クラウドバンクの米ドル建て案件のメリットとリスクは?失敗しないコツも

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日本のソーシャルレンディング会社で、トップクラスの募集実績がある『クラウドバンク』。その金額は2022年6月時点で1840億円を突破しています。そのクラウドバンクでは、日本円建ての案件だけではなく、米ドル建て案件のアメリカにある不動産の案件も取り扱っています。

分散投資を行う上では日本への投資だけではなく、海外を対象とした案件への投資もまた検討したいところです。そこで、クラウドバンクの米ドル建て案件のメリットとリスクについて考えてみました。

目次

  1. 米ドル建て案件のメリット
    1-1.為替差益が狙える
    1-2.アメリカの不動産市場は透明性、信頼性が高い
    1-3.案件数が多いので分散投資ができる
    1-4.利回りが7%を超える案件もある
  2. 米ドル建て案件のリスク
    2-1.運用に成功しても、為替次第で損失を計上する事もある
    2-2.アメリカのカントリーリスクに注意
    2-3.両替や出金手数料が高い
  3. 米ドル建て案件で失敗しないためのコツ
    3-1.両替のタイミングを見極める
    3-2.物件の所在地や種類などのチェックを怠らない
    3-3.投資するタイミングをずらして平均化する
  4. まとめ

1.米ドル建て案件のメリット

まずは米ドル建て案件ならではのメリットを考えてみましょう。

1-1.為替差益が狙える

米ドル建て案件の大きなメリットは、為替差益が狙える点です。クラウドバンクの米ドル建て案件では、投資前にクラウドバンクサイト内で日本円を米ドルに両替できます。

1ドルが100円の時に100,000円を米ドルに両替すれば、1,000ドルになります。しかし円安が進行して1ドルが110円になった時に1,000ドルを日本円に両替すれば110,000円になりますので、タイミングさえ合えば資産は1.1倍に増えるのです。

クラウドバンクの場合、米ドル建て案件の運用終了後に米ドルがデポジット口座に振り込まれるため、任意のタイミングで日本円への両替が可能です。そのため、運用が終わった後はしばらく米ドルを保有し、相場が変動したところで両替すれば、為替差益が狙えます。

1-2.アメリカの不動産市場は透明性が高い

日本のソーシャルレンディングの不動産案件と比べると、アメリカの不動産案件では情報の開示性や透明性が高くなっています。例えば、クラウドバンクの米ドル建て不動産案件では、以下のような説明が記載されています。

・透明性、信頼性の高い米国不動産取引
米国の不動産取引では、有資格者のみが営業でき、取引実務では各分野の専門家がサポートし、特に資金の受け渡しでは第三者機関が介在するなど公平性、信頼性が高いものになっています。また、不動産情報についても、すべての不動産会社が登録するデータベースを基にしたものが一般にも公開され、過去の取引価格や修繕時期などまで見ることのできる透明性があります。

・米国の不動産担保制度
米国でも、受託者に不動産を自由に売却させて債権者はその代金から債権回収を図るDeedofTrustや、裁判所による差押えと売却を経るMortgageといった不動産担保制度が整備されており、日本の抵当権制度と同様、不動産による債権回収制度が整備されています。

上記にもある通り、不動産担保制度も整備されています。何らかの問題が起きたとしても、担保を処分して資金を回収できる可能性が高くなります。

1-3.案件数が多いので分散投資ができる

現在のクラウドバンクが取り扱う案件を見た場合、米ドル建てアメリカ不動産案件は顕著に増加しています。現時点では太陽光発電事業を中心とした融資案件が多いのですが、今後は不透明な太陽光発電事業への融資はできれば避けたい人もいるでしょう。そのような方だからこそ向いているのが、米ドル建て不動産案件です。

日本国内の不動産案件だけではなく、海外の不動産案件にも投資すれば、リスクの分散につながります。クラウドバンクでは案件が安定して供給されていますので、投資が容易である点も特徴の1つです。

1-4.利回りが7%を超える案件もある

クラウドバンクの平均的な利回りは5.80%(※2022年3月末までの1年間に運用終了した税引前のファンド実績値)ですが、米ドル建て不動産投資案件を見ると、その利回りは7%を超えるものがあります。利回りがあまり高くないものもありますが、利回りが高めの案件を選べば収益性が向上します(ただし、そのぶんリスクも上がる点には注意が必要です)。

2.米ドル建て案件のリスク

米ドル建て案件への投資は、メリットだけではありません。リスクもしっかりと知っておきましょう。

2-1.運用に成功しても、為替次第で損失を計上する事もある

為替の変動次第で利益が出るという事は、逆に言えば為替の相場が想定通りに動かない場合、損失発生のリスクがある事になります。

先に述べた通り、1ドルが100円の時に100,000円をドルに替えれば1,000ドルです。しかし、1ドルが90円の時に1,000ドルを日本円に両替すれば、9万円になってしまいます。案件の運用中に1,000ドルが1,050ドルに増えたとしても、1ドルが90円の時に両替すれば、94,500円にしかなりません。

運用は成功したのに、両替のタイミングによっては損失が発生してしまうことがあるのです。その場合、相場が変動するまで待つ必要はありますが、あまりにも極端に為替が上下に振れてしまうと、相場が戻るまでに2~3年かかる事もあります。

日本円/米ドルの相場は比較的に安定しており、価格変動も一定の範囲で起きている傾向にありますが、それでも相場が戻るまでにかなりの時間を要する事もあるのです。

2-2.アメリカのカントリーリスクに注意

アメリカ特有のカントリーリスクにも注意する必要があります。例えば、アメリカではトルネードが発生し、住宅に大きな被害を与える事があります。その場合は建物が倒壊し、家賃収入も得られなくなる可能性があります。

また、アメリカは世界の中心であるだけに、政治や経済の混乱に端を発する何らかの危機が発生した際には他国も巻き込まれる可能性があり、為替相場が大きく変動するおそれがあります。

2-3.両替や出金手数料が高い

クラウドバンクで米ドル建て案件に投資するには、日本円をドルに両替する必要があります。ただし、両替手数料は無料ではなく、1ドルあたり0.06銭のスプレッド(相場価格差)が発生します。

大きな金額ではありませんが、米ドル建て案件に投資すると、日本円建て案件よりもスプレッド分だけ利回りが確実に低下する事は覚えておきましょう。

日本円を口座から出金する場合は手数料がかかりませんが、米ドルを国内の銀行口座から出金する場合は4,000円や6,000円ほどの多額の手数料が銀行によってはかかります。これだけ大きな手数料が発生すると、ソーシャルレンディングの運用によって得られた利益もほとんどなくなってしまいます。

そのため、案件の運用後には米ドルを日本円に両替してから出金した方が良いのです。その点もリスクの1つだと言えます。

3.米ドル建て案件で失敗しないためのコツ

それでは、米ドル建て案件での投資を失敗しないためには、どのようなポイントを押さえておけば良いのでしょうか。

3-1.両替のタイミングを見極める

最も重要なのは、両替のタイミングです。できるだけ短期の案件に運用すれば、相場変動のリスクは抑えられます。円安に進めば、米ドル建て案件に投資した方は利益が発生しますので、タイミング的には円高の時が米ドル建て案件への投資に向いていると言えます。

3-2.物件の所在地や種類などのチェックを怠らない

アメリカの不動産案件への投資は、どうしても日本に比べると収集できる情報が少なくなります。そのため、投資する前にクラウドバンクが提供している案件の情報を細かくチェックし、立地するエリアの不動産の安定性や災害リスクなどを調べ上げてから投資するべきです。またクラウドバンクに連絡して、詳細を確認しても良いでしょう。

3-3.投資するタイミングをずらしてポジションを平均化する

相場の変動リスクを抑える投資手法として、ドルコスト平均法というものがあります。投資するタイミングを一度に集中せず、少しずつずらして投資していくことで、保有するポジションの価格を平均化する方法です。

クラウドバンクの米ドル建て案件への投資において1,000,000円の資金を投入した場合、ドルコスト平均法では一度に投資するのではなく、1,000,000円を10回に分けて投資する形を取ります。そうすれば、投資時のタイミングが分散され、所有ポジションの平均価格も抑えられます。その結果、相場変動リスクが抑えられるのです。

まとめ

海外通貨建て案件の場合、どうしても為替変動に伴うリスクを常に意識しなければいけません。相場がうまく動けば、運用益はソーシャルレンディング単体よりも大きな額になるでしょう。ただし、そのためには海外通貨の相場を常にチェックする必要があります。

そのため投資後に相場のチェックをしたくない、面倒だと感じる人には、海外通貨建ての案件はあまり向いていません。一方、為替相場の動きをチェックし、より利益を増やしたい方は、クラウドバンクなどの海外通貨建て案件に投資してみると良いでしょう。

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