ロードスターキャピタル、2021年決算の内容は?オーナーズブックの売上も

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ソーシャルレンディングサイト「OwnersBook(オーナーズブック)」を運営するロードスターインベストメンツ株式会社の親会社であるロードスターキャピタル株式会社が、2021年第一四半期の決算短信を発表しました。

ロードスターキャピタルの決算短信を見ることでオーナーズブックの現状や、先行きを判断する材料となります。ロードスターキャピタルは不動産の販売や開発を手掛けており、コロナ禍の影響を無視できない会社でもあります。ロードスターキャピタル、オーナーズブックの2021年第1四半期決算の内容を見て行きましょう。

目次

  1. ロードスターキャピタルの2021年第1四半期の決算短信
    1-1.売上高は前年同期比25%の減少
    1-2.営業利益は約32%アップ
  2. オーナーズブックの運営状況
    2-1.OwnersBookは会員数、売上ともに順調に増加
    2-2.2021年4月~6月OwnersBookの状況
  3. まとめ

1.ロードスターキャピタルの2021年第1四半期の決算短信

オーナーズブック

ロードスターキャピタル株式会社は、東証マザーズ上場企業であり、上場企業としてIR情報の開示義務があります。そのため財務状況や営業状況などの情報を、投資家が確認することができます。

ロードスターキャピタル社が発表した2021年第一四半期の決算短信の内容を詳しく見て行きましょう。

1-1.売上高は前年同期比25%の減少

ロードスターキャピタル株式会社 決算短信2021年

※画像引用:ロードスターキャピタル株式会社「2021年12月期 第1四半期決算短信

決算短信を見ると、ロードスターキャピタルの売上は、取得済不動産の売却件数が減少したことにより、前年の第1四半期と比較すると25%減少の約32億円となっています。その背景には新型コロナウイルス流行による不動産市場の先行きが不透明であることの影響も見受けられます。

特に東京ではオフィス需要が減少し、オフィスの空室率の上昇、家賃相場の低下が発生していることから、ロードスターキャピタルも少なからず影響を受けています。しかし、ワクチン接種の進行によりコロナ禍の収束も市場では見込まれるようになっている側面もあります。

1-2.営業利益は約32%アップ

一方、売上高は減少しているものの、利益は順調に推移しています。2021年第1四半期の利益の数字を見ると前年同期比32.3%増の9億9,400万円となっています。その背景としてはロードスターキャピタルで不動産物件の取得を勧め、その物件からの収入によるものとしています。

コロナ禍ではオフィスや商業施設などのB to B不動産の価格下落が進んでおり、新規物件取得がしやすい環境であったこと、同時に売買不動産市場の回復傾向が見られていることから、ロードスターキャピタルでは積極的な物件取得を進めていることが、賃貸収入及び利益の増加につながっています。

経常利益も9億2,600百万円と、前年同期比35.0%増となりました。不動産物件の取得を進めた結果、2021年第1四半期連結会計期間末における総資産は542億2,800万円(前連結会計年度末比6.0%増)となっています。

2.オーナーズブックの運営状況

ロードスターキャピタルの経営状況は、売上高自体は減少したものの、物件取得による家賃収入の増加で、利益面では良好な状況を見せています。

2-1.オーナーズブックは会員数、売上ともに順調に増加

ロードスターキャピタルの2021年第1四半期決算短信によると、オーナーズブックの状況は、2020年末から投資家の資金需要が回復した事により好調であるとの見解が示されています。

2021年3月末時点でのオーナーズブックの会員数は24,450人と順調な推移となっています。また2021年第1四半期集計期間にはオーナーズブックでは案件にして6件、募集金額18億5,600万円(前年比36.3%増)の融資を実行しています。

同期内の償還は案件11件、13億8,900万円です。 オーナーズブックの貸付金額を示す営業貸付金残高も、2021年第1四半期時点で61億900万円(前連結会計年度末比8.3%増)と、順調に増加しています。その結果クラウドファンディング事業(OwnersBook)の売上は1億800万円(前年同四半期比6.8%増)と上昇しています。

まだオーナーズブックの売り上げはロードスターキャピタル全体の売上高に占める割合としては小さいものの、コロナ禍でも融資型クラウドファンディング事業は数字を下げることなく、投資家からの需要が多い投資先であることが分かります。

2-2.2021年4月~6月オーナーズブックの状況

決算短信に示されている情報は2021年3月31日までのものです。オーナーズブックの最新の状況である、2021年4月から6月末の募集結果は以下のようになっています。

  • 募集案件数:7件
  • 募集合計金額:18億4,700万円

※OwnersBookサイト上で2021年4月1日~6月30日に募集されたファンド情報の数字を合計したもの

また、オーナーズブックの募集倍率から投資家需要を確認してみましょう。

オーナーズブックでは、案件募集にあたり先着方式と抽選方式の二つを採用しています。2021年4月から6月に募集された抽選方式の案件は2件ありますが、抽選倍率はそれぞれ327%、607%と非常に高い数字です。

募集頻度、募集金額、募集倍率の高さから、オーナーズブックの投資家需要が高い水準にあることがわかります。2021年第一四半期の決算短信の情報と合わせてみても、良好な経営状況にあるとみることが出来るでしょう。

ただし、コロナ禍の影響を受け、ロードスターキャピタル社の全体売上は低下しています。今後も、新型コロナウイルスの影響が見られるのか、全国的な経済対策や収束時期などの動きにも注視し、慎重に確認していくことが大切です。

まとめ

ロードスターキャピタル株式会社の2021年第1四半期の決算情報は、営業利益が増加しています。その理由は、コロナ禍の状況で不動産取得を行っていること、不動産売買市場が回復傾向にあることが挙げられています。

またクラウドファンディング事業も堅調であり、ソーシャルレンディング投資家の投資意欲はコロナ禍でも高いと言えるでしょう。ただし、新型コロナウイルスの感染拡大は全国の不動産市場にも大きな影響を与えており、ロードスターキャピタル社の売上高も低下していることには注意が必要です。

比較的に新しい投資方法であるクラウドファンディング投資では、運営企業の経営状況も投資判断のうえで重要な情報となります。今後の経済動向に注視しながら、定期的な決算情報の確認を行ってみましょう。

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HEDGE GUIDE 編集部 ソーシャルレンディングチーム

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