2018年6月17日、金融庁がソーシャルレンディングの融資先企業の名称などの情報を開示できるようにすると日本経済新聞が報じた。
投資家がソーシャルレンディングサービスで投資をする場合、今までは融資先情報が匿名化されているという問題があった。今回の情報開示を進めることにより、借り手企業の情報が透明化され、投資家が投資判断をしやすくなるというメリットがある。
ソーシャルレンディング比較サービス「クラウドポート」を運営する株式会社クラウドポートによれば、ソーシャルレンディングの市場規模は、2015年度は339億円、2016年度は670億円と推移し、2017年度は昨対比2.4倍の1500億円を突破しており、2018年以降も急拡大が見込まれている。
急拡大するソーシャルレンディング市場において今回のような法整備は、新たな投資家層を呼び込む上で非常に大きな意味を持つ。融資先の情報開示が実現されれば、今まで以上に投資家の増加および投資額の拡大スピードが加速するのではないかと見られる。
平成30年6月15日・閣議決定「規制改革実施計画」より抜粋
事項名 | クラウドファンディングに係る規制改革 |
規制改革の内容 | 融資型クラウドファンディング(貸付型クラウドファンディング、P2Pレンディング、ソーシャルレンディングとも呼ばれる。)に関して、借り手の匿名化・複数化が必須ではないことを前提として、提供される金融サービスの果たす機能に即し、融資型クラウドファンディングのプラットフォームを運営する事業者、投資家、登録行政庁などの関係者の意見も聴取しつつ、金融商品取引法(昭和23 年法律第25号)上の投資家保護と貸金業法(昭和58年法律第32号)上の借り手保護を図る観点を踏まえ、投資家に個別の貸金業登録を不要とするため従来の考慮の一要素とされてきた匿名化・複数化と並存する運用上の新たな方策を、借り手の属性なども含めて検討する。その際、実態として貸金業法上の具体的な懸念が発生していないとの指摘もあったことから、同法上の考慮が必要となる場合をできるだけ明確化し、適切な方法で公表する。 |
実施時期 | 平成30年度検討・結論・措置 |
所管府省 | 金融庁 |
【参考記事】日本経済新聞「貸付型クラウドファンディング、投資家に融資先開示」
【参考資料】平成30年6月15日・閣議決定「規制改革実施計画」
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HEDGE GUIDE 編集部 ソーシャルレンディングチーム
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