レンデックス(LENDEX)は不動産案件を中心に取り扱うソーシャルレンディングです。そのLENDEXの特徴的なファンドの一つに、不動産担保付きローンファンドがあります。
不動産担保付きローンファンドは他のファンドと比較してどのような特徴を持っているのか、そのメリットやデメリットについて気になる方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、不動産担保付きローンファンドの概要、メリット・デメリット、注意点について解説します。LENDEXでの投資を検討されている方はご参考下さい。
レンデックス(LENDEX)
サービス名 | レンデックス |
URL | https://lendex.jp/ |
運営会社名 | 株式会社レンデックス |
本社所在地 | 東京都渋谷区渋谷二丁目1番11号 郁文堂青山通りビル5階 |
設立 | 2000年 |
代表取締役 | 深澤 克己(ふかさわ かつみ) 〈略歴〉1968年生まれ。東京大学教養学部基礎科学科第2(システム基礎科学)卒業 1992年4月 第一勧業銀行(現:みずほ銀行) 入行 2005年3月 みずほ信託銀行に転籍 資産管理サービス信託銀行出向 2018年2月 みずほ信託銀行退職 |
資本金 | 1億円 |
当期純利益/純損失 | 純利益2,076万7,000円(2017年1月1日~2017年12月31日) 純損失1,407万6,000円(2018年1月1日~2018年12月31日) |
社員数 | 6名(役員を含む/2018年6月現在) |
上場有無 | 非上場 |
サービス開始年月 | 2017年7月 |
実績利回り | 6.0%~13.0% |
投資金額 | 2万円から |
累計応募金額 | 94億円超(2021年1月時点) |
運用期間 | 最短2ヶ月~ |
元本毀損実績 | 元本毀損実績0円(2020年12月時点) |
※2021年1月時点の情報となります。最新情報に関しては上記サイトを御覧ください。
目次
- レンデックス(LENDEX)の「不動産担保付きローンファンド」とは
1-1.融資先が取得する不動産を担保に設定したファンド
1-2.担保の二重査定を行い、LTVは80%未満に設定 - レンデックスの「不動産担保付きローンファンド」のメリット
2-1.融資金額に対する担保の資産価値が高い
2-2.不動産担保は外部機関が査定している
2-3.利回りは7%~8%と比較的に高め - レンデックスの「不動産担保付きローンファンド」のデメリットや注意点
3-1.融資先企業の公開情報が少ない
3-2.不動産価格は常に変動するので、担保価値はあくまで目安
3-3.不動産担保付きローンファンドの提供数は減少気味 - まとめ
1.レンデックス(LENDEX)の「不動産担保付きローンファンド」とは
まずレンデックスの不動産担保付きローンファンドは、どういう特徴を持つファンドなのかを見ていきましょう。
1-1.融資先が取得する不動産を担保に設定したファンド
レンデックスの不動産担保付きのファンドは、不動産事業者に対する融資ファンドです。不動産事業者はレンデックスから融資を受けた資金で不動産を購入し、取得不動産物件の家賃や売却益を原資として、レンデックスに毎月金利を支払います。
また、取得する不動産は融資の際に担保に設定されるので、レンデックスが抵当権を有します。
また不動産取得目的だけではなく、資金の借換のために、不動産会社が既に所有している不動産を担保にして、レンデックスから資金調達をするケースもあります。
1-2.担保の二重査定を行い、LTVは80%未満に設定
不動産担保付きローンファンドにおいては、融資時に担保の金銭的な価値の入念な査定が行われます。
まずレンデックスの独自基準による査定が行われ、並行して不動産鑑定士や東急リバブルなどの外部機関に査定を依頼します。その2つの査定額のうち、低い方の金額を金銭的価値と見定め、その価格の80%までしか融資を行わないように設定されています。
例えば自社では8,000万円、外部機関で7,000万円という査定額になった場合は、7,000万円の査定額を採用します。この場合、7,000万円のLTV(Loan to Value)80%である、5,600万円が融資額の上限となります。
2.レンデックスの「不動産担保付きローンファンド」のメリット
投資家の視点から見て、レンデックスの不動産担保付きローンファンドに投資するメリットは、どういったものが挙げられるでしょうか。
2-1.融資金額に対する担保の資産価値が高い
前述したように、レンデックスでは厳格な査定基準を設けたうえでLTV80%までの融資を行わないため、融資金額に対する担保価値が高くなります。
融資金額を上回る金銭的な価値のある担保が設定されていれば、貸し倒れのリスクが高まった際に不動産売却によって融資した金額を回収できる可能性があるためです。
このような担保評価基準から、投資家の資産保全性を重視して回収できる見込みが高い金額までしか融資しないというレンデックスの方針が伺えます。
2-2.不動産担保は外部機関が査定している
レンデックスでは複数の外部機関に担保不動産の査定を依頼しています。
外部機関の例として、不動産鑑定士という専門職や、東急リバブルなどの著名不動産会社が挙げられています。専門性の高い国家資格有資格者、もしくは上場不動産会社に査定を依頼することで、多角的な視点から査定額を算出していることが伺えます。
担保設定における査定を自社基準だけで行うと、ファンドへ有利になるように市場価格からかけ離れた結果になることもあります。しかし、レンデックスの融資先と利害関係のない第三者機関に査定を依頼することで、公平性の高い市場価格が算定されるような工夫が見られます。
2-3.利回りは7%~8%と比較的に高め
レンデックスの不動産担保付きローンファンドの利回りは7%~8%と、不動産担保がついているファンドとしては高めの案件が提供されている点もメリットと言えるでしょう。
なお、レンデックスの無担保案件の場合、10%の利回りを超える案件もあります。しかし、ソーシャルレンディングにおいて高利回りであるということは、融資先の企業の金利負担が増え、貸し倒れリスクを高めることに繋がります。
このことから、不動産担保付きローンファンドはリターンとリスクのバランスを取った案件であることが伺えます。
3.レンデックスの「不動産担保付きローンファンド」のデメリットや注意点
不動産担保付きローンファンドについてはいくつかデメリットもあります。投資前にしっかりチェックしておきましょう。
3-1.融資先企業の公開情報が少ない
レンデックスでは、融資先の企業の要請により、大半の案件において融資先の企業名を公開していません。融資先となる不動産会社の財務状況は公開しているものの、企業側から提供された情報であり、外部の監査機関から提供された数字ではありません。
また、担保となる物件情報に関しても詳細は公開されておらず、最寄り駅や大まかな住所だけ公開されています。投資家が自分自身でその担保に、金銭的な価値があるのかを見定めることは難しいと言えます。
3-2.不動産価格は常に変動するので、担保価値はあくまで目安
不動産価格は市場の状況や建物部の経年劣化、入居率の悪化など、環境の変化によって大きく変動します。そのため、担保の金銭的価値は査定時の一時的な目安と言え、必ず査定時の価格で売れる保証があるわけではありません。
レンデックスのようなソーシャルレンディング投資では、投資家保護の観点から不動産担保のような様々なリスクヘッジが行われていますが、元本保証のある投資手法ではありません。元本が毀損してしまう可能性に注意しながら、慎重に投資検討をすることが大切です。
3-3.不動産担保付きローンファンドの提供数は減少気味
レンデックスでの不動産担保付きローンファンドの提供数は、徐々に割合が減少しています。
例えば、2020年12月にレンデックスで募集が行われた不動産担保付きローンファンドは、24案件の内9件でした。増加傾向にあるのは、無担保有保証の不動産ローンファンドです。
不動産担保付きローンファンドの提供が無くなったわけではないので、資産保全性の高い投資先を狙う場合は、レンデックスが不動産担保ローンファンドの募集を始めるまで待つと良いでしょう。
まとめ
レンデックスの不動産担保付きローンファンドは、自社と外部機関の二重で担保査定を行っており、貸し倒れが発生してしまった場合でも、できるだけ資金を回収できるような取り組みを行っています。
ただし融資先の企業名や物件情報は明らかにされておらず、また不動産価格は需要と供給により大きく変動する可能性があるというリスクもあります。
不動産担保付きローンファンドは無担保の案件と比較して資産保全性が高い案件と言えます。しかし、元本保証のある案件ではないことに注意し、慎重に投資を検討することが重要です。
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