株式会社日本クラウドキャピタルは12月8日、未上場株式のマーケット「FUNDINNO MARKET(ファンディーノマーケット)」の提供を開始した。インターネットでベンチャー企業の株式を売買できる日本初のマーケットとなる。
ファンディーノマーケットを利用することで投資家は未上場株式の売買ができるとともに、利用企業は将来的には私募での大型調達も可能となる見込み。なお、利用企業側は、同社が運営する株式投資型クラウドファンディング(CF)サービス「FUNDINNO(ファンディーノ)」の活用の有無は問わない。
日本証券業協会が提供する「株主コミュニティ」制度を活用している。地域に根差した非上場の企業などの株式を売買したり、その株式の発行により資金を集めたりする仕組みで、これを活用した未上場株の取引は存在していたが、同社は財務省関東財務局で第一種金融商品取引業へ変更登録を完了、オンラインによる取引を実現した。
審査を通過した企業ごとに株主コミュニティが組成され、投資家はそれぞれのコミュニティに参加することで、複数企業の株式の取引が可能となる。取引対象となる企業は、ダブル技研株式会社、株式会社ハーバルアイ、株式会社ロジック・アンド・デザイン、株式会社eumoで、いずれもファンディーノで資金調達を行ったベンチャー企業。この4社からスタートし、順次、拡大を予定している。
「ベンチャー投資の市場は拡大傾向にあるものの、一社あたりの平均調達額が大型化し、レイターステージの企業に資金が集中しているのが現状。従来、未上場企業による資金調達手段は限定的だったため、家計のリスクマネーをその原資とする仕組みを解消すべく、株式投資型CFの事業を通じて実現を図ってきた」と日本クラウドキャピタル社は新サービス創設の背景を説明する。株式投資型CFの事業展開には厳しい規制、金融商品としてのリスクの高さなど流動性が高まりづらい実情もありながら、成約件数は順調に拡大を続けてきた。ファンディーノマーケットの創設により「ベンチャー投資のさらなる加速を後押しし、未上場株式の民主化実現に向けて取り組んでいく」としている。
また、記者会見では代表取締役CEO 柴原 祐喜氏が、持続的な成長をする非上場企業の株式マーケットについて「ESGやSDGsと呼ばれる社会的課題解決をしている会社は成長性に乏しいと言われることがあるが、そのような会社が実行できるような場を提供したい」と述べた。
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HEDGE GUIDE 編集部 株式投資チーム
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