株式投資型クラウドファンディング・プラットフォーム「イークラウド」を運営するイークラウド株式会社は12月29日、「【2022年版】株式投資型クラウドファンディング総まとめレポート」を公表した。株式投資型クラウドファンディング(CF)をはじめ金融分野のキーワードが国の重点施策に盛り込まれた22年の市場と自社の業績を総括、23年の動きを考察している。
日本証券業協会によると、22年11月末までの株式投資型CFの取扱件数は153件、調達額は23億9136万円となった。調達額は前年から大きく増えた21年に次ぐ金額で、取扱件数も21年と同規模となる見込み。制度開始以来の累計調達額は100億円を突破、11月末までで112億5435万円となった。

同社の22年11月末までの実績は6件、2億1195億円で、サービス開始(20年)からの累計は15件、5億2376万円となった。また、22年の1案件当たりの調達額が市場平均で約1500万円となる中、同社はほぼ倍の約3000万円となっている。業界全体では、21年に引き続き株式投資型CFに挑戦した企業のイグジットが発生した。同社では、資金調達を実施した企業の買収(M&A)が成立し、個人投資家に2.69倍のリターンが発生。日本初の株式投資型CF「FUNDINNO(ファンディーノ)」でも、資金調達した Innovation Farm のM&Aが成立し、投資家へのリターンが実現している。

また、政府はスタートアップ支援を前面に打ち出したことで「株式投資型クラウドファンディング」「エンジェル投資」の利用促進が、各種経済対策に盛り込まれた。同社は、22年中に資金調達の「1億円未満」の通算方法の見直しや投資金額の「50万円以下」が一部緩和され、23年以降も関連する制度の見直しについて検討が進むと予想される。

加えて、日本でも、海外のようにマーケティングにおけるトレンドの観点からも、企業のコミュニティづくりの手段としての株式投資型CFの認知度向上が期待される」と見る。資金調達をした会社がIPOやM&Aに至るといった成功例が増えていけば、個人投資家の関心が一段と高まり、これらを受けて「23年以降は、政策的な側面からも、市場トレンドの側面からも、株式投資型CFの領域の動きが一層注目される」(同社)としている。

【note記事】株式会社イークラウド【2022年版】株式投資型クラウドファンディング総まとめレポート
【関連サイト】株式投資型クラウドファンディング「イークラウド」
【関連記事】イークラウドの評判・口コミ
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定の企業・商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

HEDGE GUIDE 編集部 株式投資チーム

最新記事 by HEDGE GUIDE 編集部 株式投資チーム (全て見る)
- プライベートサウナ付き宿泊施設の運営ベンチャーがFUNDINNOで事業拡大に挑戦 - 2023年1月26日
- 細胞医療の新技術を酪農分野やバイオマス分野に展開。医療ベンチャーがFUNDINNOで2回目の挑戦 - 2023年1月23日
- 「停電対応LEDで災害時にも安心・安全な社会をつくる」メーカー兼販売店がFUNDINNOで資金調達へ - 2023年1月23日
- 手待ち服とEC商品とのコーデ提案で着回しアイデアが広がる、ファッション体験アプリ開発企業がFUNDINNOで資金調達へ - 2023年1月20日
- クボタのESG・サステナビリティの取り組みは?株価や配当推移も - 2023年1月19日