株主優待は日本だけの制度?マネックス証券が株主優待と配当金に関する意識調査

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マネックス証券株式会社は3月15日、「株主優待と配当金に関する意識調査」の結果を公表した。調査は株主優待の権利をもらえる企業が1年で一番多い今月、マネックス証券口座保有者を対象に2月27日~3月5日、インターネットで実施。回答数は5862人、うち日本株(個別株)保有者は5473人。

株主優待は一定の株を持つ株主に年1~2回、自社製品やサービス、金券を贈る制度。欧米企業にも株主優待はあるが、日本企業に比べると圧倒的に少数であり、日本でほぼ独自に発達した制度といえる。投資家の78%が「株主優待が投資のモチベーションになる」と回答した。さらに、日本株の個別株を保有している投資家のうち、88%が株主優待銘柄を保有。上場企業の約4割が株主優待を導入しており、個別株保有者の90%近くが4割の企業のどこかに投資をしていることが分かった。

一方、株主優待が投資のモチベーションになると回答した投資家のうち、83%が株主優待の無い銘柄も保有していた。株主優待は投資のモチベーションにつながっているものの、多くの投資家が、配当利回りがしっかり出ている企業を選んでいることが伺える。

株主優待が日本独自の制度であることを知らなかった投資家は約4割に上った。日本だけの制度だということは20~30代の認知は8割を超えているが、年齢が上がるほど認知が下がり、70代以上は約半数が日本独自の制度と知らなかった。「米国株など海外の個別株の取引平均年齢が日本株の個別株の取引平均年齢より低いため、若い投資家ほど株主優待が日本独自の制度であることを知っているのかもしれない」と同社は見ている。

株主優待を受けられる銘柄の保有数は2銘柄以上5銘柄未満の投資家が44%。90%近い投資家が株主優待を受けられる銘柄を複数銘柄保有して優待制度を活用している。株主優待と配当金は「どちらも欲しい」という回答が62%、「配当金がいい」という投資家は32%で、「株主優待がいい」の4%を大きく引き離した。収入が多くなるほど「どちらも欲しい」割合が少なくなっており、「配当金がいい」と回答する割合が高くなった。

株主優待はもらえる数量に上限があるため、株式を多く保有する場合は株主優待よりも、持ち株に応じて多く受け取れる配当金の方がありがたい、と認識されていることが明らかになった。「自社株買いをしてほしい」「業種によるのでどちらとも言えないが、企業に関係の無いものや金券ならば配当金に回してほしい」とのコメントも多く見られた。

もらって嬉しい株主優待は、金券、優待券、自社製品がほぼ同率となり、これらの優待を期待して個別銘柄への投資が行われていることが伺える。その他では、「キャッシュバック」「割引クーポン」「工場見学などの特別体験」「非売品プレゼント」などが多かった。

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