ソーシャルレンディング、海外案件のリスクは?不況下のリスク対策4つ

ソーシャルレンディングは貸金時の金利で収入を得る投資手法のため、貸付先の企業の業績や市況の影響を受けることになります。景気が悪化すれば融資先の事業者が倒産し、投資家が損失を負う可能性があります。

ソーシャルレンディングに投資する際、このような国内事業社の倒産リスクを分散させるため、海外案件への投資を検討している人もいるでしょう。

しかし、国際的な経済が不安定な市況下において、海外案件では為替リスクやカントリーリスクの問題が発生します。安易に海外案件に投資する前に、これらのリスクを踏まえて慎重に検討することが大切です。

そこで今回は、不況下でソーシャルレンディングの海外の案件に投資する時、どのようなリスクがあり、どのような対策を行えば良いのかお伝えします。

目次

  1. ソーシャルレンディングの海外案件で起こり得るリスク
    1-1.融資先事業者の倒産リスク
    1-2.外国通貨の為替リスク
    1-3.小口事業者の倒産リスク
  2. ソーシャルレンディングの海外案件におけるリスク対策
    2-1.分散投資を行う
    2-2.先進国を中心に投資する
    2-3.円建ての案件に投資する
    2-4.為替ヘッジ付きの案件に投資する
  3. まとめ

1.ソーシャルレンディングの海外案件で起こり得るリスク

市況が不況に陥った時にソーシャルレンディングの海外案件に投資していた場合、どういったリスクが発生するかを確認しておきましょう。

1-1.融資先事業者の倒産リスク

ソーシャルレンディングには融資先の事業者が倒産するリスクがあります。不況により売上が低下すれば、ソーシャルレンディング会社から融資を受けて事業を展開していた会社の資金繰りが悪化し、倒産する可能性が高まります。

また、途上国で運用される案件にはカントリーリスク(特定の国・地域における政治・経済・社会情勢の変化)があるため、先進国では想定しにくいリスクが発生する可能性を含んでいます。

海外案件には法人向けの融資案件だけではなく、個人向けの融資案件もありますが、個人への融資案件の貸し倒れ発生率も景気の影響を受ける可能性があります。融資先の事業者を見る時は、融資先の国や業種ごとの経済情勢を考慮し、慎重に検討することが大切です。

1-2.外国通貨の為替リスク

次に考えておきたいのが、各国の通貨の為替リスクです。海外案件の場合、円建てではなく、現地の通貨で運用されている案件も見られます。

投資を行った国が不況に陥ると為替相場が大きく変動し、融資先の事業者が無事でも大幅な円高や円安の大幅な進行によって思わぬ為替差損を負う可能性があります。

投資を行った時よりも円安に進行すれば為替損、円高に進行すれば為替益が出ますが、途上国の通貨は国際的に信用が低く、相場の変動幅が激しい傾向にあります。運用通貨の為替変動で多額の損失が出るリスクを考えておかなければならないでしょう。

1-3.小口事業者の倒産リスク

ソーシャルレンディングの海外案件の中には、マイクロファイナンス機関を通じた個人事業主や小口事業者への融資案件があります。マイクロファイナンス機関の貸付先は、マイクロファイナンス機関が融資する小口事業者や個人事業主となります。

マイクロファイナンス機関への融資案件は、ある程度の貸し倒れを前提に組成されている高リスクな投資案件と言えます。不況下では平時よりも小口事業者や個人事業主の貸し倒れの発生率が上昇する可能性があります。

2.海外案件におけるリスク対策

では、先に挙げたリスクの要因を避けるには、海外案件に投資する時にどのような対策を取れば良いのでしょうか。

2-1.分散投資を行う

1つの案件に資金を集中させて投資するのではなく、国、事業、通貨などの様々な分野に分散しする分散投資を検討することが大切です。

例えば、運用可能な資金が100万円であれば、100万円を2案件に50万円ずつ投資するのではなく、可能であれば20案件に5万円ずつ投資するようにしましょう。分散投資を行うことで、仮に1つの案件で貸し倒れが発生しても、他の投資による利益で相殺できる可能性があります。

ただし、闇雲(やみくも)に分散投資をすれば良いわけではありません。為替変動のリスクが低い米ドルなどの主要通貨の案件や、融資先の事業者の規模が大きく倒産のリスクが低い案件など、比較的低リスクの案件を中心に分散投資すると良いでしょう。

2-2.先進国を中心に投資する

不況下で海外投資をするのであれば、できるだけ経済面でリスクが低い先進国への投資を検討しましょう。途上国は為替相場の変動幅が大きく、急激な為替相場の暴落や政情の不安から、経済がリスクを冒す可能性があります。

先進国の場合、途上国と比較して為替相場の変動幅が一定の範囲内に収まる傾向があります。海外案件のリスクを低く抑えるのであれば、先進国への投資を検討してみましょう。

2-3.円建ての案件に投資する

為替のリスクを下げるのであれば、日本円で運用される案件に投資することを検討してみましょう。日本円で運用される案件であれば、為替の変動を気にせずに済みます。

ただし、日本円での運用案件と比較して、海外の通貨で運用される案件は利回りが高くなる傾向があります。リスクとリターンのバランスを見ながら、円建ての案件への投資を検討してみましょう。

2-4.為替ヘッジ付きの案件に投資する

為替リスクを避けるためのもう1つの対策が、為替ヘッジ付きの案件に投資することです。

為替ヘッジとは、一定のタイミングにおける両替の予約権です。例えば、米ドルが1ドル当たり100円の時に100万円を1万ドルに両替し、1年後に同じ為替レートでドルから円に両替することが可能です。

為替ヘッジを利用すると大幅な為替変動のリスクを避けることが可能になります。ただし、為替ヘッジがついている案件では手数料が発生し、トータルリターンの利回りがやや低くなるデメリットがあります。

まとめ

海外で運用されるソーシャルレンディング案件は、日本国内の案件よりも融資先を調査しづらく、ソーシャルレンディング会社が提供する情報から判断する部分が多くなります。

不況下では平時よりも為替リスクやカントリーリスクの変動幅が大きくなります。融資先の国や業種の経済状況を調査し、慎重に検討するようにしましょう。

少しでも不安な点があればソーシャルレンディング会社に直接問い合わせ、不安や疑問を解消してから投資することも大切です。

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HEDGE GUIDE 編集部 ソーシャルレンディングチーム

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