ソーシャルレンディングに投資する時は、できるだけ安定した収益が得られる案件を選びたいと考える方も多いのではないでしょうか。
しかし投資である以上、不況下で安定した利益が出せる案件を探すのはなかなか難しいと感じられるかもしれません。
そこで今回は、ソーシャルレンディング案件の中でも、比較的景気が悪化しても影響を受けにくい案件の特徴についてご紹介します。
目次
- 景気の影響を受けにくいソーシャルレンディングとは
1-1.自然由来のエネルギーに関するソーシャルレンディング
1-2.賃貸物件の運営に関するソーシャルレンディング
1-3.保育施設や医療施設に関するソーシャルレンディング - システム的に景気の影響を受けにくいソーシャルレンディングの案件
2-1.Fundsのリコースローンの案件 - 景気の影響を受けにくくても、運営上のリスクがあることに注意
- まとめ
1.景気の影響を受けにくいソーシャルレンディングとは
景気の影響を受けにくい案件とは、株価平均が下落しても事業の倒産などの影響が比較的に少ない案件のことを指します。
案件の具体例をそれぞれご紹介します。
1-1.自然由来のエネルギーに関するソーシャルレンディング
太陽光発電施設やバイオマス発電施設など、自然に由来するエネルギーの投資案件は比較的に景気の影響を受けにくい特徴を持っています。
これらの案件は投資家から資金を集め、集めた資金をもとに事業者が自然のエネルギーを発生させる施設を開設し、発電した電力を国に買い取ってもらいます。
自然由来のエネルギーに関して、国が電気を一定期間・金額で買い取る契約が結ばれているため、電力の発電が続いている限りは収入が途絶える可能性は非常に低いと言えます。
このような発電施設の場合、国という大変に強固な組織からの収入があるため、景気の影響が比較的少ない案件と言えるでしょう。
太陽光発電の案件など扱っているソーシャルレンディングサイトとしては、クラウドバンクという大手ソーシャルレンディングサイトが挙げられます。
自然エネルギーの案件は供給数や募集金額も多く、投資の機会にも恵まれている点もメリットと言えます。
1-2.賃貸物件の運営に関するソーシャルレンディング
次に、居住用ワンルームマンションなどの個人向け賃貸物件を運営する案件について見て行きましょう。
不動産物件の運営購入資金に関するソーシャルレンディング案件では、宿泊施設や観光施設、そして居住用マンションやテナント物件など多様な不動産物件を扱っています。
この中で、宿泊施設や観光施設は、観光客数の減少によって景気の影響を多大に受ける傾向にあります。また、テナントやオフィス案件も景気の悪化によって事業者が家賃を支払えなくなった場合は、より安いオフィスやテナントを求めて撤退する可能性があります。
一方、個人向け賃貸住宅であれば、賃貸人の収入が下がると一定数の退去が発生する可能性はあるものの、宿泊施設やテナントと比較して景気の影響を受けるタイミングが遅くなります。居住用マンションは、人間の生活に必要な衣食住の一つであるためです。
景気の影響を受けにくい不動産案件を選ぶ際は、個人向け賃貸物件の案件を選択すると良いでしょう。
1-3.保育施設や医療施設に関するソーシャルレンディング
不動産関係の案件では、医療施設などのように人間の健やかな生活を維持するために必要な施設への融資の案件も比較的に景気の影響を受けにくい特徴を持っています。
医療施設は国民健康保険・全国健康保険協会・健康保険組合などから、診療報酬が支給されており、景気の影響を受けにくい案件の一つと言えるでしょう。
2. システム的に景気の影響を受けにくいソーシャルレンディングの案件
上記では融資先の事業の面から景気の影響を受けにくい案件をご紹介しました。次に、システム的に不況に伴うリスクを軽減できるケースについても解説します。
Fundsのリコースローン契約
Fundsでは融資先とリコースローン契約を交わしています。リコースローン契約とは、返済時に担保以外の資産を処分して、融資の全額を返済する義務を負う契約です。
そのため、1億円の融資を受けた事業者は必ず1億円を返済しなければならず、ソーシャルレンディング会社は融資先が倒産しない限り債権回収に向けた請求が可能です。
一方、その他のソーシャルレンディング会社では、返済の義務をノンリコースローンと定めているケースが多くなっています。ノンリコースローン契約とは、返済側の義務を一定の範囲に留める契約のことを指します。
ノンリコースローン契約のソーシャルレンディング案件では、不動産を担保に1億円の融資を行った場合でも担保を売却して7,000万円にしかならなければ、投資家には7割しか返済されない、という可能性があります。
リコースローン契約は必ず元本が回収できる、という保証があるわけではありません。しかし、ノンリコースローン契約と比較して元本回収の可能性が高い契約方法とみることが出来ます。
3.景気の影響を受けにくくても、運営上のリスクがあることに注意
これまで挙げてきた案件は、景気の影響を受けにくいソーシャルレンディング案件としてご紹介しました。しかし、運営元の事業社リスクやカントリーリスクがある点には注意が必要です。
例えば太陽光発電施設の場合、災害リスクが発生します。自然災害で太陽光施設が被害を受ければ発電ができなくなり、収入が大きく減ることも考えられるでしょう。不動産物件も、台風や地震といった自然災害の影響を受ける可能性は十分にあります。
まとめ
景気の影響を受けにくい案件とは、基本的に国などの公的機関が絡む案件、また多くの人にとって生活する上で必要な施設の運営に関する案件を指します。
一方で、ソーシャルレンディングでの投資は運用期間内に資金を引き出せなくなるデメリットや運営会社自体が不況で倒産するリスクもあります。急に景気が落ち込んでしまった場合に備えて、景気の影響を受けにくい案件や財務基盤がしっかりとした会社を選んでいくようにしましょう。
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HEDGE GUIDE 編集部 ソーシャルレンディングチーム
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