マネックス証券株式会社は3月18日、株主優待と配当金に関する意識調査の結果を公表した。調査はマネックス証券に口座を保有している人を対象に実施、8926名の回答を得た。調査では日本株(個別株)保有者の約9割が株主優待銘柄を保有しており、株主優待が投資のモチベーションになると回答する人は8割に上った。配当金の使い道は、およそ8割が再投資に充てていた。
個別株については、日本株のみ保有している個人投資家が62%だった。米国株のみの保有は2%しかいない一方、日米両方の個別株を保有している個人投資家は33%。3人に1人が米国株も投資のラインアップに含めていた。
日本株の個別株を保有している投資家のうち、88%が、株主優待がもらえる銘柄を保有していた。上場企業の約4割が株主優待を導入していることから、個別株保有者の90%近くが4割の企業のいずれかに投資をしている状況だ。77%が「株主優待が投資のモチベーションになる」と回答しており、日本株への投資マインドの情勢には株主優待が大きく寄与していることが分かる。
株主優待は日本独自の制度だが、知らない人は40%近く存在する。しかし、20代では9割近く、30~40代も7割以上が知っており、年齢が低いほど認知は高くなっている。同社は「米国株など海外の個別株の取引平均年齢が日本株の個別株の取引平均年齢より低いため、若い投資家ほど知っているのかもしれない」としている。
株主優待と配当金は「どちらも欲しい」という回答が61%だが、「配当金がいい」という投資家が33%と、「株主優待がいい」の3%を大きく引き離した。収入が多くなるほど「どちらも欲しい」割合が少なくなり配当金がいいと回答する割合が高くなる傾向が見られる。株主優待はもらえる数量に上限があるため、株式を多く保有する場合、持ち株に応じて多く受け取れる配当金の方が歓迎されていることが明確に表れた。
優待券は、半数以上が嬉しいと感じており、これに金券と製品が続く。優待を期待して個別銘柄への投資が行われていることがうかがえる。「もらって嬉しい優待がある銘柄しか買わない」という投資家もおり、その他「企業の姿勢や気持ちが分かるもの」「非売品プレゼント」「米」などが多く挙がった。
個別株投資をしている個人投資家の97%が配当金を受け取った経験がある。配当金をもらえることが、投資を辞めずに続けていく鍵となっていることがうかがえる。また、受け取った配当金は77%が再投資に回しており、生活費などで使ういわゆる「配当金生活」をしている個人投資家は2割未満。着実に資産を増やす活動を行っている個人投資家が多いことがわかった。
年末に向け、日本株と米国株の予想を聞いたところ、ほぼ僅差となった。「米国株の強さが目立っていたところから、日経平均の上昇を受けて日本株に期待を寄せる個人投資家が増えてきたのでは」と同社は推測している。
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HEDGE GUIDE 編集部 株式投資チーム
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