ヒルトンアメックスとSPGアメックス、優待特典やマイル還元率など徹底比較

アメックスカードには、ホテルやリゾートなど旅行に特化したクレジットカードがあります。ヒルトン・オナーズ・アメリカン・エキスプレス・カード(以下ヒルトンアメックス)とスターウッド プリファード ゲスト アメリカン・エキスプレス・カード(以下SPGアメックス)は、それぞれ大手ホテルチェーンと提携していて、各提携企業の優待特典を受けることができます。

そこでこの記事では、ヒルトンアメックスとSPGアメックスの優待特典やマイル還元率について比較紹介します。旅行が好きな方や両カードの旅行特典を比較する時間のない方などは、参考にしてみてください。

※この記事は2021年6月8日時点の情報に基づき執筆しています。最新情報はご自身にてご確認頂きますようお願い致します。
※本記事は情報提供を目的としており、特定サービスの利用を勧誘するものではございません。申込に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

目次

  1. 提携サービスの優待特典やマイル還元率を比較
    1-1.ゴールド会員資格特典やサービス内容を比較
    1-2.継続特典の内容から比較
    1-3.独自のポイントサービス特典を比較
    1-4.入会特典の内容を比較
    1-5.マイル還元率を比較
  2. アメックスカード提供の優待特典を比較
    2-1.空港特典の取り扱い数や内容を比較
    2-2.旅行特典は京都特別観光ラウンジ以外共通の内容
    2-3.旅行保険の補償額と自動付帯の有無を比較
  3. 年会費や基本機能を比較
  4. まとめ

1.提携サービスの優待特典やマイル還元率を比較

ヒルトンアメックスとSPGアメックスには、それぞれ提携カード独自の優待特典が用意されています。優待特典は、主に各ホテルチェーンの対象ホテルで利用可能な無料宿泊、お部屋のアップグレードなどといった内容です。

それでは提携サービスの優待特典やマイル還元率、入会特典などについて比較していきます。

1-1.ゴールド会員資格特典やサービス内容を比較

ヒルトンアメックスとSPGアメックスは、ホテルチェーンのゴールド会員資格付与に関する特典があります。

Marriott Bonvoyとヒルトン・オナーズは、会員のグレードに応じて特典が増減する制度を設けています。通常、会員資格のグレードを上げるには、宿泊回数など指定の条件を満たす必要があるものの、カード発行によって宿泊実績不要でゴールド会員になることができます。

ヒルトンアメックスは、通常年間20回滞在もしくは40回の宿泊で獲得できるヒルトン・オナーズ・ゴールドステータスを無条件で獲得できます。ヒルトン・オナーズの会員資格は、メンバーから始まりシルバー、ゴールド、ダイヤモンドという順番で特典が充実していきます。

SPGアメックスの場合は、通常年間25回の宿泊が必要なMarriott Bonvoyゴールドエリート資格をカードの保有で獲得できるようになっています。Marriott Bonvoyの会員資格は、会員(ノーマルと同義)からシルバーエリート、ゴールドエリート、プラチナエリート、チタンエリート、アンバサダーエリートという順番で定められています。

そして、ゴールド会員資格の特典数という点で比較した場合は、ヒルトンアメックスの方が充実しています。

以下に各ゴールド会員資格で受けられる宿泊特典を紹介します。

カード 特典の内容
ヒルトンアメックス 会員向け割引保証制度
エリートランク・ボーナスポイントの加算
特典を利用した滞在時にリゾート料金の負担なし
デジタルチェックインおよび客室の選択が可能
Digital Keyを利用可能(スマートフォンによるドアロック)
客室内やロビーのWi-Fiを利用可能
2人目の宿泊料無料
レイトチェックアウト
ポイントの譲渡やポイントのプール無料
5泊目の宿泊料無料
ボトルウォーター2本プレゼント
エリート会員の繰越特典(特定の宿泊日数記録を翌年も繰越すことができる)
お部屋のアップグレード
朝食無料サービス
無制限のマイルストーンボーナス
SPGアメックス 客室内のインターネットを無料で利用可能
会員限定料金で宿泊
モバイルチェックインサービスを利用可能
完全予約保証(諸事情でホテルに宿泊できない場合、一定額を補償)
ポイント25%ボーナス
レイトチェックアウト
ホテルのウェルカムギフトプレゼント
客室のグレードアップ

Wi-Fiやレイトチェックアウト、客室のアップグレードといった点は、両カード共通した優待特典といえます。その他の特典は、ホテルに何を求めているのかによって利用メリットを感じられるかどうかが変わります。

たとえば朝食を無料でいただきたい方やスマートフォンを利用したチェックインやドアロックを活用したい方、複数人もしくは5日以上の宿泊予定がある方などは、ヒルトンアメックスの特典を活用しやすいといえます。

一方、特にボーナスポイントで効率よくポイントを貯めながら旅行を楽しみたい方、ギフトが気になる方などには、SPGアメックスは楽しめるサービス内容です。また、Marriott Bonvoyの特典参加ホテルでは、レストランやバーの料金を15%割引にて利用することが可能です。朝食よりもディナーやバーの料金を重視している方には、嬉しいポイントといえます。

1-2.継続特典の内容から比較

ヒルトンアメックスとSPGアメックスを1年2年と継続利用した場合は、無料宿泊特典を受けられます。

継続特典の内容は、両カード以下の通りです。

カード カードの継続利用で得られる特典
ヒルトンアメックス 指定期間中に150万円以上のカード利用を達成すると1泊分の無料宿泊特典を受けられる
SPGアメックス 特典1:カードを継続利用すると50,000Marriott Bonvoyポイントまで利用できるホテルの宿泊料が無料になる
特典2:Marriott Bonvoyの会員資格アップに必要な宿泊実績を5泊分もらえる

SPGアメックスは、カードの利用金額にかかわらず宿泊無料特典と宿泊実績特典を受けることができます。そのため特典の利用ハードルが低いのは、SPGアメックスといえます。

一方でショッピングや食事、旅行代金を年間150万円以上支払っている時は、両カードの継続特典を利用しやすいといえます。継続特典が気になる方は、ヒルトンアメックスのカード利用額に関する条件を軸に比較してみるのが良いでしょう。

1-3.独自のポイントサービス特典を比較

ヒルトンアメックスとSPGアメックスは、それぞれ独自のポイントサービスがあります。

各カードのポイント還元率を以下に紹介します。

カード ポイント還元率(通常のカード利用)
ヒルトンアメックス 2%(100円につき2ヒルトン・オナーズ・ボーナスポイント)
SPGアメックス 3%(100円につき3 Marriott Bonvoyポイント)

スーパーやコンビニなどでのカード利用でも、SPGアメックスの方が高いポイント還元率を得られます。

さらにポイント還元率アップ特典を利用した場合は、それぞれ次のようなポイント還元率へ変化します。

ヒルトン・ポートフォリオ内のホテルやリゾート施設の宿泊代金などをヒルトンアメックスで支払った場合は、ポイント還元率3%に上がります。

対してSPGアメックスは、Marriott Bonvoy ロイヤルティプログラム参加ホテルの宿泊代金をカードで支払うと、カード利用額100円につき6Marriott Bonvoyポイントを獲得できます。

通常のカード利用と指定条件を達成した場合、どちらのケースでもSPGアメックスの方が効率よくポイントを貯められます。

1-4.入会特典の内容を比較

ヒルトンアメックスは、複数のボーナスポイント特典が組まれています。

特に入会のみで2,000ヒルトン・オナーズ・ボーナスポイントをもらえる点は、SPGアメックスとの違いであり強みとなっています。

  • 入会で2,000ヒルトン・オナーズ・ボーナスポイントをもらえる
  • 入会後1ヶ月以内に10回カード(1回1,000円以上の利用額)を利用すると3,000ヒルトン・オナーズ・ボーナスポイントをもらえる
  • 入会後3ヶ月以内に30万円以上のカード利用で10,000ヒルトン・オナーズ・ボーナスポイントをもらえる
  • 入会後6ヶ月以内に75万円以上のカード利用で10,000ヒルトン・オナーズ・ボーナスポイントをもらえる

続いてSPGアメックスの入会特典を紹介します。

  • 入会後3ヶ月以内に10万円以上のカード利用で30,000Marriott Bonvoyポイントをもらえる
  • 入会後3ヶ月以内に30万円以上のカード利用で30,000Marriott Bonvoyポイントをもらえる
    ※期間限定:2021年5月7日~6月30日申込分のみ対象

アメックスカードのサイトには、上記の他にゴールド会員資格付与や利用継続特典も入会特典として紹介されています。ただし、どちらも前半で紹介していること、入会特典とは異なる内容のため省略しています。

各カードの特典状況をまとめると、ヒルトンアメックスの方が、入会特典の充実したカードといえます。

1-5.マイル還元率を比較

マイル還元率やマイルの移行しやすさという点では、SPGアメックスの方が優れています。

ヒルトンアメックスとSPGアメックスでは、ポイントをマイルへ移行できるようになっています。またヒルトンアメックスで貯められるヒルトン・オナーズポイントも、JALやANAを含めた42の航空会社で利用可能なマイルと交換できます。そこでポイントをマイルへ移行した際、何ポイントで何マイル獲得できるか、マイル還元率で比較します。

以下にヒルトン・オナーズポイントとの主な航空会社のマイル還元率をまとめます。

航空会社のマイル マイル還元率(マイルの貯めやすさ)
JALマイレージバンク マイル還元率10%
10,000ヒルトン・オナーズポイントで1,000 JALマイレージバンク・マイルに移行
ANAマイレージクラブ マイル還元率10%
10,000ヒルトン・オナーズポイントを1,000マイレージクラブ・マイルに移行
AAdvantageマイル(アメリカン航空) マイル還元率15%
10,000ヒルトン・オナーズポイントを1,500 AAdvantageマイルに移行
マイレージプラス(ユナイテッド航空) マイル還元率10%
10,000ヒルトン・オナーズポイントで1,000マイレージプラス・マイルに移行
デルタマイル(デルタ航空) マイル還元率10%
10,000ヒルトン・オナーズポイントで1,000デルタスカイマイルに移行
HawaiianMiles(ハワイアン航空) マイル還元率15%
10,000ヒルトン・オナーズポイントを1,500 HawaiianMilesに移行
プリビレッジクラブQマイル(カタール航空) マイル還元率10%
10,000ヒルトン・オナーズポイントで1,000プリビレッジクラブQマイルに移行

多くのマイル還元率は、10%程度で設定されています。指定のホテルやリゾートをカードで利用した場合は、100円につき3ヒルトン・オナーズ・ボーナスポイント貯まるので、約34万円程度の利用額でマイルへ移行できる計算です。

一方、SPGアメックスで貯められるMarriott Bonvoyポイントは、41の航空会社で提供しているマイルと交換できます。以下にMarriott Bonvoyポイントとの主な航空会社のマイル還元率をまとめます。

航空会社のマイル マイル還元率(マイルの貯めやすさ)
JALマイレージバンク マイル還元率約33%
3,000Marriott Bonvoyポイントで100 JALマイレージバンク・マイルに移行
ANAマイレージクラブ マイル還元率約33%
3,000Marriott Bonvoyポイントで100マイレージクラブ・マイルに移行
AAdvantageマイル(アメリカン航空) マイル還元率約33%
3,000Marriott Bonvoyポイントで100 AAdvantageマイルに移行
マイレージプラス(ユナイテッド航空) マイル還元率約36%
3,000Marriott Bonvoyポイントで110 0マイレージプラス・マイルに移行
デルタマイル(デルタ航空) マイル還元率約33%
3,000Marriott Bonvoyポイントで100 デルタスカイマイルに移行
HawaiianMiles(ハワイアン航空) マイル還元率約33%
3,000Marriott Bonvoyポイントで100 HawaiianMilesに移行
プリビレッジクラブQマイル(カタール航空) マイル還元率約33%
3,000Marriott Bonvoyポイントで100 プリビレッジクラブQマイルに移行

多くのマイル還元率は、33%とヒルトンアメックスと比較して高い設定になります。さらにMarriott Bonvoyポイントは、1日につき3,000Marriott Bonvoyポイントからマイルへ移行できます。ヒルトン・オナーズポイントと比較すると、3分の1程度のポイント獲得数でマイルへ移行できるのが強みです。

以上からSPGアメックスの方が、マイルを効率的に貯められるカードといえます。

1-6.その他優待特典を比較

ヒルトンアメックスには、ヒルトン・プレミアムクラブ・ジャパンという指定ホテルで利用可能な優待プログラムの年会費割引特典があります。

通常の年会費は25,000円(税込)ですが、アメックスカードのサイトから申し込むと10,000円(税込)まで割引されます。また、2年目以降もヒルトン・プレミアムクラブ・ジャパンの有効期限までに更新することで引き続き割引価格で利用し続けることが可能です。

一方SPGアメックスは、ポイントをマイルへ移行する際、60,000Marriott Bonvoyポイントごとに15,000Marriott Bonvoyポイントをボーナスポイントとしてもらえます。

他には、Marriott Bonvoy Momentsというイベントプログラムへ参加することができます。たとえば、2021年7月16日~2021年7月18日は、アメリカのロードアイランド州にある国際テニス殿堂でレセプションを楽しめます。ただし、海外で開催されるケースが多いため、イベント開催地を確認した上で判断するのが大切です。

ホテルやリゾートでの割引特典と、イベントやレセプションどちらを重視するかによって、カードの利用メリットが変わります。

2.アメックスカード提供の優待特典を比較

ヒルトンアメックスとSPGアメックスでは、アメックスカードで提供している優待特典も受けられます。

続いては、どのようなアメックスカードの優待特典が含まれているか比較していきます。

2-1.空港特典の取り扱い数や内容を比較

空港特典が充実しているのは、SPGアメックスです。

項目 ヒルトンアメックス SPGアメックス
カード会社提携空港ラウンジ利用特典 利用可能 全て利用可能
手荷物の無料宅配サービス
大型手荷物の宅配優待特典
エアポート送迎サービス 特典なし
空港周辺パーキングの割引サービス 利用可能
無料ポーターサービス 特典なし
空港クロークサービス 利用可能

エアポート送迎サービスは、利用可能な地域の指定場所から空港間の送迎サービスを割引料金で利用できる特典です。また、海外旅行時の出発と帰国時に利用でき、成田国際空港と中部国際空港、関西国際空港の3空港を対象としています。たとえば自家用車を所有していないため、タクシーで自宅から空港間を移動しているなどといった場合には、利用メリットのある特典といえます。

そして、無料ポーターサービスは、特定のエリアから空港間まで荷物を専任スタッフが運搬してくれる優待特典です。成田国際空港の第1ターミナルと第2ターミナル、関西国際空港で利用できる特典で、事前に電話予約する必要があります。

海外旅行時に空港までの移動手段や手荷物の量で悩んでいる方は、SPGアメックスの方がいい場合もあります。ただし、どちらも手荷物無料宅配サービスを利用できるため、エアポート送迎サービスを重視しているかどうかが、比較のポイントといえるでしょう。

2-2.旅行特典は京都特別観光ラウンジ以外共通の内容

アメックスカードでは、旅行先で役立つサポートサービスや旅行を楽しめる特典が用意されています。ヒルトンアメックスとSPGアメックスの旅行特典は、京都特別観光ラウンジを除き共通しています。

特典 特典内容
海外旅行先での日本語サポート 現地の施設情報や旅行傷害保険の詳細に関する問い合わせなどをコレクトコールで行える
海外用レンタル携帯電話の割引特典 海外用レンタル携帯電話のレンタル料が半額、さらに通話料10%割引で利用できる
国内のレンタカーサービスの割引特典 指定の国内レンタカー会社を利用する際、基本料金から5%割引

京都特別観光ラウンジは、京都市東山区の圓徳院で受けられる特典です。お茶の接待をはじめ拝観料無料、高台寺掌美術館の拝観料割引などといったサービスが盛り込まれています。

神社仏閣巡りの好きな方や、豊臣秀吉のゆかりの地へ赴きたい方には、特に楽しめる優待特典です。

2-3.旅行保険の補償額と自動付帯の有無を比較

旅行傷害保険の補償額は、SPGアメックスの方が高く設定されています。さらに旅行代金をカードで決済していない状態でも、本会員と本会員の家族は、海外旅行中に発生したケガや疾病などについて補償を受けることが可能です。

以下に利用付帯および本会員の補償額から比較します。

項目 ヒルトンアメックス SPGアメックス
【国内旅行傷害保険】
傷害死亡、後遺障害保険金
最高2,000万円 最高5,000万円
【海外旅行傷害保険】
傷害死亡、後遺障害保険金
最高3,000万円 最高1億円
傷害治療費用保険金 最高100万円 最高300万円
疾病治療費用保険金
賠償責任保険金 最高3,000万円 最高4,000万円
携行品損害保険金 1旅行中につき最高30万円 1旅行中につき最高50万円
救援者費用保険金 最高200万円 最高400万円

(※利用付帯で比較:旅行前にクレジットカードで旅行代金を支払った場合に適用される)

家族会員やカード会員の家族に適用される補償上限額もSPGアメックスの方が、高い設定となっています。

指定の条件に沿って旅行代金を支払うのが面倒と感じる方や補償上限額を重視している方にとってもSPGアメックスは、メリットのあるカードといえます。

3.年会費や基本機能を比較

年会費を抑えながら利用したい時や家族カードを少なくとも1枚発行したい時には、ヒルトンアメックスの方が発行しやすいといえます。

ヒルトンアメックスの年会費は、SPGアメックスの半額程度です。

項目 ヒルトンアメックス SPGアメックス
本会員 年会費16,500円(税込) 年会費34,100円(税込)
家族会員 家族カード1枚目無料
2枚目以降1枚につき年会費6,600円(税込)
家族カード1枚につき17,050円(税込)

クレジットカードの不正利用検知システムや不正利用被害を被った際の補償制度などについては、どちらも共通のサービス内容なので旅行や空港特典を中心に比較するのが良いでしょう。

まとめ

ヒルトンアメックスとSPGアメックスは、客室のグレードアップやレイトチェックアウト、レストランやバーの割引といった特典を利用できるようになっています。それぞれ年会費をはじめ独自のホテルやリゾート特典、アメックスカード提供の空港特典などについて違いがあります。

ヒルトンアメックスとSPGアメックスの特徴や特典内容が気になる方は、今回紹介したポイントも含めて比較検討を進めてみてはいかがでしょうか。

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菊地 祥

菊地 祥

FP3級技能士、投資信託4年目、株式投資8年目。2018年からフリーランスとしてwebライティングやメディア運営を行っています。また、webライターとしては株式投資や投資信託などをやさしく解説。