SBI証券と楽天証券を徹底比較!手数料、商品、ポイント、評判など【2021年】

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ネット証券の中でも「SBI証券」と「楽天証券」は、口座開設者数や取扱商品の豊富さ、手数料の安さでトップクラスの証券会社です。投資未経験の方が証券口座を初めて開設する時の候補にもなりやすいので、注目している方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、SBI証券と楽天証券の手数料、取扱金融商品、ポイントサービス、評判を比較します。両社の特徴を詳しく知りたい方や、ネット証券選びで悩んでいる方は、参考にしてみてください。

※本記事は2021年10月23日時点の情報に基づき執筆しているため、最新情報はご自身にてご確認頂きますようお願い致します。

目次

  1. SBI証券の特徴
  2. 楽天証券の特徴
  3. SBI証券と楽天証券を徹底比較!
    3-1.取引手数料の比較
    3-2.取扱金融商品の比較
    3-3.IPOの比較
    3-4.ポイントサービスの比較
    3-5.評判の比較
  4. SBI証券と楽天証券のどっちを選べばいい?
  5. まとめ

1 SBI証券の特徴

SBI証券は、国内の金融持株会社であるSBIホールディングスの傘下にあるネット証券です。1944年に「大沢証券株式会社」として創業され、1998年にソフトバンクと米国法人の「E・TRADE・Group,Inc.」の出資会社であるイー・トレードの完全子会社となり、イー・トレード証券と社名を変更しています。2008年に企業再編を行い、SBIホールディングスの完全子会社となり、社名をSBI証券に変更して現在に至ります。

SBI証券の特徴は、手数料の安さと金融商品の取扱数の豊富さです。国内株式の現物取引手数料はネット証券の中でも最安水準なほか、金融商品の取扱数では、投資信託、IPO、外国株などで特に強みを発揮しています。

また、SBI証券の口座数は、2021年3月にネット証券で初めて600万口座を超えるなど個人投資家から高く評価されています。総合マネーサイトの「ザイ・オンライン」が行っている「みんなの株式ネット証券比較ランキング」では2021年度総合1位、格付け調査会社のHDI-Japan2020では、「問合せ窓口格付け」と「Webサポート格付け」の部門で最高評価の三つ星を獲得しています。

2 楽天証券の特徴

楽天証券は、楽天グループの傘下にあるネット専業の証券会社です。楽天グループは、「ネットサービス」「フィンテック」「モバイル」の3つのセグメントを主に事業展開する国内最大級のIT企業で、楽天証券は金融・証券サービス部門の中心的な役割を担っています。

楽天証券は、1999年に「ディーエルジェイディレクト・エスエフジー証券」として設立され、2003年に楽天(現楽天グループ)が主要親会社となって、2004年にその社名を楽天証券に変更しています。

楽天証券は、投資信託の取扱銘柄が豊富なほか、SBI証券と同様に米国や中国などの外国株式やETF取引も可能です。IPO銘柄数も年々増加しており、口座開設数は2021年5月に600万口座を超え、その後も口座数を順調に伸ばしています。

また、ネット証券の中でもポイントサービスが充実しているのも特徴です。証券口座を利用したり、特定の金融商品を保有・取引したりすると、条件に応じて楽天ポイントの付与を受けられるので、国内最大級のネットショッピングモールである楽天市場などで利用可能です。

3 SBI証券と楽天証券を徹底比較!

SBI証券と楽天証券の特徴について、「取引手数料」「取扱金融商品」「IPO」「ポイントサービス」「評判」を比較するので、それぞれ確認していきましょう。

3-1 取引手数料の比較

SBI証券と楽天証券の国内株式の現物取引手数料には、おもに「1注文の約定代金に対して手数料が発生するプラン」と、「1日の合計約定代金に応じて手数料が発生する定額プラン」の2種類があります。

以下は、SBI証券と楽天証券の国内株式の現物取引手数料における2つのプランを比較した表です。(以下はすべて税込み)

1注文の約定代金に対して手数料が発生するプラン

1注文の約定代金 SBI証券(スタンダードプラン) 楽天証券(超割コース)
5万円まで 55円 55円
10万円まで 99円 99円
20万円まで 115円 115円
50万円まで 275円 275円
100万円まで 535円 535円
150万円まで 640円 640円
3,000万円まで 1,013円 1,013円
3,000万円超 1,070円 1,070円

1日の合計約定代金に応じて手数料が発生する定額プラン

1日の合計約定代金 SBI証券(アクティブプラン) 楽天証券(いちにち定額コース)
100万円まで 0円 0円
200万円まで 1,238円 2,200円
300万円まで 1,691円 3,300円
以降100万円増加ごと 295円加算 1,100円加算

1注文の約定代金に対して手数料が発生するプランを比較する場合、SBI証券と楽天証券は全ての約定金額で同じです。

一方、1日の合計約定代金に応じて手数料が発生するプランを選択し、国内株式の現物取引を行う場合、1日の合計約定代金が100万円以下であれば、SBI証券の「アクティブプラン」、楽天証券の「いちにち定額コース」のどちらを選択しても手数料無料です。

しかし、1日の合計約定代金が100万円を超える場合、SBI証券のほうが楽天証券よりも、1日につき1,000円程度安くなります。約定代金300万円超以降もSBI証券のほうが手数料面で優勢となっています。

このほか、SBI証券では、25歳以下の方の取引手数料が実質無料になる「25歳以下現物手数料実質0円プログラム」のサービスを実施しています。プログラムの適用対象は、SBI証券口座のインターネットコースを選択している25歳以下の方(26歳の誕生日月まで)で、国内株式の現物取引手数料の全額キャッシュバックを受けられます。

一方、楽天証券では、25歳以下で国内株式の現物取引を行う際に手数料無料または実質無料になるサービスを実施していません(2021年10月23日時点)。

3-2 取扱金融商品の比較

SBI証券と楽天証券では、それぞれ国内外の株式や投資信託などの金融商品を豊富に取り扱っています。以下は、SBI証券と楽天証券で取り扱う国内外株式、投資信託などを比較した表です。

項目 SBI証券 楽天証券
国内株式現物取引 東京・名古屋・福岡・札幌の証券取引所の上場全銘柄 東京・名古屋の証券取引所の上場全銘柄
外国株式 9か国 6か国
単元未満株 ×
投資信託 2,682本 2,672本
NISA・つみたてNISA・ジュニアNISA
ロボアドバイザー ×

国内株式の現物取引可能銘柄の範囲は、SBI証券と楽天証券で異なります。SBI証券では、東京証券取引所・名古屋証券取引所・福岡証券取引所・札幌証券取引所の4か所に上場している全銘柄が取引対象です。

一方、楽天証券では、東京証券取引所・名古屋証券取引所の2か所に上場している全銘柄が取引対象となっています。

外国株式取引ができる銘柄の対象国は、SBI証券のほうが楽天証券よりも多くなっています。SBI証券では、米国・中国・韓国・ロシア・ベトナム・インドネシア・シンガポール・タイ・マレーシアの9か国の外国株式銘柄の取引が可能です。

一方、楽天証券で取引できる外国株式銘柄の対象国は、米国・中国・インドネシア・シンガポール・タイ・マレーシアの6か国になります。

単元未満株取引の取扱もSBI証券と楽天証券で異なります。SBI証券では、「S株」のサービスを利用することにより、取引所での直接取引が可能です。対して楽天証券では、発行会社への買取請求する方法により、単元未満株の換金ができるだけで、取引所での直接取引はできません。

投資信託の取扱銘柄本数は、それぞれ約2,700本となっているほか、両社とも少額投資非課税制度であるNISA(つみたてNISA、ジュニアNISA含む)に対応しています。

資産運用プランの提案や自動運用をしてくれるロボアドバイザーについては、楽天証券で取り扱っている一方(「楽ラップ」など)、SBI証券にはありません。

3-3 IPOの比較

SBI証券と楽天証券ではIPO投資も可能です。以下は、SBI証券と楽天証券の2021年度のIPO取扱実績を比較した表です。

2021年度IPO取扱実績(2021年1月~10月まで)

項目 SBI証券 楽天証券
総取扱数 82銘柄 53銘柄
主幹事数 12銘柄 0銘柄

2021年度の1月~10月までのIPOの取扱銘柄数は、SBI証券が82銘柄、楽天証券が53銘柄となっており、SBI証券のほうが楽天証券よりも多くなっています。なお、2018年度に楽天証券が取り扱ったIPOは11銘柄でしたが、2019年度は26銘柄、2020年度は38銘柄と増えるなど、ここ数年で増加傾向にあります。

一方、主幹事証券としてIPOの取扱実績があるのもSBI証券です。楽天証券では、2021年度に限らず主幹事証券としてIPO取扱実績はありませんが、SBI証券は2021年度の1月~10月の期間内において12銘柄の取扱実績があります。

3-4 ポイントサービスの比較

SBI証券と楽天証券を利用する際、取引手数料の割引やネットショッピングに利用できるポイントを貰える場合があります。以下は、SBI証券と楽天証券のポイントサービスを比較した表です。

項目 SBI証券 楽天証券
株取引のポイント付与 スタンダードプラン手数料と現物PTS取引手数料の合計額の1.1%相当のポイント付与
※国内株式の現物取引のみ対象
超割コースの場合、取引手数料の1%のポイント付与(大口優遇は2%)
※国内株式の現物取引・信用取引、外国株式取引が対象
投資信託保有残高のポイント付与 ・対象月の月間平均保有残高1,000万円未満の場合、年率0.1%相当のポイント付与
・対象月の月間平均保有残高が1,000万円以上の場合、年率0.2%相当のポイント付与
・対象月の月間平均保有残高10万円ごとに3~10ポイント付与
投資信託積立カード決済によるポイント付与 決済額の0.5%ポイント付与※ポイントアッププラン対象カードの場合、決済額の最大2%付与 決済額の1%ポイント付与
ポイント投資
(投資信託のみ)

(投資信託、国内株現物取引、BO)

株式取引のポイント付与率はSBI証券のほうがやや高いのですが、その対象取引の種類は楽天証券のほうが多くなっています。

一方、投資信託保有残高のポイント付与数は、保有銘柄の月間平均保有残高によって異なりますが、積立カード決済のポイント付与率やポイント投資の対象範囲の広さは、楽天証券の条件のほうに分があります。

3-5 評判の比較

SBI証券と楽天証券を実際に利用している方からは、以下のような意見や感想が寄せられています。

  • SBI証券は、現物株式取引の手数料が安い
  • SBI証券は、IPOや外国株式の取扱銘柄が多い
  • SBI証券は、ポイント付与率を上げてほしい
  • 楽天証券は、最安水準の手数料で現物株式取引ができる
  • 楽天証券は、ポイントサービスが充実している
  • 楽天証券は、単元未満株の直接取引も扱ってほしい

SBI証券と楽天証券は、ユーザーからそれぞれ現物株式取引の手数料の安さが評価されています。IPOや外国株式に関しては、SBI証券に対する評判が高い一方、楽天証券はポイントサービスが充実している点で多くのユーザーから支持されています。

4 SBI証券と楽天証券のどっちを選べばいい?

口座開設を行う証券会社を選ぶ際は、取引したい金融商品の種類や、投資方法、利用目的を明確にした上で検討することが大切です。

例えば、国内株現物取引を行いたい場合、SBI証券では25歳以下なら手数料実質無料で取引できるので、若い方や初めての方に適しています。

また、IPO投資を行う場合もSBI証券のほうが向いています。楽天証券よりもIPOの取扱銘柄数が多い上、主幹事証券としての実績があります。IPOは、全体の7~9割ほど主幹事証券に割り当てられるのが通常なので、主幹事証券の実績があるSBI証券でIPOを申し込むと当選をより期待できます。

一方、ポイントサービスの充実度を基準に証券会社を選びたい場合、楽天証券のほうが適しています。貯まった楽天ポイントは楽天市場などのネットショッピングで利用できるほか、投資信託積立カード決済の通常時のポイント付与率や、ポイント投資のしやすさでも楽天証券は上回っています。

株取引のポイント付与率はSBI証券のほうがやや高いものの、対象取引の種類は楽天証券のほうが豊富です。

まとめ

SBI証券と楽天証券はともに国内最大級のネット証券ですが、異なる特徴もあります。現物株式の取引手数料はほぼ同じですが、定額プランによってはSBI証券のほうが安いほか、単元未満株の取扱いやIPO取扱実績でもアドバンテージがあります。

一方、楽天証券は国内最安水準で国内株現物取引を行えるほか、米国株の取扱いも豊富です。楽天経済圏を活かしたポイントサービスも大きな強みになっており、SBI証券よりもポイント投資を行いやすい環境にあります。

SBI証券と楽天証券を検討する際は、両社の特徴をしっかりと把握した上で、投資目的や取引スタイルに合う証券会社を選んでみてください。

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