単元未満株の手数料が安い証券会社は?ネット証券5社の評判も比較

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単元未満株とは、1単位に満たない株のことです。通常の株式は100株を最低単位として取引される一方、単元未満株取引では1株から売買できるのが特徴です。そのため、取引に必要な資金が少なく済むほか、単価の高い銘柄を購入しやすいなどのメリットもあります。

この記事では、単元未満株の特徴や、単元未満株を取り扱う証券会社の手数料・評判を詳しくご紹介します。単元未満株を始めたい方、少額・低コストな証券会社を知りたい方は参考にしてみてください。

※LINE証券は事業撤退のため、新規受付を速やかに終了し、すでにユーザーが契約している株式や投資信託は野村證券に移管されます。なお、CFDは移行を停止し、2023年12月までに決済されます。
※本記事は、2023年11月の情報をもとに執筆されています。最新の情報については、ご自身でもよくお調べの上、ご利用ください。

目次

  1. 単元未満株とは
  2. 単元未満株の手数料が安い証券会社
    2-1.マネックス証券
    2-2.SBI証券
    2-3.SBIネオモバイル証券
    2-4.LINE証券
    2-5.楽天証券
    2-6.CONNECT
  3. 単元未満株を購入する方法
  4. まとめ

1 単元未満株とは

単元未満株とは、1単位に満たない株式のことです。通常の株取引では100株が最低単位となっており、多数の株を売買する場合においても、基本的に100の倍数の株式数でなければ取引できません。

一方、単元未満株取引を利用すれば1株単位で株取引を行えるため、多くの資金を必要としないのが特徴です。銘柄の中には1株数百円から購入できるものもあるほか、10株や50株などのように100株に満たない単位での取引も可能であるため、リスク調整や分散投資にも便利です。

さらに、株価が高くて通常の取引では購入できない銘柄を単元未満株取引で購入するなどの利用法もあります。

ただし、投資金額に対する手数料が高めになりやすいのはデメリットです。証券会社では、単元未満株用の手数料をそれぞれ設定していますが、通常の株取引の手数料と比較した場合、単元未満株取引の手数料は1株あたりで考えると高くなる傾向があります。

また、株主優待を貰えない点にも注意が必要です。株主優待の内容は、銘柄や保有株式数によって様々ですが、保有条件は100株単位で設定されているのが通常です。そのため、単元未満株として100株未満の株式を保有している場合、原則として株主優待の対象とはならない点にも留意しておきましょう。

2 単元未満株の手数料が安い証券会社

単元未満株の取引手数料で証券会社を比較していきます。以下では、単元未満株取引を取り扱うネット証券5社をご紹介します。

2-1 マネックス証券

単元未満株の名称 ワン株
手数料 買付手数料:無料
売却手数料:約定代金の0.55%(税込)
強み・特徴 業界最安水準の単元未満株取引手数料
単元未満株取引に適したアプリも提供

マネックス証券は、米国株取引や中国株取引に強い国内大手オンライン証券であり、単元未満株取引にも力を入れています。

マネックス証券の単元未満株サービスはワン株と呼ばれています。ワン株は、東京証券取引所の全銘柄に加えて、名古屋証券取引所の全銘柄を取引対象銘柄としており、幅広い銘柄で単元未満株取引を行うことできます。

マネックス証券の単元未満株取引手数料は、買付時の手数料が無料となっている点が強みです。また売却時の手数料も、主要オンライン証券の中で最安水準です。

マネックス証券の単元未満株の評判

マネックス証券やマネックス証券のワン株について、利用者から次のような意見や感想が寄せられています。

  • ワン株買付時の取引手数料が無料なのが嬉しい
  • ワン株売却時の取引手数料も安い
  • 名証銘柄も取引できるなど銘柄数が多い
  • 単元未満株の取引もできるSNSアプリが重宝する
  • 外国株の取扱いでも国内証券上位なので便利

※個人の感想です。サービスのご利用にあたっては、ご自分でも情報収集をされた上で最終的にご判断ください。

単元未満株に関する評価では、特に買付手数料が無料である点を評価する口コミが多く見られます。また、投資SNSとワン株取引が一体となったスマホアプリ「ferci(フェルシー)」を提供しており、利用者からも好評です。

単元未満株取引の買付手数料無料のマネックス証券は、少額でも取引コストを抑えたい利用者に向いています。

2-2 SBI証券

単元未満株の名称 S株
手数料概要 買付手数料:実質無料
売却手数料:約定代金の0.55%(税込)
強み・特徴 条件を満たすことで約定代金に関わらず取引手数料が0円
単元未満株以外のサービスも充実

SBI証券は、開設口座数国内1位のオンライン証券で、業界トップクラスの総合力を持つ証券会社です。SBI証券のS株(単元未満株)は取扱銘柄数も豊富で、マザーズやジャスダックを含め、東証全銘柄の売買が可能です。

2023年9月30日からS株を含む国内株式の取引手数料が無料となっており、低コストでの運用が可能となっています。

SBI証券の単元未満株の評判

SBI証券のS株について、利用者から次のような意見や感想が寄せられています。

  • S株買付手数料が実質無料なので積極的に使える
  • 取扱可能な銘柄数が多い
  • S株以外のサービスも充実している
  • 取引ツールや投資情報が良い

※個人の感想です。サービスのご利用にあたっては、ご自分でも情報収集をされた上で最終的にご判断ください。

SBI証券の単元未満株では、買付手数料のキャッシュバックキャンペーンが好評です。また、単元未満株取引ができる取扱銘柄数も東証全銘柄となっており、単元未満株以外のサービスや各種取引ツールなども高く評価されています。

このように、単元未満株取引の買付手数料が実質無料となるSBI証券は、単元未満株取引をこれから始めたい際に適しています。また、単元未満株以外のサービスも幅広く展開しているため、将来的に様々な投資をしてみたい方にも向いています。

2-3 SBIネオモバイル証券

単元未満株の名称 S株
手数料概要 月間の総約定代金により決定
強み・特徴 約定代金に応じた定額料金で取引可能
1株からIPOに参加できるひとかぶIPO

SBIネオモバイル証券は、SBIグループに属する証券会社で、スマホやアプリを利用した証券サービスを得意としています。単元未満株の名称はSBI証券と同じで、東証全銘柄を単元未満株として取引可能です。

SBIネオモバイル証券では、1取引ごとに手数料が決まるのではなく、月単位でサービス利用料と呼ばれる料金が発生します。サービス利用料は、以下の通り、毎月の株式取引約定代金合計額によって決定されます。

月間の株式取引約定代金合計額 サービス利用料
50万円以下 220円
50万円を超え300万円以下 1,100円
300万円を超え500万円以下 3,300円
500万円を超え1,000万円以下 5,500円
以後100万円ごと 1,100円加算

例えば、2022年3月中に約定した総金額が30万円の場合、3月分のサービス利用料は220円となり、翌月(4月)に徴収されます。同様に2022年4月中に約定した総金額が100万円の場合、1,100円がサービス利用料となり5月に支払います。

このように約定代金に応じた定額制となっているため、約定代金次第で手数料を安く抑えることができる点が強みです。

SBIネオモバイル証券の単元未満株の評判

SBIネオモバイル証券のS株について、利用者から次のような意見や感想が寄せられています。

  • 約定代金に応じて手数料が定額なのはユニーク
  • Tポイントを利用して株取引ができるのが嬉しい
  • 単元未満株の取扱銘柄数がアプリ証券トップクラス
  • SBIグループなので信頼できる
  • ひとかぶIPOで気軽にIPOに参加できる

※個人の感想です。サービスのご利用にあたっては、ご自分でも情報収集をされた上で最終的にご判断ください。

月間の約定代金に応じた定額の利用料金を評価する声が多く、また、SBIネオモバイル証券の強みであるTポイントを利用した投資や、IPO株(新規公開株)に1株単位で申込できる「ひとかぶIPO」も好評です。

このように、SBIネオモバイル証券は、スマホアプリから単元未満株取引を行いたい方や、Tポイントを利用した投資に興味がある方にも適しています。

2-4 LINE証券

単元未満株の名称 いちかぶ
手数料概要 スプレッド方式を採用
強み・特徴 単元未満株の取引コストはスプレッド方式
割安で購入できるタイムセールも開催

LINE証券は、SNSサービス「LINE」と連携した証券サービスを強みとするアプリ証券で、特に若い世代を中心に利用されている証券会社です。単元未満株の名称は「いちかぶ」で、現在1,500以上の銘柄を取引できるほか、リアルタイムでトレードできる銘柄が多いのも特徴です。

いちかぶでは、取引時に発生するスプレッドが実質的な手数料となります。購入時には実際の株価より少し高い価格、売却時には実際の株価より少し安い価格が提示され、その提示された価格でトレードを行うことになります。そのため、株取引のような約定代金に対して一定割合で手数料が発生する方式とは異なります。

具体的なスプレッドは以下の通りです。

銘柄グループ 購入時 売却時
グループA 0.2%
(昼休み・夜間は1.0%)
0.2%
(昼休み・夜間は1.0%)
グループB 0.3% 0.3%
グループC 0.4% 0.4%
グループD 0.5% 0.5%

上記のようにLINE証券のいちかぶは銘柄ごとにグループ分けされており、その銘柄が属するグループによってスプレッドが変わります。また、昼休み・夜間での取引ではスプレッドが大きくなり、コストが高くなるのも特徴です。

LINE証券の単元未満株の評判

LINE証券やLINE証券のいちかぶについて、利用者から次のような意見や感想が寄せられています。

  • スプレッドが狭く取引コストが安い
  • 単元未満株をリアルタイムで取引できる
  • 銘柄によっては取引コストが高くなる
  • タイムセール時には割安で株を購入できる
  • 取引可能銘柄数がやや少ない

※個人の感想です。サービスのご利用にあたっては、ご自分でも情報収集をされた上で最終的にご判断ください。

LINE証券は取引コストの安さを評価する声が多く、タイムセールも定期的に開催されているので、いちかぶを割安で購入することができます。一方、取引可能銘柄数が少ない点や、銘柄グループによってはコストが高くなる点をデメリットに挙げるコメントも見られます。

スプレッド方式の取引コストや、タイムセールで人気のLINE証券は、スマホで手軽に単元未満株取引を始めてみたい方に適した証券会社です。

楽天証券

単元未満株の名称 かぶミニ™
手数料概要 無料
強み・特徴 通常取引と同じ時間帯でリアルタイムに取引が可能
楽天ポイントでポイント投資が出来る

楽天証券は、楽天市場や楽天モバイルなど様々なサービスを提供する「楽天グループ」のネット証券会社です。楽天証券の単元未満株取引は、かぶミニ™と言い、楽天証券が相手方となり市場外で売買を成立させる「相対取引」となります。

かぶミニ™は、業界で初めて、リアルタイム取引と寄付取引の両方で単元未満株の取引ができる点が強みです。2023年10月1日から国内株式の取引手数料が無料となっており、楽天カードや楽天市場のショッピングで貯めた楽天ポイントを投資に活用できる点も強みです。

楽天証券の単元未満株の評判

楽天証券や楽天証券のかぶミニ™について、利用者から次のような意見や感想が寄せられています。

  • 楽天カードで貯めたポイントを活用できるのが嬉しい
  • 手数料が安い
  • リアルタイム取引が出来るのは楽天証券の強みだと思う
  • 口座管理のアプリが見やすくて使いやすい
  • 楽天銀行・楽天モバイルなどポイントを貯められる仕組みが豊富

※個人の感想です。サービスのご利用にあたっては、ご自分でも情報収集をされた上で最終的にご判断ください。

単元未満株のかぶミニ™については手数料の安さやポイントをリアルタイムで取引できる点を高く評価している声が見られました。また、ポイントを貯めて投資に活用できるという楽天グループの強みを活かした仕組みについても高く評価されてます。

2-6 CONNECT

単元未満株の名称 ひな株
手数料概要 0.5%の固定スプレッド
強み・特徴 わかりやすい取引コスト
米国株取引サービスも展開

CONNECTは、2020年にスタートした証券サービスで、口座開設や取引がアプリで完結する点が特徴です。大和証券グループが手掛けており、IPOや米国株も取り扱っています。

CONNECTの単元未満株サービスは「ひな株」と呼ばれており、対象銘柄数では他社に劣るものの、300を超える銘柄を1株単位で取引できます。

ひな株の取引コストは固定スプレッド方式です。購入時・売却時ともに、株価の0.5%がスプレッドとして上乗せされます。例えば、株価5,000円の株式を1株購入した場合、0.5%のスプレッドが上乗せされるため、購入に必要な資金は5,025円となります(売却時の手数料も同様に計算できます)。

CONNECTの単元未満株の評判

CONNECTのひな株について、利用者から次のような意見や感想が寄せられています。

  • ひな株の取引コストが安い
  • スプレッドが固定でわかりやすい
  • 対象銘柄数が少ない
  • 大和証券グループなので安心
  • ひな株USAで米国株取引も可能

※個人の感想です。サービスのご利用にあたっては、ご自分でも情報収集をされた上で最終的にご判断ください。

CONNECTのひな株は、取引コストが固定でわかりやすいと評判です。また、シンプルな仕組みで米国株を取引できる「ひな株USA」や、大和証券グループの信頼感を評価する口コミもあります。一方、ひな株のデメリットとして取引可能銘柄数の少なさが指摘されています。

コストや取引のわかりやすさが好評のCONNECTは、スマホアプリで単元未満株取引をスタートしてみたい方に向いています。

3 単元未満株を購入する方法

単元未満株取引を始めるためには、各証券会社で総合口座を開設する必要があります。すでに証券口座を持っている場合、単元未満株取引も取り扱っているかを確認してみましょう。

一方、証券口座を持っていない場合や、別の証券会社で単元未満株取引を行いたい場合は、取引口座を新規開設します。基本的な口座開設の手順は、各証券会社の口座開設ページサイトにて氏名や住所等の基本情報を入力した上で、本人確認書類を提出します。

なお、証券会社によって異なりますが、単元未満株取引専用の手続きや口座は通常不要です。自分の口座から、株式の注文画面・トレード画面に進み、単元未満株(各証券会社の単元未満株の名称や愛称)を選択して発注を行うことで、単元未満株取引を始められます。

通常の株取引と同様の感覚でトレードを行うことができますが、発注する際、単元未満株取引の設定となっているかの確認を忘れないようにしましょう。

まとめ

単元未満株取引は1株単位で取引可能なので、少ない資金で株を始めたい方や、株価の高い銘柄を取引するのに適したサービスです。ただし、すべての証券会社が単元未満株取引を取り扱っているわけではなく、各証券会社によってその名称や取引ルールは様々です。

単元未満株を始める際は、各証券会社の取扱銘柄や、取引手数料・コストなどをしっかり検討することが大切です。

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