定代金と手数料(現物取引)
- 5万円:55円
- 10万円:99円
- 20万円:115円
- 50万円:275円
- 100万円:535円
- 150万円:640円
- 3,000万円:1,013円
- 3,000万円超:1,070円
※2021年9月時点
また、単元未満株(1株単位)では、大手企業を中心に1000銘柄が購入可能で、少額で始めやすくなっています。
口座開設手続きが面倒と感じている方は、LINE証券で株式投資の流れや仕組みを覚えてみるのもいいでしょう。
まとめ
株式投資初心者におすすめのサービス・証券会社は、最低投資額が低く、口座開設手続き・情報収集の手間を省いた日興フロッギーやLINE証券、ネオモバなどが挙げられます。
一方、最初から本格的なツールで取引したい方や多数の銘柄・情報を自身で分析したい方、そして手間や時間を惜しまない方はSBI証券や楽天証券から検討してみてはいかがでしょうか。SBI証券と楽天証券は、取扱銘柄数が豊富なだけでなく初心者向けの入門講座をはじめ、株式投資専用の取引ツールも提供しています。
ただし、どのサービス・証券会社を選ぶ場合でも、「損失リスク」が常にあるという点は理解しておきましょう。まずはポイントキャンペーンや強み・手数料、各サービスの仕組みから証券会社を比較検討してみてください。
- 外国株(米国株など)が買えるネット証券会社
- IPO投資に強い証券会社、少額からIPOに参加できるサービス
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- 貯まったポイントを使って株式投資ができるサービス
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菊地 祥
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