松井証券の手数料は安い?他証券会社5社の手数料と比較

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インターネット黎明期にネット証券サービスへいち早く参入した松井証券。2020年現在も株式投資をはじめ、さまざまな金融商品に関するサービスを提供しています。

これから株式投資を始める方の中には、手数料の観点から総合口座開設について悩んでいる方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、松井証券の手数料は安いのか、他証券会社の手数料プランと比較・解説します。

※記事内の手数料はいずれも税込

目次

  1. 松井証券の手数料プラン
  2. 松井証券と他ネット証券の売買手数料を比較
    2-1.松井証券とSBI証券の手数料を比較
    2-2.松井証券とSMBC日興証券の手数料を比較
    2-3.松井証券とマネックス証券の手数料を比較
    2-4.松井証券とauカブコム証券の手数料を比較
    2-5.松井証券と楽天証券の手数料を比較
  3. まとめ

1.松井証券の手数料プラン

松井証券は、株式投資の売買にかかる手数料について、1日の約定代金にかかる「定額料金」コースを用意しています。

定額料金コースは、1日の合計約定代金に手数料がかかり、50万円以下であれば無料です。そのため少額投資から始めたい投資初心者にも、手数料コストという点でメリットのあるサービスといえます。

ただ、総合的に手数料が安いかどうかという点については、取引の状況や他ネット証券のプランと比較した上で判断するのも大切です。

【松井証券:定額料金・税込】

  • 1日の約定代金50万円まで:0円
  • 1日の約定代金100万円まで:1,100円
  • 1日の約定代金200万円まで:2,200円
  • 1日の約定代金200万円を超える:100万円ごとに1,100円増加
  • 1日の約定代金1億円を超える:上限10万円

2.松井証券と他ネット証券の売買手数料を比較

松井証券の手数料は、他ネット証券と比較すると平均的あるいは安いといえるケースもあります。以下で各証券会社との比較を行いました。

2-1.松井証券とSBI証券の手数料を比較

SBI証券では2023年9月30日より、ゼロ革命の対象者は国内株式売買手数料0円となっています。なお、ゼロ革命の対象となるには、取引報告書や各種交付書面を全て郵送から電子交付に切り替える必要があります。

2-2.松井証券とSMBC日興証券の手数料を比較

SMBC日興証券は、1回の注文金額に手数料がかかる「ダイレクトコース」と、担当者からのサポートを受けつつ注文を行った場合に手数料がかかる「総合コース」の2種類に分かれています。

そして2コースと松井証券を比較した場合、どちらもおおむね松井証券の方が安い手数料体系であるといえます。ただし、手数料の仕組みに大きな違いがあるため、松井証券の手数料の方が確実に安いと言い切ることはできません。

【比較例】

松井証券 SMBC日興証券
1日の約定代金50万円まで:0円 1回の注文金額50万円まで:137円
1日の約定代金200万円まで:2,200円 1回の注文金額200万円まで:1,650円
1日の約定代金100万円まで:1,100円 総合コース:最低1,925円

【SMBC日興証券:ダイレクトコース(手数料の項目は一部省略)】

  • 10万円まで:137円
  • 20万円まで:198円
  • 50万円まで:440円
  • 100万円まで:880円
  • 200万円まで:1,650円
  • 3,000万円まで:1万6,500円
  • 3,000万円以上:2万7,500円

総合コースはSMBC日興証券の担当者からサポートを受けつつ売買注文を行うコースで、松井証券には同様のサービス・手数料体系はありません。

【SMBC日興証券:総合コース(手数料の項目は一部省略)】

  • 100万円まで:最低1,925円
  • 500万円まで:6,160円
  • 5,000万円まで:6万7,760円

SMBC日興証券独自のサポートサービスも比較対象に含めれば、必ずしも割高の手数料とはいえません。総合コースのような担当者付きのサービスは店頭証券会社が提供しており、おおよそ同水準の手数料体系を敷いています。

一方で松井証券は担当者が付くプランがないため、単純に手数料が安く、1日50万円までの取引で手数料無料という形になるので、手数料を抑えたい方には魅力のあるサービスと言えます。

松井証券とSMBC日興証券を比較する場合は、手数料に加えて現物取引に関するサポートサービスも考慮してみてはいかがでしょうか。

2-3.松井証券とマネックス証券の手数料を比較

マネックス証券も楽天証券やSBI証券と同じく、1回の注文金額に手数料がかかる「取引毎手数料コース」と、1日の約定代金に手数料がかかる「一日定額手数料コース」の2種類から構成されています。

松井証券の定額料金コースと同じ仕組みの「一日定額手数料コース」と比較した場合、状況によってどちらの手数料が安いか変わります。具体的には1日の約定代金が約200万円以下であれば、松井証券の方が安くなります。

一方、1日の約定代金が以下の通り700万円に達する場合には、マネックス証券の方が安くなります。ただし、取引回数に応じた割引も用意されているので、約定代金200万円以下でも割安になることはあります。

松井証券 マネックス証券
1日の約定代金50万円まで:0円 1日の約定代金が100万円まで:550円
1日の約定代金100万円まで:1,100円 1日の約定代金が300万円まで:2,750円
1日の約定代金200万円まで:2,200円 1日の約定代金が700万円:5,500円
1日の約定代金300万円:3,200円 1回の注文金額5万円超10万円以下99円:99円
1日の約定代金700万円:7,700円増加 1回の注文金額50万円以下:275円

ちなみに「取引毎手数料コース」は約定回数によっても変わりますが、手数料を安く抑えることも可能な設定です。

【取引毎手数料コース:注文金額と手数料(税込)】

  • 1注文の約定金額:手数料
  • ~5万円以下:55円
  • ~10万円以下:99円
  • 10万円~20万円以下:115円
  • 20万円~50万円以下:275円
  • 50万円~100万円以下:535円
  • 100万円~150万円以下:640円
  • 150万円~3000万円以下:1,013円
  • 3000万円超:1,070円

また、以下のコースでは1日の約定代金に手数料がかかります。

【一日定額手数料コース:1日の約定金額と手数料(手数料の項目は一部省略)】

  • 1日の約定代金が300万円まで:2,750円
  • 1日の約定代金が600万円まで:5,500円
  • 1日の約定代金が600万円を超え、300万円増加ごとに:2,750円加算

松井証券の方が安い手数料となるケースも多く、マネックス証券は少額投資に関して割高に感じられる部分もあります。ただし、マネックス証券では100円から投資信託の積立を始められたり、Amazonギフト券との交換も可能なマネックスポイントが貰えたりするなど、独自サービスもあります。

マネックス証券を検討する際は、取引ツールや独自キャンペーン、ロボアドバイザーなど、様々な観点から比較・判断してみましょう。

2-4.松井証券とauカブコム証券の手数料を比較

auカブコム証券は、1日の約定額に手数料がかかる定額コースと1回の約定に手数料がかかるコースを用意しています。松井証券の定額料金とは単純に比較できない部分もありますが、定額コースの場合は50万円超~100万円以下の場合はauカブコム証券のほうが手数料は安くなります。

しかし、また取引ごとの手数料の場合は1回で1,000万円を超えるなど大きな金額で取引した場合は、auカブコム証券の方が安くなります。

松井証券 auカブコム証券
1日の約定代金50万円まで:0円 50万円以下:0円
1日の約定代金100万円まで:1,100円 100万円以下:0円
1日の約定代金200万円まで:2,200円 200万円以下:2,200円

また、以下がauカブコム証券の手数料プランです。

【auカブコム証券:注文金額と手数料】

  • 10万円以下:99円
  • 20万円以下:115円
  • 50万円以下:275円
  • 100万円以下:535円
  • 100万円を超える:0.099%+99円(上限:4,059円)

総合的に比較すると、安い手数料は松井証券となります。ただ、auカブコム証券の方が安い手数料となるケースもあります。

2-5.松井証券と楽天証券の手数料を比較

楽天証券もSBI証券と同じく、国内株式売買手数料0円(ゼロコースのみ)となっています。低コストの運用を重視したい場合には両社が最安水準となっているため、株式投資の取引ツールや使いやすさも含めて検討してみましょう。

まとめ

松井証券の手数料は、他ネット証券と比較して安いケースもあります。また、1日の約定代金50万円までは手数料が無料という点は強みといえます。

ただ、取引回数・取引方法によって手数料の安さに関する基準は変わりますし、他ネット証券の方が安いこともある点にも注意が必要です。

実際にどの証券会社を利用するか決める場合には、各社の提供するサービスなども加味しつつ、投資に充てられる資金と希望の取引回数(1週間や1ヶ月単位)から計算し、発生する手数料を比較検討してみてはいかがでしょうか。

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菊地 祥

FP3級技能士、投資信託4年目、株式投資8年目。2018年からフリーランスとしてwebライティングやメディア運営を行っています。また、webライターとしては株式投資や投資信託などをやさしく解説。