株式会社FUNDINNO(ファンディーノ)は9月7日、「年収層の違いによるスタートアップ投資の意識調査」の結果を発表した。調査は株式投資を実施しているIT企業の会社員で年収1500万円以上105人と、株式投資を実施しているIT企業の会社員で年収500万円以上800万円以下の111人を対象に、8月18日から25日にかけ実施。年収1000万層は25.7%、年収1000万以下層は16.2%と、9.5ポイントの差が見られた。
最初に、スタートアップへの印象(複数回答)」を質問したところ、年収1500万円以上からは「事業のスピード感が早い」が66.7%、 「革新的なビジネスモデルを持っている」が50.5%、 年収500万円以上800万円以下からは「事業のスピード感が早い」が52.3%、「革新的なビジネスモデルを持っている」が35.1% という回答が得られた。スピード感やビジネスモデルへの評価は、回答者の年収に比例して高くなった。
「わからない/答えられない」以外を回答した人に自由回答で印象を質問したところ、年収1,500万円以上からは 「新しい事へのチャレンジ」や「事業展開が積極的」、年収500万円以上800万円以下からは 「成功するか短期で解散するかの2択」や「若い起業家がスピード感を持って何か新しいことをしているイメージ」 などの回答を得た。「ハイリスク・ハイリターン」「失敗する可能性も大」「株価の動きが荒い」といった回答も一定数あった。
上場前のスタートアップへの投資に興味があるかを質問したところ、年収1500万円以上からは 「非常にそう思う」20.9%、 「ややそう思う」46.7%で合わせて67.6%が興味を示した。年収500万円以上800万円以下は 「非常にそう思う」7.3%、「ややそう思う」が45.9% で合わせて53.2%となり、年収1500万円以上の層と差が出た。
既に上場前のスタートアップへ投資を実施しているかを訊く質問では、年収1500万円以上は 「実施している」13.3%、「実施したことはあるが今はしていない」が12.4%、 年収500万円以上800万円以下は 「実施している」7.2%、「実施したことはあるが今はしていない」が9%だった。実施していないのは年収1500万円以上で73.3%、年収500万円以上800万円以下で75.7%と、大きな差は見られなかった。
「実施している」「実施したことはあるが今はしていない」と回答した人に「スタートアップへの投資を実施した理由」を質問(複数回答)」したところ、年収1500万円以上からは 「投資がかなりチャンスだと思うから」が59.3%、「社会貢献性が高く、 多くの機会を掴んで欲しいから」が48.1%だった。一方、年収500万円以上800万円以下からは「投資がかなりチャンスだと思うから」が83.3%で、年収1500万円以上を上回った。「社会貢献性が高く、 多くの機会を掴んで欲しいから」は44.4%でほぼ同水準だった。
さらに、スタートアップへの投資を実施した理由を自由回答で質問すると、 年収1500万円以上では「面白そうだった」「日本の成長に必要であり、 投資リターンも期待できるから」といった回答があった。年収500万円以上800万円以下は 「先行投資」や「将来性があるから」 といった回答が寄せられた。
「興味がある」と回答したが「実施したことがない」と回答した人に「スタートアップへの投資に対するハードル/課題」を複数回答で挙げてもらうと、年収1500万円以上からは 「投資をする機会がない」が51.1%、2位が「情報収集をする時間がない」の48.9%。年収500万円以上800万円以下では「情報収集をする時間がない」が58.1%で、「投資をする機会がない」34.9%を上回った。
他に投資のハードルとして、年収1500万円以上は 「投資方法が分からない」「スタートアップ企業の情報に接する機会が無い」、年収500万円以上800万円以下は 「ハイリスク・ハイリターン」や「情報の信頼性が低い」といった理由を挙げた。
最後に、スタートアップへ投資する場合の限度額の金額幅を質問。年収1500万円以上は 「10万円未満」8.7%、「10万円以上50万円未満」17.1%で、年収500万円以上800万円以下は「10万円未満」19.9%、「10万円以上50万円未満」が31.5%。年収500万円以上800万円のほうが「10万円以上」の回答が多いという結果となった。
しかし、限度額が50万円以上になると、年収1500万円以上は「100万円以上200万円未満」11.4%、「200万円以上500万円未満」7.6%、「500万円以上1000万円未満」13.3%、「1000万円以上」15.2%だったのに対し、年収500万円以上800万円は「100万円以上200万円未満」9.9%、「200万円以上500万円未満」1.8%で、「500万円以上1000万円未満」は0.9%、「1000万円以上」は1.8%にとどまった。
同社は「今回の調査から『将来性』や『リターン』に期待する声が上がる一方で『投資をする機会がない』『情報収集する時間がない』という課題がある。 東証の再編や円高の影響など日々投資環境が変動している中、スタートアップ投資への注目度も高まってきているが、情報の不確定要素が多く、年収によっては投資を踏みとどまる実態も明らかになった」と分析。 また、「未来あるスタートアップ企業への投資は企業の情報や投資の方法などが不透明で、『ハイリスク・ハイリターン』なギャンブル性が強いイメージを持つ人が多いことも課題。 こうしたイメージの払しょくが、日本の未来を支える企業のサポートに繋がるのでは」としめくくっている。
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HEDGE GUIDE 編集部 株式投資チーム
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