ソーシャルレンディング投資をメインの投資手法として収益源にしていきたい場合には、リスク対策については入念に考えなければいけません。ソーシャルレンディング投資はいわゆるインカムゲイン投資であり、毎月安定した収益を得やすい一方で、一度に大きな利益を得ることは難しい投資手法です。
そのため、仮に案件の運用中に貸し倒れが起き、投資していた資金の大半が損失になってしまうと、損失を取り戻すには大変な時間がかかってしまいます。そこで、短期で収益が得られる一方で、リスクの高いキャピタルゲイン投資と組み合わせた際の、ソーシャルレンディングのリスク対策を考えてみましょう。
目次
- インカムゲイン投資で安定収入、キャピタルゲイン投資で利益拡大
1-1.アメリカ株は「順張り」がおすすめ
1-2.外国為替取引はレバレッジを抑えて活用
1-3.値上がりしているエリアの不動産を購入し、売買益を狙う - 利幅の大きなインカムゲイン投資を目指す
2-1.利回りの高い不動産投資を行う
2-2.成長国での銀行預金で金利収入を得る - まとめ
1 インカムゲイン投資で安定収入、キャピタルゲイン投資で利益拡大
投資を行うときは、投資対象や時期の分散がリスク分散に繋がると言われています。もちろん、闇雲に分散すればいいわけではなく、安全性の高い投資対象を自分で見抜き、分散投資していかなければいけません。
インカムゲイン投資で安定した収入を確保し、キャピタルゲイン投資でその安定した収入に大きな利益を上乗せしていくためには、どのような投資対象を選べば良いでしょうか。
1-1 アメリカ株は「順張り」がおすすめ
キャピタルゲイン投資で思い浮かびやすいものの一つに、株投資があります。日本の株価も現在は好調であり、日経平均株価25,000円を突破する勢いです。ただし、この勢いがどこまで続くのかと、ついつい心配になる人もいるでしょう。株投資をするにしても、高値掴みはできるだけ避けたいと思う人は多いはずです。
そこで、注目したいのがアメリカ株です。アメリカの株価を示すダウ平均の推移は年々上昇を続けており、毎年過去最高を更新している状況です。
日経平均株価の最高値はバブル絶頂期の1989年末で、38,957円でした。バブル崩壊後にその数字に届いたことは一度もありません。アメリカ株は、上昇トレンドの時は買い、下降トレンドの時は売るという「順張り」の投資手法でキャピタルゲインを狙いやすいと言われていますので、過去最高を更新している現在が投資のタイミングと言えるでしょう。
今はネット経由で日本にいながら外国株を購入するのも非常に簡単になっていますし、アメリカ株は1株数千円から数万円で購入することができますので、まずは気軽に少額から始めてみるということも可能です。
1-2 外国為替取引はレバレッジを抑えて活用
次に注目したいキャピタルゲインの投資手法が、外国為替証拠金取引(FX)です。FXはリスクが高いと言われますが、それは所有している資金以上の投資ができる『レバレッジ(をかけた)投資』を行うからです。
レバレッジをかければ、手持ち資金の何倍もの利益を上げることはできますが、逆に相場が想定と反対の方向に動いた場合には莫大な損失を被ってしまうのです。
そこで手持ちの自己資金以上の投資をしない、もしくは、レバレッジを数倍程度に留めることでリスク軽減を行います。FXは各国通貨毎の相場変動を利用して利益を上げますが、相場の変動幅も一定のレンジで推移することが多くなっています。日本円と米ドルであれば、1ドルあたり75円から130円ほどのレンジで推移しています。
1-3 値上がりしているエリアの不動産を購入し、売買益を狙う
不動産でもキャピタルゲインを得ることはできます。現在の日本の不動産相場は、値上がりするエリアと値下がりするエリアがくっきり分かれており、それだけに値上がりするエリアを見つけやすい状態になっています。
そこで、不動産を購入して少し寝かし、利益が出たところで売却することを検討してみましょう。ただし、自宅以外の不動産売却には多額の譲渡所得税が課せられます。
自宅であれば3,000万円までの利益は控除されますが、投資用に購入した物件で所有期間が5年未満の場合、利益に対し39%もの譲渡所得税が課税されてしまいます。売買益にどれぐらいの税金が発生するのか、確認しておきましょう。
2 利幅の大きなインカムゲイン投資を目指す
「ソーシャルレンディングの損失を補うには、インカムゲインが得られる投資手法から特に利回りの高いものを選ぶ」という考え方もできます。具体的にはどのような投資手法があるでしょうか。
2-1 利回りの高い不動産投資を行う
不動産投資は投資する対象によって利回りが大きく違ってきます。一般的にリスクが低いと言われるワンルームマンション投資で新築は利回り3%~4%、利回りが高い中古物件を選んでも5~6%というところです。
一方で、アパートの一棟物で築古物件を購入すれば、10%以上の利回りを狙うことも出来ます。他にも古い再建築不可戸建てを購入し、リフォームやリノベーションを施して貸し出せば、利回りで20%以上得ることも夢ではありません。
ただし、利回りの高い不動産投資は基本的にハイリスクで高い専門性が要求されるため、物件選定や管理などの手間もかかりますし、誰でも簡単にできるものではありません。
2-2 成長国での銀行預金で金利収入を得る
現在、日本はマイナス金利政策により銀行預金による金利がほぼ0%ですが、バブル期の1990年前後は定期預金の金利が5%を超えていた時期もあります。成長中の国では、銀行預金の金利も非常に高くなりますので、発展途上国などに口座を開設し、預金をするというのも利幅を狙えるインカムゲインの手法の一つです。
ただ、成長国の通貨は先進国と比べると信用力に不安が残ります。そこで、成長国かつ主要国の通貨を使用している国への投資を行うことで、為替リスクをヘッジすることができます。
たとえば、東南アジアのカンボジアでは、都心部で主に米ドルが使用されており、外国人の口座開設も他の国と比べて比較的簡単にできるため、年平均7%前後のGDP成長を遂げているカンボジアの成長メリットを米ドルで享受することができる、というわけです。
ただし、カンボジア自体のカントリーリスクや、銀行などが倒産しないかといった別のリスクはありますので、十分に検討をしてから臨んだほうが良いでしょう。
3 まとめ
この記事では、ソーシャルレンディング投資と組み合わせるのに向いている投資手法をチョイスしてみました。キャピタルゲイン目的の投資は、どうしても相場へのこまめなチェックが必要になりますので、本業を持つ人が安定した収益を得るのはなかなか難しい手法です。
ソーシャルレンディングやインカムゲイン投資の割合を多めにし、一部の資金を大きな利益が得られるキャピタルゲインなどの投資に振り向ければ、そう大きなリスクを冒さずに安定した収益を稼げるようになるでしょう。
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HEDGE GUIDE 編集部 ソーシャルレンディングチーム
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