貸付投資Funds(ファンズ)のメリット・デメリットは?始め方も解説

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「貯蓄から投資へ」の流れが加速する中で、日々新たな投資商品・サービスが登場しています。その中でもFunds(ファンズ)は、他のソーシャルレンディングとは異なる特徴を持った投資方法を提案しています。

そこでこの記事では、Fundsの特徴、メリット・デメリットから、従来の投資商品とどう違うのかを解説します。新しい投資先を模索中の方や、投資初心者の方は参考にしてみてください。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

目次

  1. Funds(ファンズ)の4つの特徴とメリット、他サービスとの違い
    1-1.Fundsでは運用期間や利回りがあらかじめ決まっている
    1-2.Fundsの融資先は上場企業グループ
    1-3.Fundsでは「貸付ファンド」と「事業ファンド」の2種類から選べる
    1-4.Fundsの最低投資金額は「1円から可能」
  2. Funds(ファンズ)のデメリットやリスク・注意点
    2-1.Fundsでの投資は元本保証がない
    2-2.Fundsの平均利回りは3%と他社と比較してやや低め
    2-3.案件の途中解約ができない
  3. Funds(ファンズ)の始め方
    3-1.口座開設に必要なもの
    3-2.口座開設の手順
    3-3.入金・投資
  4. まとめ

1.Funds(ファンズ)の4つの特徴とメリット、他サービスとの違い

サイト名 Funds
URL https://funds.jp/
運営会社名 ファンズ株式会社
本社所在地 東京都渋谷区恵比寿西1-10-11 フジワラビルディング5階
設立 2016年
代表取締役 藤田雄一郎

【代表経歴】
早稲田大学商学部卒業後、株式会社サイバーエージェントに入社。2007年にマーケティング支援事業を行う企業を創業し、2012年上場企業に売却。2013年に大手ソーシャルレンディングサービスの立ち上げに経営メンバーとして参画。2016年11月にファンズ株式会社を創業。

資本金 100,000千円
上場有無 未上場
サービス開始年月 2019年1月
参考利回り 1.5%~6%
投資金額 1円から
累計応募金額 535億円超(2024年1月時点)
運用期間 4ヶ月~12ヶ月程度(案件により異なる)

※2024年1月時点の情報となります。最新情報に関しては上記サイトをご覧ください。

Funds(ファンズ)に関するニュース

Funds(ファンズ)の概要

Funds(ファンズ)は、ファンズ株式会社が提供する貸付投資サービスです。

貸付投資とは、「企業へ資金を貸し付けるファンドに対する投資」を意味します。類似のサービスとしては「ソーシャルレンディング」があり、運営会社がファンドの組成や投資の募集を行います。

しかし、Fundsではファンドの組成は行わず、投資の募集のみを行う「貸付ファンドのオンラインマーケット」と自社サービスを位置づけ、ファンドを組成するのは上場企業やその子会社となります。

2019年にスタートした比較的新しいサービスですが、ファンドへの募集実績も上々で案件や実績も増加中です。

ファンズ株式会社は、もともとクラウドポートという投資情報プラットフォームを運営していた企業です。投資に関して蓄積された様々な情報やノウハウをもとに、新しい事業形態に舵を切ったことで当時業界でも話題となりました。

また、Fundsでは募集企業のサービスや商品の割引・プレゼントなどをもらえる優待付きファンドが組成されることがあります。過去には、「石垣真栄里ホテル」の宿泊無料券・割引券、「柚富の郷 彩岳館」の割引券、「からだにユーグレナ グリーンタブレット乳酸菌」を1週間分プレゼント、抽選で「川崎フロンターレ」のペア観戦チケット(メインSS指定)、投資額に応じて最大2,200円相当分の全国共通おこめ券、「大阪王将」店舗の割引券、不動産仲介手数料が割引になる優待などがありました。

以下ではFundsの詳しい特徴やメリットを見ていきましょう。

1-1.Fundsでは運用期間や利回りがあらかじめ決まっている

Fundsは資金をファンドに対して「貸し付ける」サービスです。貸し付けたお金は、一定期間の後に利息がついて返ってきます。

また、Fundsでは運用期間(=貸し付ける期間)や利回りが最初から決まっています。そのため、運用が終わったら投資した金額がどのくらい増えているのか、最初から見通すことが可能です。

Fundsの仕組みは、企業が発行する社債と似ています。社債の場合、企業が投資家からお金を借り入れ、一定期間後に利子を支払います。なお社債は期間中にも流通する前提で発行されており、証券会社(第一種金融商品取引業者)で取り扱います。

一方、Fundsが提供する貸付投資ファンドの流動性は低いため、第二種金融商品取引業者であるファンズ株式会社での取り扱いとなります。

Fundsは、投資家から見れば「社債のように確実性に期待が持てて見通しの利く投資」であり、企業から見れば「社債のように面倒な手続きが不要で、スピーディーに融資を受けられる」サービスで、両者から高い評価を受けています。

1-2.Fundsの融資先は上場企業グループ

Fundsでは、ファンドの営業者(ファンド組成企業)と最終的な借り手(事業者)の関係がグループ企業であるのもメリットです。

ソーシャルレンディングはまだ新しい投資手法のため、事業社が破綻してしまう事業者リスクについても検討しなければなりません。

その点、Fundsのグループ企業は上場企業で、かつ財務状況などの審査を通過した企業であり、一定の基準を超えた経営基盤を持ちます。案件ごとのリスクには別途検討が必要となりますが、事業者リスクを検討する上ではプラス要因と捉えて良いでしょう。

また、Fundsの投資スキームは、融資先企業で必要な資金を集めるためのファンドを親企業や同じグループの企業が組成し、投資家の募集をFundsに委託しています。

これによって、企業は社債を発行するよりもスピーディーな資金調達を行うことができ、投資家は投資先企業の財務状況や事業者の事業について多くの情報を得ることができます。

また、グループ企業内で債務の回収が行われるため、グループ外の会社へ貸し付けているソーシャルレンディングと比較すると返済遅延リスクが低いのも特徴です。

1-3.Fundsでは「貸付ファンド」と「事業ファンド」の2種類から選べる

Fundsでは、商品を大きく「貸付ファンド」と「事業ファンド」の2種類に分けています。

Fundsの貸付ファンドとは

貸付ファンドでは、決算期ごとのファンド報告書の提出が行われ、出資金がファンド組成企業に送信されるまでファンズ株式会社の銀行口座で分別管理されます。

しかし、ファンドの成績や内容をしっかり評価できる一方、ファンズ株式会社の経営に問題が生じた場合には、投資資金が返還されない可能性があります。また、貸付ファンドではクーリング・オフを利用できない点にも注意が必要です。

Fundsの事業ファンドとは

事業ファンドでは、投資申込後8日以内であればクーリング・オフが可能です。

ファンドの内容やファンド組成企業に関する問い合わせは、原則、メール等で回答されるため、情報収集の難易度が若干高くなる点に注意しましょう。

また、貸付ファンドと異なり、分配が行われるごとに、分配に関する報告が行われます。さらにファンド組成企業に送金されるまで、投資した資金は一定期間後、信託銀行で信託設定(管理・運用)される点も異なります。

そのため、ファンズ株式会社がデフォルトした場合でも、信託銀行を通して資金は返金されます。

他のソーシャルレンディングでは、貸付ファンドと事業ファンドのどちらか一方しか提供されないこともありますが、Fundsでは投資資金の保管先に関するリスクやファンドから提供される情報を考慮したファンド選びが可能になります。

1-4.Fundsの最低投資金額は「1円から可能」

最近、ソーシャルレンディングサービスの最低投資金額はどんどん低くなっており、1万円から行える商品も多くあります。

しかし、Fundsの最低投資金額は「1円から可能」とさらに低く設定されており、投資後の運用の手間は不要となります。

最初から利回りや運用期間が決まっているため、運用に関する知識を必要としません。普段は仕事で忙しく、手離れの良い投資を期待する方に向いたサービスといえるでしょう。

期間中の再投資なども可能で、分配金を再投資して投資額を増やし、投資効率を上げることも可能です。

また、Fundsでは口座に入金する際の振込手数料を除いて全て無料となっています。口座開設や口座管理、出金などが無料で行え、コスト負担の少ない運用ができます。

2.Funds(ファンズ)のデメリットやリスク・注意点

Fundsのファンドを検討する際は、デメリットやリスク・注意点についてもしっかりと確認しておきましょう。

2-1.Fundsでの投資は元本保証がない

Fundsはミドルリスク・ミドルリターンの商品を目指し、リスク管理の仕組みづくりを行っていますが、絶対に元本割れが起こらないわけではありません。投資先の財務状態や市場環境、事業の成否によっては、貸し倒れによる元本割れが生じる可能性があります。

そのため、投資先のグループ企業の財務状況はしっかりと確認しておきましょう。上場企業が対象になっているので、IR情報や決算情報を確認することで財務状況やグループ各社の経営状態を調べることができます。

Fundsでは投資した金額以上に損失を被ることはありませんが、分配がなかったり、投資した金額の一部が損なわれたりすることはあり得ます。ファンドを選ぶ際は、投資金の損失を想定して金額を決定するようにしましょう。

2-2.Fundsの平均利回りは3%と他社と比較してやや低め

Fundsの平均利回りは3%程度となっており、海外案件を扱うような他のソーシャルレンディングよりも低めに設定されています。

しかし、中には年間利回り6%の案件や、Fundsの投資家限定の優待キャンペーンが付加されているものもあります。

グループ内の上場企業に出資している分、利回りは低めである点には特典内容などを期待してトータルで評価するようにしましょう。

また、利回りを優先した投資を検討されている方は下記の記事もご参考ください。

【関連記事】利回り10%以上が狙えるソーシャルレンディングサービス

2-3.案件の途中解約ができない

Fundsでは原則、一度案件に投資をした後は運用期間中の途中解約ができません。

投資した資金を運用期間中は回収できないため、急に現金が必要になった場合でも困らないように余裕資金で行う必要があります。突発的な支出に備え、生活への支障が出ない範囲で運用するよう心がけましょう。

3.Funds(ファンズ)の始め方

Fundsは登録手続きや口座開設なども簡単です。Fundを始める前に必要になるものや、サービス開始までの手続きについて紹介します。

3-1.口座開設に必要なもの

口座開設にあたっては、連絡用のメールアドレスと、本人確認のための書類、出金時の振り込みに利用する金融機関の口座が必要です。

本人確認用の書類は、「顔写真つきのマイナンバーカード」があれば、一つだけで口座開設まで行うことができます。

顔写真のついていない、マイナンバーを確認できる書類(マイナンバー通知カード、もしくはマイナンバーの記載がある住民票の写し)の場合、別途顔写真つきの本人確認書類(運転免許証や健康保険証、パスポートなど)が必要となります。

また、法人口座の場合は加えて法人の履歴事項全部証明書(登記簿謄本)が求められます。

これらの必要書類は画像でアップロードすることになるため、スマートフォンなどのカメラ、もしくは事前に写真を撮って画像ファイルとしてアップできるようにしておきましょう。

3-2.口座開設の手順

口座開設は、Fundsの会員登録ページから会員登録を行います。会員登録では、メールアドレスとパスワードの設定が必要です。メールアドレスの確認が済むと、口座開設の手続きに移ります。

口座開設では、名前や住所、年齢、職業、出金時の振込先口座などの個人情報を入力します。

その後、マイナンバーのアップロードが求められるので、本人確認書類を撮影した画像をアップロードします。手元に書類がない場合は、一旦スキップして先に進め、後で画像をアップロードすることも可能です。

ここまでの口座開設の手続きは5~10分ほどで完了できます。提出した資料をもとにファンズ株式会社にて審査が行われ、問題なければメールアドレスに通知が届き、登録した住所に1~3日後にウェルカムレターが郵送で届きます。

3-3.入金・投資

ウェルカムレターが届けば口座開設が完了しているので、ログインして投資を行うことができるようになります。ただし投資を行う前に、デポジット口座(ファンズで投資をするために一時的に資金を預ける口座)に入金を行う必要があります。

あとは投資したい案件を探して、デポジット口座に入金している金額の範囲で投資金額を決定するのみとなります。

まとめ

Fundsは、貸付投資という新しいビジネスモデルで、投資家の資金運用の選択肢を増やしてくれるサービスです。他の海外案件を扱うようなソーシャルレンディングよりも利回りは低めとなっていますが、貸付先は財務基盤がしっかりした上場企業のみで、運用の手間が少ないのが特徴です。

また最低投資金額が1円からと低く、投資初心者の方も始めやすいサービスとなっています。

ただし、Fundsには元本割れのリスクや途中解約ができないといった注意点もあります。実際にファンドを選ぶ際はこのようなデメリット・リスクなども把握した上で、慎重に検討しましょう。


※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

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