株のトレードは副業でできる?会社員・公務員でも取り組める方法は

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近年は国を挙げて副業の推奨がなされていますが、株のトレードも多くの方が取り組んでいるものの一つとなっています。

株のトレードは、投資家のニーズや状況によってさまざまなトレード方法が存在します。そこで今回は、株のトレードは副業としても可能かどうか、会社員や公務員の方でも取り組める株のトレード方法について、具体的に解説していきます。

目次

  1. 株トレードとは
    1-1.株のトレードの概要
    1-2.株トレードの取引期間別スタイル
  2. 副業でもできる株トレード
    2-1.スイングトレード
    2-2.中・長期投資
  3. 副業で株トレードを行う際の注意点
    3-1.副業OKな会社・組織かを確かめる
    3-2.利益が出た場合の申告
  4. まとめ

1.株トレードとは

まずは株のトレードの定義についてお話します。

1-1.株のトレードの概要

株トレードとは、上場している企業の株価の値動きに着目し、株価の上昇(キャピタルゲイン)による利ザヤを稼ぐというものです。株式トレードのスタイルは、短い期間でのトレードから長期的なものまで様々です。

特に長期投資では、じっくりと投資対象の分析をし、将来的に企業価値が上がると思われる会社の株式に投資をするため、週末に研究し、一度、株式を購入すればターゲットプライス(投資上の目標価格)になるまで、寝かせておくと言った事も可能です。

短い期間でトレードを行う場合は、株式市場の営業時間である平日の日中にある程度の時間の確保が可能な方により向いていると言えます。自ずとチャートに向き合う時間が長くなりがちですが、副業には向いていないといえるでしょう。

株トレードでは主に、「テクニカル分析」を用いることによって将来の値動きを予想しますが、これは短期取引のみならず、長期投資にも利用することが可能です。

テクニカル分析とは、過去の値動きを根拠としてそれをパターン化し、ある状況ではこう動くといった形で値動きを予想する技術のことを指します。

1-2.株トレードの取引期間別スタイル

次に期間別のトレードスタイルについて解説します。

デイトレード

株に触れた経験が無くても、「デイトレード」という言葉だけは聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。デイトレードとは、その名の通り一日の取引時間内において同一銘柄の売り買いを何度も繰り返して、その差額で利益を上げることを指します。

基本的には、その日に購入した銘柄はその日のうちに売却し、ポジションを翌日まで持ち越さない、一日完結型の投資手法となっています。

デイトレードは手持ちの資金を使って繰り返し売り買いが可能という理由から、資金効率が優れているという利点があります。また、当日のうちに取引を完結させるため、取引時間が終了したあとのニュース等によって株価が変動する「オーバーナイトリスク」が無いという点も強みです。

一方で、取引を行う回数が多く、証券会社によっては手数料負担が比較的大きくなりがちなほか、常に値動きを確認しておかなければならないという欠点もあります。

スイングトレード

スイングトレードとは、二、三日から数週間という短いスパンで取引を完結させるトレードのことを指し、利益が出た時点で株を売却し、利益の確定を行います。

そのため、デイトレードと同様に株式市場全体の動きや企業の業績または将来性などに注目するのではなく、チャートまたはテクニカル指標に注目して行うトレードとなっています。

スイングトレードは小さな利益をコツコツと積み上げていく方法で、少額な資金からでも始められます。

トレードには取引期間が長くなればなるほど予測がしやすくなるという側面があるため、スイングトレードであれば、会社員や公務員の方にも取り組めみやすい投資法と言えます。

中・長期投資

中・長期投資は短いスパンにおける値動きを見るのではなく、企業の将来性に注目して、その成長を待つ投資方法となっています。

上記2種類の方法とは性質が異なり、数ヶ月から数十年といった長いスパンで株をホールドするという前提のもとで企業の株を購入し、その企業の価値に対して投資を行う方法を指します。

中・長期投資では銘柄選定がより重要となっており、企業の成長が見込まれるかどうか、将来性は十分にあるかといった点が選定ポイントとなります。そして、企業が成長した場合は株価が上昇し、株をホールドする株主の利益になるという仕組みです。

中・長期投資はデイトレードまたはスイングトレードのように株の値動きに都度注目する必要が無いという理由から、頻繁にチャートを確認しなくてもよく、比較的落ち着いて行うことが可能な投資方法となっています。

2.副業でもできる株トレード

株トレードは平日の日中に一定の時間を確保可能な方に向いていると言いましたが、トレード方法を工夫することによって会社員や公務員の方でも取り組むことができます。

ここでは、会社員や公務員の方が副業としてできる株トレードの方法について、いくつか紹介していきます。

2-1.スイングトレード

前述したスイングトレードは、副業としても行うことが可能なトレード方法の一つです。

二、三日から数週間で取引を完結するこの手法は、デイトレードに比べて取引スパンが長いという理由から、常にチャートに張り付かなくてもよく、会社員や公務員の方でも勤務以外の時間帯で取り組むことができます。

また、日を跨ぐ取引のため、取引時間以外に出たニュースなどを参考として翌日売り買いを実施するかどうかを決めることができます。

このほか、細かな価格の変動にも注目して取引を行っていくため、少ない資金でスタート可能なだけでなく、デイトレードと比べて取引の回数が少なくなっており、手数料負担を抑えられることも副業に向いていると言えます。

副業としての株トレードは時間や資金に限りがあり、モチベーションの面でも続けていくのが難しく思えますが、スイングトレードのケースは利益を確定するまでのスパンがそれほど長くないため、モチベーション維持にも繋がります。

2-2.中・長期投資

数ヶ月から数十年といった長いスパンで株をホールドする中・長期投資は、一度購入すればその後は株価の上昇を待つのみなので、頻繁に価格をチェックしなくてもよく、空き時間で行えるという理由から、会社員や公務員の方にとって最も参入しやすい手法と言えるでしょう。

また、短いスパンにおける価格の上下を気にしなくて良いため、精神的な負担が少ないことも、本業を抱える方にとっては大切なポイントではないでしょうか。

このほかにも、中・長期投資は取引を行う回数が圧倒的に少なくなっており、手数料負担を大きく抑えられるほか、配当金を受け取ることができたり、株主優待の特典として企業に関連したさまざまな優遇を受けたりすることが可能なところも利点となっています。

3.副業で株トレードを行う際の注意点

副業で株トレードをする際の注意事項もあります。

3-1.副業OKな会社・組織かを確かめる

所属する法人や団体の業種によっては副業が禁止されている場合があるため、十分に確かめてから始めることが大切です。

特に、金融関連の商品を取り扱っている証券会社などでは従業員が金融商品を取引することを禁止しているケースがほとんどで、場合によってはインサイダー取引と見なされることもあるため、注意しなければなりません。

3-2.利益が出た場合の申告

株トレードで利益が出た場合、原則として「譲渡益課税」という税金がかかりますが、株式の譲渡益は年末調整の対象外となっているため、勤務先で年末調整をした方であっても、自身で確定申告をしなければなりません。

各種申告には複雑な基準などが設けられているため、自身でしっかりと理解しておかなければなりません。ただし、「特定口座(源泉徴収あり)」を選択すれば、損益計算から株式の譲渡益の申告まで証券会社が代行してくれるため、自身で確定申告を行わなくても済みます。

まとめ

株にはテクニカル指標などを利用して短いスパンで利益を上げる方法や、企業価値に注目し、成長が見込まれる企業に長い目で投資する方法など、さまざまな取り組み方が存在します。

会社員や公務員の方には、チャートを頻繁に確認しなくても良いスイングトレードや中・長期投資がおすすめですが、リターンがある分リスクも存在することから、その点をしっかり理解しておくことが大切です。

株のトレードは場所を選ばす空き時間で行えるため、副業を考えている方はこの機会に始めてみることも考えてみてはいかがでしょうか。

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中島 翔

一般社団法人カーボンニュートラル機構理事。学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。また一般社団法人カーボンニュートラル機構理事を務め、カーボンニュートラル関連のコンサルティングを行う。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12