米アップル(ティッカーシンボル:AAPL)が1月27日に発表した2021年10~12月期決算は、売上高と純利益ともに過去最高を達成した(*1)。世界的に半導体が不足するなか、主力製品である「iPhone」などの販売が好調だった。好決算を受け、決算翌日の28日の株価は約7%上昇し、31日時点でも維持している(*2)。
売上高は前年同期比11%増の1,239億4,500万ドル(約14兆2,000億円、1ドル=115円換算)、純利益は同20%増の346億3000万ドルだった。製品・サービス別の売上高は、タブレット端末「iPad」を除く、すべてのカテゴリーでアナリスト予想を上回った。iPhoneの売上高は同9%増の716億2,800万ドル。供給制約にもかかわらず、2021年9月にリリースした「iPhone13」の販売が好調だった。アプリや音楽・動画配信などサービス部門の売上高は同25%増の195億1,600万ドルとなった。同部門は最も収益性が高い事業体であり、粗利益率が市場予想を上回るのに寄与したという(*3)。
「Apple Watch」や「AirPods」などの「ウェアラブル、ホーム、アクセサリー」部門は同13%増の147億100万ドルだった。「Mac」の売上高は同25%増の108億5,200万ドル。独自設計した半導体「M1」搭載の「MacBook Pro」の販売が好調だった。一方、「iPad」は同14%減の72億4,800万ドルだった。半導体不足の影響が大きいなか、アップルは他の製品の製造を優先している模様だ。
世界的に半導体が不足するなか、ティム・クック最高経営責任者(CEO)は「供給制約は1~3月期には前期より緩和する」との見通しを示した(*1)。また、「レガシーノード(最先端のプロセスを必要としない半導体)」の供給が最大の問題になっているという。
新型コロナのパンデミックにより不確実性が続くため、売上高の予想数値を示さなかったが、クックCEOは1~3月期に堅調な売上高成長を見込んでいるとCNBCは報じている(*3)。
【参照記事】*1 アップル「Apple Reports First Quarter Results」
【参照記事】*2 Yahoo!ファイナンス「アップル」
【参照記事】*3 CNBC「Apple revenue pops 11% to $123.9 billion, Cook says supply chain improving」

HEDGE GUIDE 編集部 株式投資チーム

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