クラウドリアルティの特徴は?他クラウドファンディングとの違いや注意点まとめ

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小口化された不動産に少額投資できる不動産型クラウドファンディングの新サービスが続々と出てくる中、町屋再生などのユニークな案件を中心に取り扱っている「クラウドリアルティ」は人気のサービスの一つです。

クラウドリアルティのサービスは2016年に開始されたばかりですが、国内だけでなく海外案件も紹介するなど、幅広く展開しているのが特徴です。

そこで、この記事ではクラウドリアルティの特徴や利用する際の注意点について詳しくご紹介します。

「地方創生につながるソーシャルレンディングを探している」「一風変わった不動産案件に投資したい」「利回りをしっかり確保したい」などの方は、参考にしてみてください。

目次

  1. 不動産投資型クラウドファンディング「クラウドリアルティ」
  2. クラウドリアルティの5つの特徴
    2-1.多彩な不動産案件を取り扱っている
    2-2.高い投資リターンが期待できる
    2-3.詳細な投資先情報を公開している
    2-4.分別管理で投資家の資金を保護している
    2-5.財務基盤がしっかりしている
  3. クラウドリアルティを利用する際の注意点
    3-1.案件数はそれほど多くない
    3-2.運用期間が長い案件もある
    3-3.最低募集金額が5万円からと若干高め
  4. まとめ

1.不動産投資型クラウドファンディング「クラウドリアルティ」

サイト名 クラウドリアルティ(Crowd Realty)
URL https://www.crowd-realty.com/
運営会社名 株式会社クラウドリアルティ
本社所在地 東京都千代田区大手町一丁目6番1号大手町ビル2階 FINOLAB
設立 2014年
代表取締役 鬼頭 武嗣
資本金 6.3億円(2017年12月時点)
上場有無 非上場
主要株主 経営陣
カブドットコム証券株式会社
グローバル・ブレイン5号投資事業有限責任組合
新生企業投資株式会社
株式会社新生銀行
FinTechビジネスイノベーション投資事業有限責任組合
みずほ成長支援第2号投資事業有限責任組合
三菱地所株式会社
株式会社三菱UFJ銀行
三菱UFJキャピタル6号投資事業有限責任組合
サービス開始年月 2016年2月
参考利回り 4.5%~10.0%
投資金額 1口5万円から(※最低口数は1口~3口と案件により異なる)
累計応募金額 8億1,595万円(2020年2月時点)
運用期間 12ヶ月~60ヶ月程度(案件により異なる)
元本毀損実績 元本毀損実績0円(2020年2月時点)
※将来の遅延リスク・元本割れリスクを保証するものではありません。

クラウドリアルティ(Crowd Realty)は、不動産投資型のクラウドファンディングを提供するプラットフォームです。国内外の不動産を中心とした投資案件に対してファンドを企画し、クラウドファンディング形式で出資者を募ります。

また、クラウドリアルティは投資案件ごとに詳細な情報を公開しているので、投資家は専用口座から出資金額を決定し、クラウドリアルティのシステムを通して各ファンドに投資を行うことができます。

融資型のソーシャルレンディングとは異なり、運用成績次第では予定利回りよりも多いリターンを期待できる上、物件の売却益(キャピタルゲイン)も得られる可能性があります。

なお、クラウドリアルティは投資型のクラウドファンディング事業を提供する事業者としては後発になるため、他のプラットフォームと比較すると案件数や実績数は多くありません。

しかし、出資総額は年々右肩上がりで成長しており、投資家からの期待を順調に集めていることが伺えます。

クラウドリアルティの案件は事業性や社会貢献性の観点からもユニークな案件が多いため、単純に利益を追求するだけでなく、テーマを持った投資を行いたい方にも適したサービスと言えます。

2.クラウドリアルティの5つの特徴

クラウドリアルティはユニークな特徴で知られている不動産クラウドファンディングです。どのような特徴があるのか、5つポイントをあげて具体的に見ていきます。

  1. 多彩な不動産案件を取り扱っている
  2. 高い投資リターンが期待できる
  3. 詳細な投資先情報を公開している
  4. 分別管理で投資家の資金を保護している
  5. 財務基盤がしっかりしている

それぞれ詳しく解説します。

2-1.多彩な不動産案件を取り扱っている

クラウドリアルティでは、案件を不動産に特化し、従来の不動産投資ファンドよりも幅広いテーマを取り扱っています。その多くが一般の人が共感しやすい身近な案件であることが特徴です。

同じく不動産ファンドへの投資を行うREITでは法律上の様々な制限があります。そのためREITでは、比較的リスクのある開発案件やリノベーション案件、評価の低い地方の不動産案件等は基本的に取り扱うことができません。

一方クラウドリアルティでは、収益を見込める可能性がありながらREIT等の対象にはならなかった案件に注目し、クラウドファンディングの形で投資できる仕組みを構築しています。

クラウドリアルティで実際に募集が行われた案件では、京都の町家をリノベーションして宿泊施設として活用するプロジェクトや、東京都渋谷にシェア型の保育施設を作るといったプロジェクトが行われ、多くの投資家からの支持と多額の資金を集めることに成功しています。

クラウドリアルティの創業者はコンサル会社やファンド会社で不動産や証券を扱ってきた経験を持ち、大学院で建築を学んできた建築の専門家でもあります。これらの過去の経験から不動産の特徴を最大限活かした社会貢献性の高い案件を企画・提供しています。

理念として、「数字だけでなく、不動産が持つさまざまな役割やコンテクスト、例えば景観やコミュニティの形成などにも目を向けた手触り感のある不動産ファイナンス」を掲げ、多様な案件の発掘・選別を日々行っています。

2-2.4.5~10.0%の投資リターンが期待できる

クラウドリアルティの過去案件の期待利回りは、4.5~10.0%の期待利回り(2020年3月時点)となっています。

REITと比較して見る場合、クラウドリアルティの投資リターンは高くはありませんが、一般的な投資信託と比較するとやや高い投資利回りになっています。

なお、一般的なソーシャルレンディングでは、不動産事業者に融資(貸し付け)を行うため、その利益は利息制限法の範囲内に制限されます。

しかし、クラウドリアルティは新株予約権などを発行することによるエクイティ性の自己資金調達になるため、その制限を受けません。

不動産運用による利益だけでなく、物件売却などによるエグジットができた場合には、その利益についても分配することが可能になるため、予定以上のリターンを得られる可能性もあります。

運用状況によって実際の分配金が左右されることはありますが、運用がプラスになったときには制限がないのが特徴です。

2-3.詳細な投資先情報を公開している

クラウドリアルティでは各投資先について詳細な情報を提供しているので、投資家はそれを基にした慎重な投資判断が可能です。

具体的には、プロジェクトの概要や市場概況、投資家へのリターンに加え、投資スキームや投資先に関する細かな情報が提供されています。同様のクラウドファンディング事業者の中でも、丁寧で詳細な情報が提供されているのが強みとなっています。

このような詳細な情報提供が行われることで、投資家が自ら情報の発信や共有を行って事業運営を助けることができるほか、実際に自分でプロジェクトを体験するきっかけにもなります。

投資のリターンとして、投資家は分配金に加えてプロジェクトならではのサービスを受けられる案件も多く、投資を「楽しむ」こともできるのが特徴です。

2-4.分別管理で投資家の資金を保護している

クラウドリアルティは、第二種金融商品取引業者として登録されており、法律で義務づけられた分別管理を行っています。分別管理とは、投資家から集めた資金をクラウドリアルティ本体の銀行口座とは別の口座に管理することで、仮に本体の倒産などがあった場合にも、出資者の資金が守られるようになっています。

また、クラウドリアルティでは、プロジェクトごとに子会社を設立し、子会社ごとに銀行口座を作成して、プロジェクト単位でも分別管理が行われています。

2-5.財務基盤がしっかりしている

投資型クラウドファンディング事業者は投資家から集めたとても大きな金額が動くサービスを提供しています。

そのため、ある程度しっかりした 財務基盤を持っていることが望ましいですが、過去には提供事業者のデフォルトや、詐欺のような案件も発生しています。クラウドファンディグ案件を選ぶ際は、提供企業の財務基盤もしっかり確認しておく必要があります。

クラウドリアルティの主要株主には、カブドットコム証券や新生銀行、三菱UFJ銀行といった金融機関や証券会社、そして系列のファンド運用会社などが名前を連ねています。

強固・堅実な財務基盤があることは、お金を預ける投資家にとっても大きなメリットです。

3.クラウドリアルティを利用する際の注意点

クラウドリアルティにはユニークで特徴的な案件も多いですが注意点もあります。クラウドファンディング投資は新規性の高い取り組みとなるので、リスクやデメリットもしっかりと確認しておきましょう。

3-1.案件数はそれほど多くない

まず、クラウドリアルティの案件数はそれほど多くないことに注意が必要です。クラウドリアルティは一つひとつの案件をしっかり練り上げているため、新規案件が出てくるペースはさほど速くありません。

さらに、新しい案件には応募が殺到しやすいことにも注意が必要です。募集開始後でもすぐに目標金額に到達し、募集が停止することもあります。また、案件数が少ないということで2020年3月時点での実績数もそれほど多くありません。

しかし、クラウドリアルティはファンドの総数や預かり資産は順調に拡大しており、案件発掘・コンサルティングだけでなく、プラットフォームの改善なども続けて行っている状況です。

まだ案件数が少なく人気の案件に投資がしづらいという点はデメリットと言えますが、会員登録やメールマガジンの登録を済ませておくと、いち早く新情報を掴むこともできます。

3-2.運用期間が長い案件もある

クラウドリアルティの扱う案件は、運用期間が一定ではない点にも注意が必要です。クラウドファンディング型の投資では、一度出資すると運用期間中は資金を回収することができません。

そのため、運用期間が長いほどリスクが高まります。リスクの高い案件を扱うことが多いクラウドファンディングでは1~2年ほどで設定されていることが多くなっています。

一方、クラウドリアルティの運用期間は案件によって1~5年と大きく異なります。リスクとリターンの関係で期間が設定されている場合や、最終的な物件売却までをイメージした運用が行われている場合など、状況は様々です。

収益化にどのくらいの期間が必要か、また収益化ができれば最終的な売却も可能か、といった視点からも投資案件を詳しくチェックしておくと、運用期間の長さがリスクになるのか、大きなチャンスになるのかも見えてくるでしょう。

運用期間が長い場合はリスクも大きいですが、高いリターンも望めます。利息制限法の制限を受けないクラウドファンディング型の投資では、長い運用期間が逆にチャンスになる場合があるためです。

長期間の案件に投資する際は、短い案件と並行して投資するなどの対策を取り、分散投資を心がけましょう。

3-3.最低募集金額が5万円からと若干高め

クラウドリアルティは、最低募集金額が5万円からと設定されています。さらに案件によって最低購入数が複数口になっていることもあるため、投資のために必要な金額は十数万円以上になることも留意しておきましょう。

REITなどの不動産投資では小口化が進んでおり、気軽に投資を始めてもらうことを目的に1万円前後からの投資が可能になっている商品も多く出ています。

この点、クラウドリアルティでは最低募集金額を少し高めに設定している上、投資家登録の審査も行っています。

公表されている条件は下記の3つです。

  1. 申請時点で15歳以上75歳未満
  2. 日本在住で在留資格を有している
  3. クラウドリアルティの適合性審査に通っている

これらの3つの条件を満たす必要があります。

このように、クラウドリアルティは未経験者向けの気軽なクラウドファンディング投資という立ち位置のサービスではないとも言えます。

法人口座も扱っていることからも、ある程度投資について見識と水準を求めるサービスということを認識しておきましょう。

まとめ

クラウドリアルティは、不動産投資型のクラウドファンディングサービスです。従来のクラウドファンディングサービスとは異なり、不動産を活用したさまざまな企画案件への出資を募集しています。

投資家には高い利回りとユニークなプロジェクトに関わる楽しみがあり、資金管理の仕組みや財務基盤もしっかりしているのが特徴です。

この記事を参考にクラウドリアルティの案件を検討する際は、予定利回りだけでなく、投資対象や運用期間、運用手数料などの情報もしっかりチェックしてから判断するようにしましょう。

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