ソーシャルレンディングとロボアドバイザー、メリット・デメリットを比較

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細かなチャート分析や売買の手間がかからない投資手法として、ソーシャルレンディングやロボアドバイザーが注目されています。どちらも投資した後は自分で資産を運用することなく、他者に運用を任せることができるので多忙な方でも手軽に始められる投資方法となっています。

しかし、同じような投資ができるこの二つの投資手法でも、利益の仕組みや細かな運用方法は大きく違っています。そこで本記事では、この二つの投資手法を比較し、解説していきます。

目次

  1. ソーシャルレンディング投資の特徴
  2. ロボアドバイザー投資の特徴
  3. ソーシャルレンディング投資のメリット・デメリット
    3-1.ソーシャルレンディング投資のメリット
    3-2.ソーシャルレンディング投資のデメリット
  4. ロボアドバイザー投資のメリット・デメリット
    4-1.ロボアドバイザー投資のメリット
    4-2.ロボアドバイザー投資のデメリット
  5. まとめ

1.ソーシャルレンディング投資の特徴

ソーシャルレンディングは、お金を貸したい個人とお金を借りたい事業者をソーシャルレンディング会社が結びつける投資手法です。

投資家から集めたお金をソーシャルレンディング会社が、お金を必要とする会社に貸し出します。その際の金銭消費貸借契約で設定された金利が、投資家に配当されます。

契約に基づいた貸付金利による収入を投資家に配当するため、基本的に収入の金額は一定です。また、投資家は投資後の運用作業を行う必要がありません。

2.ロボアドバイザー投資の特徴

ロボアドバイザー投資の最大の特徴は、いくつかの質問に答えるだけで自動で運用プランを提案してもらうことができ、運用一任型のロボアドバイザーでは資産運用も全て任せることができる点です。

ロボアドバイザー投資は、初心者にはややハードルが高いポートフォリオの作成を自動で行い、リスクを分散しながら投資できるメリットがあります。

また、ロボアドバイザー投資は、ソーシャルレンディングと違って、ある程度自分の裁量を運用に盛り込むことができます。リスクやリターンをどれくらい目指すのか、またどういった投資手法を使って運用していくのかといった方針を決めることができ、適宜市況を見て運用方針を変えることも可能です。

3.ソーシャルレンディング投資のメリット・デメリット

ソーシャルレンディング投資にはそれぞれメリットとデメリットがあります。メリットとデメリットを比較しながら自身に合った投資方法であるか、確認をしてみましょう。

3-1.ソーシャルレンディング投資のメリット

ここでは、ソーシャルレンディングのメリットとして以下の点を挙げています。

  • 金利収入のため、原則的に一定の収入が期待できる
  • 担保設定されている案件が多い

金利収入のため、原則的に一定の収入が期待できる

ソーシャルレンディング投資のメリットは、貸金による金利が収入の源泉であるため、原則的に一定の収入ができる点です。お金を貸し、その期間中はどの程度の金利で返済するのかという、金銭消費貸借契約を結ぶため、借りた事業者は、契約に従って毎月返済をする義務があります。

案件ごとにあらかじめ定められた金利設定に沿って返済が行われるため、毎月の利回りが変動しない点はソーシャルレンディング投資の大きな特徴です。収入が一定であることから収益予測も立てやすい点はメリットと言えます。

担保設定されている案件が多い

ソーシャルレンディングのメリットとして、担保が設定されている案件が多くある点も挙げられます。ソーシャルレンディングは、借りた事業者側の状況次第で、返済が行われないリスクもあります。

そこでソーシャルレンディング会社は、返済リスク対策のために、不動産などの担保を設定します。お金の返済が行われなかった場合には担保を売却、換金して投資家にお金を返済します。

このように、ソーシャルレンディングでは担保付きの案件が多く提供されている点もメリットとなります。

3-2.ソーシャルレンディング投資のデメリット

次に、ソーシャルレンディング投資のデメリットを見て行きましょう。ここでは以下2点を取り上げています。

  • お金を運用している期間中はキャンセルができない
  • 返済の遅延、貸し倒れリスクがある

お金を運用している期間中はキャンセルができない

ソーシャルレンディングは、お金を貸すことで金利収入を得る投資であることから、金銭消費賃貸契約を締結しています。この契約期間の間は、貸している側であっても契約をキャンセルすることはできません。

そのため、自分の資金を長期間拘束され自由に使えないデメリットがあります。

返済の遅延、貸し倒れリスクがある

貸金であるため、融資先の業績悪化や倒産が起これば、投資した資金を失うリスクがあります。

担保付きの案件であれば、ある程度資金回収が出来る可能性がありますが、担保や保証のない案件もあります。また、担保を売っても満額返済される保証はありません。

このような返済遅延・貸し倒れリスクがある点はソーシャルレンディング投資の大きなデメリットと言えるでしょう。

4.ロボアドバイザー投資のメリット・デメリット

次は、ロボアドバイザー投資のメリットとデメリットを見ていきましょう。

4-1.ロボアドバイザー投資のメリット

ロボアドバイザー投資のメリットとして以下の2点を取り上げています。

  • 資産運用中でも任意でお金を引き出せる
  • 運用対象を自由に選択できる

資産運用中でも任意でお金を引き出せる

ロボアドバイザー投資はAIに資産運用を任せますが、いつでも運用を止め、現金化できます。つまり、資産運用中でも任意でキャンセルしてお金を引き出すことができます。

ソーシャルレンディング投資では、運用開始後は案件の終了まで資金がロックされ引き出すことが出来なくなるデメリットがありました。ロボアドバイザー投資の自由度の高さは、ソーシャルレンディングにはないメリットと言えるでしょう。

運用対象を自由に選択できる

ロボアドバイザー投資では、大まかな運用対象を自分で選択することが可能です。例えば、海外の株が値上がりすると予測するのであれば、海外の株に投資ができる投資信託やETFの配分を多くするなど、自身で市況を見ながらの投資先の変更が可能です。

投資対象を選択する自由度が高く、リスクもリターンのバランスを取りやすい点はロボアドバイザー投資の大きなメリットとなります。

4-2.ロボアドバイザー投資のデメリット

次に、ロボアドバイザー投資のデメリットについて見て行きましょう。ここでは以下2点を取り上げています。

  • 投資による収益は一定ではない
  • 自身で投資するよりも運用コストが高い

投資による収益は一定ではない

一方、ロボアドバイザー投資のデメリットは収益性が一定ではない点です。

ソーシャルレンディングは、貸し倒れリスクなどはあるものの、基本的には金利収入に基づいた貸金時の金利収入が配当されるため、一定の利益が期待できます。

しかし、ロボアドバイザー投資はソーシャルレンディング投資のように収益が一定ではなく、経済状況に合わせて運用損益が変動します。コロナショックのように大きく株価が下落した局面では、損失が発生するリスクが大きくなる点はデメリットと言えます。

自身で投資するよりも運用コストが高い

運用一任型のロボアドバイザーによる資産運用は手間がかからないメリットがある反面、自身で運用するよりもコストが高くなるデメリットがあります。

まとめ

ソーシャルレンディング投資とロボアドバイザー投資は、どちらも投資した後は自分で資産を運用することなく、他者に運用を任せることができる投資方法ですが、それぞれ特徴やメリット・デメリットが異なります。

また、どちらの手段でも少額投資が可能であるため、それぞれに運用資金を配分して分散投資しやすくなっています。メリットとデメリットを比較しても迷ってしまう方は、どちらも並行して運用することを検討してみても良いでしょう。

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HEDGE GUIDE 編集部 ソーシャルレンディングチーム

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