株式投資型クラウドファンディング「Unicorn」が募集開始!その募集内容は?

個人でも参加しやすい投資手法であるクラウドファンディングの一つに、株式投資型クラウドファンディングがあります。

新興の株式投資型クラウドファンディングサイト「Unicorn(ユニコーン)」が7月10日に第1号案件の内容を発表しました。その内容をチェックしながら投資先としての妥当性の有無を確認していきましょう。

目次

  1. Unicorn(ユニコーン)とは
  2. 株式投資型クラウドファンディングとは
    2-1.株式投資型では大きな利益を狙うことができる
    2-2.大きな利益が得られる可能性はあるが、損失を負う可能性もある
    2-3.エンジェル投資的な側面で投資を行う
  3. ユニコーンの第1号案件とは
    3-1.海外からの観光客が利用しやすい観光アプリの開発を目的とする
    3-2.どんな事業に投資するのか
    3-3.ユニコーンでは資金の用途もチェックできる
  4. 募集を行う会社の調査も必要
    4-1.ユニコーンの会員には事業計画を公開
    4-2.代表者プロフィールも確認できる
  5. まとめ

1.Unicorn(ユニコーン)とは

まず、今回募集を開始したユニコーンという株式投資型クラウドファンディングサイトはどのような会社なのか、確認してみます。

ユニコーン
サイト名 ユニコーン
URL https://unicorn-cf.com/
運営会社名 株式会社ユニコーン
本社所在地 東京都港区元赤坂1丁目7番18号 KIZUNA EAST
設立 2015年
代表取締役 安田次郎
【代表者経歴】
学習院大学法学部卒
ペンシルベニア大ロースクール法学修士取得

国際証券(現三菱UFJモルガンスタンレー証券)にて、本邦企業の資本政策・資金調達やIR戦略の立案/執行に従事。その後、クレディ・スイス、リーマン・ブラザーズの株式資本市場部にて、国内外における株式及び株式関連の資金調達(含むIPO)において数多くの主幹事案件を執行。野村證券移籍後は、第三者割当型の資金調達案件や事業会社が保有する株式の売却や自社株買いについて、デリバティブを活用したスキームなどのソリューション提供業務に従事。

資本金 1億3,400万円(資本準備金含む)
売上高(手数料収入など) 非公開
上場有無 非上場
免許 第一種少額電子募集取扱業者 関東財務局長(金商)第3110号
サービス開始年月 2019年2月
投資金額 5万円から(案件ごとに異なる)

※2019年7月時点の情報となります。最新情報に関しては上記サイトを御覧ください。

ユニコーンは投資銀行および証券会社出身者によって構成されています。いわゆるIPOを手がけてきたプロたちによって作られた株式投資型クラウドファンディングサービスです。

それまで培ってきた投資銀行や証券会社などの経歴と人脈を活かし、様々なベンチャー企業からの案件の募集と融資の提供を行っています。

企業コンセプトとしては、以下の4つにポイントを定めています。

【AI】AI×ITによるプロジェクトマネジメント支援企業
【BioTech】再生医療で未来をサポートする企業
【Consumer】新しい味で地域活性化を目指す企業
【EdTech】ITを使い教育とテクノロジーを融合させて地域格差をなくす企業

ユニコーンでは、優れた技術を持ったベンチャー企業への融資を優先的に行います。さらに融資だけではなく、ビジョン構築や会社としての成長戦略の策定など、スタートアップを短期間で成功させるためのノウハウを提供している会社と言えます。

2018年12月26日に第一種少額電子募集取扱業者として登録され、2019年4月から会員募集を行っています。そして、2019年7月10日に第一号案件がウェブサイトに掲載されました。

2.株式投資型クラウドファンディングとは

ユニコーンでの投資案件を検討する前に、株式投資型クラウドファンディングの特徴についてもご紹介していきたいと思います。

2-1.株式投資型は大きな利益を狙うことができる

株式投資型クラウドファンディングでは、上場前のベンチャー企業などの株式を購入することで、その会社が必要とする資金面でのサポートを行います。そして、購入した株式の上場が実現すれば、株価の値上がりによって大きな利益を得ることができます。

そのため、ユニコーンは数々の会社でIPOに携わってきたプロたちが在籍しているのです。

2-2.大きな利益が得られる可能性はあるが、損失を負う可能性もある

一方、株式投資型クラウドファンディングでは、株式を購入した会社が必ずしも上場するとは限りません。上場を目指していても市場環境などに恵まれず、大きな売上が上がらないこともあります。最悪の場合は経営に失敗し、倒産する可能性があります。その場合は購入した株式が意味のないものになってしまうため、投資家に損失を負わせる可能性があるのです。

また一般的に、上場企業株は株式市場での売買が可能です。しかし、株式投資型クラウドファンディングで購入した企業の株式は上場していないため、流動性は著しく低いものとなっています。他人に譲渡できないわけではありませんが、自分で購入者を探さなくてはいけません。

2-3.エンジェル投資的な側面で投資を行う

株式投資型クラウドファンディングでは、どのような会社に投資するかの見極めが非常に重要になってきます。ユニコーンでは投資先会社についての情報提供が細かく行われており、リスクに関する情報は集めやすく、把握しやすいと言えます。

ソーシャルレンディングの情報開示がそれほど進んでいない現状と比較すると、株式投資型クラウドファンディングは利益や収益が得られる確実性は低いのですが、投資家自身が自己の判断によって投資し、高い収益性を狙うことが可能になっています。これはさながら、上場前のベンチャー企業に投資を行い上場後のリターンを狙うエンジェル投資家のような手法となります。

3.Unicornの第1号案件とは

それでは、気になるユニコーンの第一号案件を確認してみましょう。

3-1.海外からの観光客が利用しやすい観光アプリの開発を目的とする

まずは案件の概要を以下に引用します。

プロジェクト名:GPS×IoTの観光プラットフォーム「SpotTour」が日本の観光を変える!
目標募集額/株数:50,000,000円/2,500株
上限募集額/株数:57,500,000円/2,875株
募集価格:1株当たり20,000円
申込単位:1株
最低申込金額/株数:100,000円/5株
上限申込金額/株数:500,000円/25株

募集の上限金額は5,750万円、目標金額は5,000万円としています。一株あたり2万円であり、最低申込株数は5株単位となっているため、10万円から投資することができます。この点を似た投資手法であるソーシャルレンディングと比較すると、最低投資可能金額はやや高めの水準です。

また、株式投資型クラウドファンディングの場合、個人で1社に対して投資できる金額の上限が50万円までに制限されています。また、個人でこの案件に投資できる株数の上限は25株です。なお株を購入したことに対する特典などは特に設けられていません。

3-2.どんな事業に投資するのか

この第一号案件を見ると、非常に細かく情報が公開されていることが分かってきます。だからこそ、この案件が成功するかどうかを自分で見極める必要があります。

まずは、今回募集が行われるアプリの機能の概要を確認してみましょう。

名称「SpotTour」

このスポットツアーという観光アプリはGPS機能を使い、屋外・屋内を問わず地図による案内を受けることが可能になっています。そして、機能面や情報面として、各スポットの詳細な観光ガイド機能や現地に行って初めて見られる限定情報などが盛り込まれています。

海外からの観光客に対応するため、12カ国語に対応しています。多くの言語を使用できることから、対象ユーザーは非常に増加すると期待されています。また、オンライン決済機能・スタンプラリー機能・ツアーカード機能・フォトブック機能など、多彩に楽しめる機能が搭載されています。

既にこのスポットツアーは、一部企業との提携で利用されています。東京メトロ「駅から始まるさんぽ道」というアプリにはこのスポットツアーの機能が搭載されています。こうした実績面は投資を検討するうえで大きな要素になってくるでしょう。

また、会員限定の情報になりますが、案件内には今後の事業計画などが記されています。どの程度の規模でユーザー層を拡大して売上を獲得するのか、その事業プランも確認しておきたいところです。

12カ国語と非常に多くの言語が使用可能ということで、現在日本国内でどんどん増加している海外からの観光客に対するサービスとして成長の可能性が見込めるアプリです。

案件の情報内でも、今後の観光客の需要の増加に関するデータの確認が可能です。観光客だけではなく、健康のために散歩やジョギングをする日本人のための需要も見込んでいます。

3-3.ユニコーンでは資金の用途もチェックできる

案件内では今回の募集で調達する5,000万円をどのように利用するかも記載されています。

調達した資金は、①アプリケーションソフトの研究開発費用に2,500万円、②人件費に1,420万円、③当社への手数料に1,080万円を充当する予定です。

(目標募集額を超え、上限募集額に到達した場合)
調達した資金は、①アプリケーションソフトの研究開発費用に2,500万円、②人件費に1,420万円、③当社への手数料に1,242万円を充当する予定です。目標募集額との差額588万円は、開発したソフトを将来機能拡張するために使用する方針です。

募集した資金の使途は、基本的には半額が研究開発費、約3割が人件費、約2割がユニコーンの手数料となっています。募集している資金の全額がこの事業会社に渡されるわけではないことに注意しておきましょう。

こういった情報を見ながら、その事業の将来性をしっかりと判断していきます。

4.募集を行う会社の調査も必要

また、株式投資型クラウドファンディングに投資する場合、どのような会社に対して投資を行うのか、投資先の情報も確認しておく必要があります。内容については詳細に記載されています。

4-1.ユニコーンの会員には事業計画を公開

今回募集を行う会社の情報は、以下のようにユニコーンサイト内で公開されています。

会社名:スポットツアー株式会社
本社住所:東京都千代田区九段北一丁目3番5号
URL:https://spottour.jp
代表者氏名:鳥居暁(トリイアカツキ)
設立年月日:2019年6月12日

設立が今年6月とまだ新しく、会社の事業規模や経験はやや不足という点は否めないかもしれません。会社名がアプリの名前となっていることから、アプリの成否が会社の命運を分けることになるでしょう。もし、この株式投資型クラウドファンディングで失敗すれば、倒産の可能性があるかもしれません。

4-2.代表者プロフィールも確認できる

会社の経歴と同様に確認したいのが代表者の経歴です。代表者の情報に関しても案件内に記載されています。

代表者経歴
氏名:鳥居暁(トリイアカツキ)
生年月日:1975年1月7日
最終学歴:東京電機大学(1998年3月卒業)
主な経歴
1998年:富士通株式会社
2003年:ソフトバンクグループ
2006年:ボクシーズ株式会社設立~現在
2013年:株式会社タグキャスト設立
2018年:プットメニュー株式会社をJASDAQ上場の株式会社ジャストプランニングと設立

代表の鳥居氏は1975年生まれ。富士急やソフトバンクグループでの勤務経験があり、自らがボクシーズ株式会社と株式会社タグキャストを設立していることが分かります。様々な事業を手がけてきた実業家であり、その手腕は一定の評価を受けていると言えるでしょう。

まとめ

株式投資型クラウドファンディングは、ソーシャルレンディングや不動産投資型クラウドファンディングに比べると不確実性の高い投資です。安定した収入が得られる投資手法ではありません。

損失が発生すると額が大きくなることがありますし、場合によっては投資額の全損もあり得ます。しかし、その分だけリターンは大きく、案件に対する投資家個人の目利きが収益性を大きく左右すると言えるでしょう。

ユニコーンはIPOを手がけてきた人材が多数在籍しているだけに、事業の可能性に対する審査の基準は厳しく、案件や事業者に関する非常に細かい情報が公開されています。その点で会社としての信用性は信頼に足るものがありますので、投資家の自己責任で情報を収集し、投資先を決めても良いのではないかと思います。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

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